【2024年最新版】SEOとは?SEO対策の基本的なやり方を初心者でもわかりやすく解説!上位表示のための具体的な施策もご紹介
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コンテンツマーケティング手法のひとつである「SEO対策」について、耳にしたことはあるけれど、具体的な対策はよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
SEO対策は実際にどのように行うのか、そもそも効果があるのか、SEO対策に関して皆さんが気になっているであろうポイントを、初心者の方にもわかりやすく解説します。

新規リードがどんどん集まる!SEOで成功しているサイトが必ず行っている3つのポイント!
SEO対策は、最初の戦略設計が非常に重要です!
SEO対策成功のためのポイントがわかります。
SEOとは?
SEOとは、「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」という意味になります。検索エンジンの最適化とは、検索結果で上位表示させることを指し、上位表示とは一般的に10位以内(検索結果の1ページ目)に表示させることです。
SEO対策とは?
SEO対策とは、オウンドメディアやECサイトなどのwebサイトを検索エンジンで上位表示させ、露出を増やすために行う、具体的な取り組み、技術のことをいいます。例えば、「タイトルに狙いたいキーワードを含める」、「キーワードに合った適切な文字数で記事を書く」、「筆者のプロフィール情報を明記する」などが具体的な対策方法として挙げられます。
必ずこれをやったから検索上位に表示されるというものではないため、知識や経験がないと中々自身で対策するのは難しく、SEOのコンサル事業者やツールの販売業者などの専門家も数多く存在しています。
なぜSEO対策が必要なのか?
皆さんも、なにかわからないことがあるとき、欲しいものがあるとき、インターネットで検索すると思います。最近はChatGPTやGeminiなどの生成AIツールの活用も増えていますが、まだまだ検索エンジンを日常的に使っている人は多いでしょう。
そのような検索ユーザーに対して満足する結果を表示させるため、検索エンジン側は、ユーザーが検索行動を取ったときに、必要なコンテンツをwebサイト上に用意しています。
しかし、ユーザーが検索して見るのは、せいぜい検索結果の1ページ目の上位2〜3サイト程度のため、せっかく自社でコンテンツを用意しておいたとしても、検索結果の上位に表示されなければ、ユーザーの目には届かず、意味のないコンテンツになってしまいます。
手をかけて作った自分のコンテンツを適切にユーザーに届けるために、SEO対策は必要になります。
関連記事:ChatGPTはSEO対策に活用できるの?SEOに強い記事の作成方法やプロンプト作成のコツも解説!
関連記事:AIライティングツールでSEO対策するなら知らないと危険!コツと注意点
検索順位が決定する仕組み
webページを公開後、すぐに検索順位が決まるわけではありませんし、検索結果に表示されるようになるわけでもありません。Googleが検索結果を表示するまでには、次のプロセスが必要です。
順位が決定するまでの流れ
順位が決定するまでの流れですが、webページが公開されてから、クロール→インデックス→ランキング決定と複数の段階を踏む必要があります。
流れを一つずつ見ていきましょう。
STEP1:クローラーにページを見つけてもらう
検索結果の画面にページが表示されるようになるためのステップとして、まずは、公開したページをGoogleに見つけてもらう必要があります。
Googleはweb上のページを巡回するのに、クローラー(Googlebot)と呼ばれるロボットを利用しています。
世界中では、毎日、毎時間、膨大な数のwebページが公開されていますが、クローラーのリソースは有限なので、全てのページを同じ頻度で巡回するのは難しいです。
そのため、クローラーは優先順位をつけて、日々巡回、情報収集を行っています。
具体的には、ニュースサイトなどの更新頻度が高いページや、アクセス数や被リンクの多い人気が高いと見られるページなどのクロール頻度は高いと言われています。
また、webページに辿り着いてから画面が表示されるまでの速度を上げると、巡回頻度は高くなるとGoogleは明言しています。
参考:Google検索セントラル-Googlebotのクロールの割り当てについて
STEP2:ページをインデックスしてもらう
インデックスとは、検索エンジンのデータベースに登録されることをいいます。
クローラーが特定のページを発見したとしても、クローラーが巡回した全てのページが検索結果に表示されるわけではありません。
内容が薄い低品質なコンテンツやコピーコンテンツに該当しているページは、クロールされてもインデックス登録されない可能性があります。また、noindexタグ(ページがインデックスされることを防ぐタグ)を設置しているページに関してもインデックス登録されません。
クローラーが巡回した結果、問題ないと判断された際に、インデックスの作業が完了し、初めて検索結果に表示されるようになります。
STEP3:400以上のアルゴリズムによってランキングが決定
ページがインデックス登録された後、いよいよ検索順位が決定します。
Googleは何を基準に検索順位の判定を行っているのか、その全てが正確に明らかになっているわけではありませんが、400以上の「シグナル」と呼ばれるさまざまな要素によって検索順位が決まると考えられています。
また、検索アルゴリズムの細かな変動は常に行われていると言われており、年に数回アナウンスされる「コアアップデート」という規模の大きいアップデートでは、アルゴリズムが大きく変更することがあります。
STEP4:検索結果に反映されるようになる
STEP1〜STEP3の流れを経て、ようやく検索順位が決まります。
検索結果の1ページ、つまり1位〜10位以内に表示されなければ、ユーザーの流入はほぼ見込めないと思ったほうがいいです。
Internet Marketing Ninjas(インターネット・マーケティング・ニンジャズ)の調査結果によると、検索順位1位のページがクリックされる確率は21.12%であるのに対し、検索順位が11位のページは1.46%と、その差は19.66%にもなると言われています。
参考:Google オーガニック クリックスルー調査: 位置、業種、クエリ タイプ別の Google クリック率の比較
SEOの6つのメリット
SEO対策を行うことによって得られる恩恵は数多くありますが、その中でも特に6つの大きなメリットが挙げられます。
潜在層と顕在層それぞれにアプローチできる
潜在層:悩みや課題を持っているものの、解決法には辿り着いておらず、手段を検討している層
顕在層:悩みや課題の解決手段は見つけており、商品やサービスの比較検討を行っている層
SEO対策は選ぶキーワードによって、潜在層と顕在層、それぞれのターゲットに向けたアプローチが可能になります。
例えば、「SEOツールの販売を行うA社」と「見込み顧客を増やしたいと考えている不動産業者のB社」がいたとします。B社は、見込み顧客を増やしたいと思っていますが、メルマガ、テレアポ、広告、コンテンツマーケティングと、どのような手段で集客を増やすのが良いか迷っています。
B社が集客方法を決めかねているうちは、「見込み顧客 増やす方法」や「不動産 集客」などといったキーワードで集客方法を検索することが想定されます。この段階では、B社はA社にとっての潜在層といえます。
一方、B社が集客を増やす手段として、コンテンツマーケティングを行うことを既に決めている場合、SEO対策という手段が明確なため、「不動産 SEO」、「SEO やり方」のようなキーワードで対策方法を検索することが想定されます。
このようなキーワードを検索している時点では、B社はA社にとっての顕在層であるといえます。以上のことから、SEO対策では、キーワードによって、潜在層にも顕在層にもアプローチが可能になることがわかります。
広告よりも集客力が高い
検索エンジンを活用して調べ物をした際、検索結果の上位部分もしくは下段に「スポンサー」と表示されているURLを見たことがある方も多いのではないでしょうか?それは、リスティング広告と呼ばれるもので、ユーザーがURLをクリックすると広告費用が発生します。
では、検索結果の1位より上部に表示されているリスティング広告と、検索結果の1位とでは、どちらのほうがクリック率(CTR)が高いと思われますか?
実は、ある調査結果では、広告のクリック率は約3%、1位のクリック率は約30%とおよそ10倍もの差が生まれる結果となっています。ユーザーは、どちらのほうが信頼のおける自分たちの役に立つ優良なコンテンツであるか、わかっているということですね。
そのため、高いお金を出して広告を出すよりも、少しでも良質なコンテンツを作成して、上位表示させるほうが集客力が高いと考える方もいるでしょう。
継続的な集客を見込める
SEOで表示される結果に比べて、広告は広告運用を行っている間だけ、広告が掲載されるため、当然広告費を支払わなくなり広告掲載を取り下げると、集客もストップしてしまうことになります。
一方で、コンテンツマーケティングは記事を作成した後、コンテンツがどんどん蓄積されていくため、定期的なメンテナンスを行い、上位表示されている限りは、継続的に見込み顧客を連れてきてくれます。
さらに、ユーザーは検索行動を行って、自発的にサイトに流入してきてくれるため、ポジティブな印象を持たれやすいことも大きなメリットです。
広告費用の削減に繋げられる
記事を作成し、コンテンツの数が増えていくことで集客力が高まることはお伝えしてきましたが、自然検索からのサイト流入が増えることによって、今まで広告にかけていたコストを削減することに繋がります。
ある程度のコンテンツ数を作成し、効果が出るようになるまでは一定の期間とリソースがかかりますが、コンテンツ作成後の費用対効果は大きいため、根気強く取り組むことをおすすめします。
コンテンツを資産化できる
コンテンツを継続的に作成し、コンスタントに上位表示できるようになれば、蓄積されたコンテンツは資産になります。
一方で、ただやみくもにコンテンツを作ればよいということではありません。ユーザーにとって有益で、高品質なコンテンツでなければ、もちろん上位に表示されませんし、その後の流入、お問い合わせや購買にも繋がりません。
ユーザーニーズを満たすコンテンツを量産し、コンテンツを資産化させることが大切です。
第一想起に繋げられる
現状あまり認知されていないような企業やサービスでも、自社に関連するキーワードでコンテンツ作りを続けていれば、「〇〇といえばあそこの企業だよね。」、「あそこの企業はよく検索上位に表示されているから信用できるよね。」というように、検索結果の上位に表示されることは企業のブランディングに繋がります。
また、第一想起にも繋げることができます。第一想起とは、「〇〇といえばここの企業」というように一番に思い浮かべてもらうことをいいます。第一想起ブランドは、最初の検討候補に入ったり、購買してもらえたりする可能性が高く、SEOでブランディングを行う大きなメリットのひとつになります。
SEOの5つのデメリット
ここまで、SEOのメリットについてお伝えしましたが、避けては通れない、SEOのデメリットについてもいくつか解説します。
上位表示されないと効果が出ない
SEO対策の効果が出るのは、検索結果の上位を獲得できることが前提です。検索順位を上げられなければ、そもそもユーザーにコンテンツを届けられず、コンテンツの内容を見てもらえないということにつながり、コンテンツ作成にかけた時間や費用が無駄になる可能性が高くなります。
効果が出るまでに時間がかかる
コンテンツを1つ作るにしても、キーワードの選定や構成案の作成など、多くの地道な工程や作業時間が必要になります。そのため、当然コンテンツの量を増やすのにも時間がかかりますし、コンテンツを公開したからといって、必ずしもすぐに検索上位が獲得できるわけでもありません。
SEO対策を始めてから最初のうちは、効果が出始めるまで一定期間我慢が必要となります。具体的には、新規で制作した立ち上げ初期のサイトは半年〜1年ほど、既存のサイトは1ヶ月〜4ヶ月ほどで効果が出てくるケースが多いです。ただし、サイトのジャンルや更新頻度など、様々な要素によって効果が出るまでの時間は変わってくるので参考程度に留めてください。
SEO対策での効果を早める方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、気になる方は参考にしてみてください。
関連記事:SEO対策で効果が出るまでにかかる時間はどれくらい?最短期間で効果を出す方法を徹底解説!
コンテンツ作成のために一定の人員や費用が必要となる
コンテンツ作成のための手段として、ChatGPTやGeminiを始めとした生成AIツールが台頭していますが、全文をAIで生成してしまうと、オリジナリティの観点やコピーコンテンツの観点で、Googleからペナルティを受けてしまう可能性があります。
そのため、現状コンテンツを作成するにあたって、人の手は欠かせません。自社内でコンテンツ作成を行う場合は、一般的にディレクターやライターの人手が必要となりますし、本格的にやろうとなるとSEOツール利用のための料金が発生します。
同様に、外部のプロに委託する場合は委託費用が発生するので、一定人員の確保と予算の確保が必要となることは押さえておきましょう。
Googleのアップデートの影響を受けやすい
Googleのアルゴリズムは日々変化していることをお伝えしましたが、アップデートの影響を受け、検索順位や売上に大打撃を受けた企業も多く存在しています。Google公式から、コアアップデートの大まかな目的について明かされるケースは多いですが、アップデートの詳細な内容までは開示されることはほとんどありません。
つまり、いつ・どんなことが原因で順位の変動が起こってしまったのかわからず、その後の順位回復まで時間がかかるというケースも多々あります。
直近2024年8月のコアアップデートに関して、Googleのダニー・サリバン氏は、
「本当に良いコンテンツを作成しているのにもかかわらず、十分な評価を受けられていなかったとしても、良いコンテンツをつくることを諦めるべきではない。Googleは最終目標であるユーザーの役に立つコンテンツを適切に評価できるランキングシステムに改善し続けるため、今後のアップデートで適切な評価がなされるように改善していく。」
との見解を示しています。
アップデートの結果に一喜一憂せず、ユーザー最優先の目線でコンテンツ発信を続けていくことが大切です。
参考:2024年8月のコアアップデートに関するGoogleのダニー・サリバン氏へのインタビュー
ライバル企業の影響を受ける可能性がある
ライバル企業のサイトのコンテンツの質が高い場合や、ドメインスコアが高いケースの場合は、自社がSEO対策を尽くしたとしても、必ずしも上位表示が叶わない可能性があります。
SEOは「足し算」と言われており、検索順位の決定は400以上の要素に基づいて行われているため、複数の要素で総合得点が高いページやサイトのほうが評価されます。
コンテンツの質が高く、圧倒的なコンテンツ数があるサイトが競合となる場合は、競合サイトとは別の切り口のキーワードを探したり、長期的な戦略立てを行って対策したりする必要があります。
SEO対策における5つの注意点
SEO対策の取り組みを続けていると、気づかない間にGoogleからの評価を下げてしまっているケースや、イマイチ成果に繋がらないというケースも出てきます。
予め、SEO対策における注意点をしっかり理解し、正しいSEO対策に繋げましょう。
ペナルティを受ける可能性のある行為は行わない
検索エンジンの精度が今ほど高くなかった時代にSEO対策を行っていた方々は、順位決定のアルゴリズムをかいくぐり、検索順位を上げるために様々なテクニックを生み出してきました。
そのような不当な方法で検索結果の上位表示を目指す対策方法をブラックハットSEO、逆に、正しい方法で上位表示を目指す対策方法をホワイトハットSEOというふうに呼んだりします。
ブラックハットSEOが横行するたびに、Googleは新たなアルゴリズムを開発し、不当なテクニックに対してはペナルティを課してきました。SEO対策は何をしても良いわけではなく、してはいけない行為が存在します。ペナルティ行為として有名なのは、「不自然な被リンクの獲得」です。
被リンクとは、外部のwebサイト内に自身のサイトのページのURLを貼ってもらうことを指します。
一般的には、『他のサイトに自社サイトのリンクが貼られている=それだけ外部から評価されている質の高いサイト』であり、信頼性が高いとみなされるのですが、関連性のないサイト同士でリンクを貼っている場合や、購入されたリンクなどは、ユーザー目線ではないと判断され、Googleのペナルティの違反対象となってしまいます。
その結果、検索順位の低下や場合によってはインデックスが削除され、検索結果から除外されてしまうリスクもあり、検索順位を上げようと行ったことが逆に悪影響を与えてしまうおそれもあるので注意が必要です。
リンクの獲得以外にも、ペナルティとなる事項については、Googleがガイドラインにもルールを定めていますので確認してみてください。
参考:Google検索の基本事項
参考:検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド
また、ペナルティには手動ペナルティと自動ペナルティの2種類があります。
手動ペナルティは、Googleの担当者が目視でwebサイトの中身を確認し、ペナルティを課すものです。手動ペナルティであれば、Google Search Console上に、警告メッセージが届くためペナルティの要因の把握とその後の対策手立てを考えることが可能です。
一方、自動ペナルティの場合は人の手ではなく、Googleのアルゴリズムによって課されるものです。手動ペナルティとは異なり、警告メッセージの通知はないため、ペナルティの明確な原因を突き止めることは困難です。
サイト内でコンテンツの内容が重複しないようにする
一般的なSEO対策として、webサイト上で新規記事を量産することが多いですが、サイト内にコンテンツが蓄積されていくと、似通った内容の記事が複数存在してしまっている事象が発生してしまうことがあります。
同一サイト内で複数ページが競合してしまっている状態をSEOでは一般的に「カニバリ」といいます。「カニバリ」とは、「カニバリゼーション(cannibalization)」の略で、直訳すると共食いを意味します。
「カニバリ」が発生すると、Googleがどちらのコンテンツを評価すれば良いのか混乱し、評価が分散してしまうため、せっかく作ったコンテンツが正しく評価されずに順位が下がってしまう可能性があります。そのため、記事を作成する前のキーワード選びの段階で「カニバリ」を防ぐ必要があります。
例えば、「seo 対策」と「seo 対策とは」の2つの異なるキーワードで検索を行ってみると、検索上位に表示されるページはほとんど同じです。キーワードが異なっていても、ユーザーの検索意図が同様のキーワードに関しては同一サイト内で記事を作成してしまわないよう注意が必要です。
定期的な効果検証とコンテンツの修正を行う
SEO対策で意外と見落としてしまいがちなのが、コンテンツを作成した後の定期的な効果検証です。コンテンツを量産してみたは良いものの、「作った記事から流入は取れているのか」、「流入後の売上に貢献できているのか」施策前後での効果を確認しないまま、結果が出なかったと途中でSEO対策を諦めてしまうケースも少なくありません。
最初から完璧な記事が書けることのほうが少ないですし、一度アップした記事に関しては、期間を決めて順位変動の状況を確認し、順位が取れていなければ、コンテンツを書き直す必要があります。
SEOで成功している企業は、記事の量産と並行して記事のリライトもきちんと行っている場合が多いです。また、検索順位が取れていてサイトへの流入拡大に繋がっていても、お問い合わせや購入などのCV(コンバージョン)に繋がっていなければ、CTA(行動喚起)の位置や文言の調整を行う必要があります。
一番最初にゴールを明確にした上で取り組む
KPIやKGIの設定をせずに、SEOの取り組みを始めてしまうということも、SEO対策を途中で諦めてしまう企業にありがちな失敗です。
また、KPIとして置いてしまいがちなのが、「月に3記事作る」、「特定のキーワードで検索1位を取る」などです。しかし、記事数や検索順位をKPIに置いてしまうと、結局サイトへのアクセス数はどのくらい増えたのか、売上にはどのくらい繋がったのかといったことの数字の達成が測れず、 SEOの効果が不明瞭になってしまいます。
SEO対策の途中で目的を見失ってしまわないために、施策を開始する前に売上目標を設定し、そこから必要な工程を逆算して計画立てすることをおすすめします。
売上から必要な契約数を算出し、必要な契約数を獲得するために契約率から必要なリード数を求めるといった具合に、ゴールから必要な工程を導き出すことでやるべきことを明確にしましょう。
順序立てて、やるべき手順を明確にしているため、シミュレーションから外れることがあっても、どこの部分で軌道修正を行えばよいかの再度の構築がしやすくなります。
やれば必ず結果が出るわけではないことを理解する
Googleは評価基準の全てを公開しているわけではないので、SEO対策には明確な答えがありません。そのため、どんなに実績のあるwebマーケティングの会社やSEOのコンサルティング会社に依頼したからといっても必ず順位が上がる保証はありません。
また、アップデートや競合企業の影響も受けるため、これを実践すれば必ず順位が向上する・流入に繋がるというわけではないので、試行錯誤しながら根気強く対策を行う必要があります。
SEO対策の種類は大きく分けて2つ
SEO対策は、細かく分けると様々な方法があるのですが、大きくは内部対策と外部対策の2種類の手法に分類されます。どちらも重要性の高い施策ですので押さえておきましょう。
内部対策
内部対策とは、webサイトの中で行う対策のことを指しており、なるべく早くGoogleからのクローリングと評価を促すことが目的です。
内部対策には、コンテンツSEOとテクニカルSEOの2つの対策方法があります。
コンテンツSEO
コンテンツSEOは、ユーザーに向けたSEO対策で、ユーザーにとって価値のあるコンテンツづくりを行うことを指します。独自性のある情報や最新情報がどれだけ盛り込まれているか、専門的な内容がどれだけ含まれているかなど、コンテンツの品質が重要視されます。
テクニカルSEO
テクニカルSEOは、Google(検索エンジン)に向けたSEO対策で、webサイトの内容を正しく評価してもらうために、各ページを正しくリンクで繋ぎ、内部構造を最適化することを指します。
サイト内の階層構造を最適化したり、ページの読み込みスピードや表示スピードを改善したり、メタディスクリプションやHTMLタグを正しく記述したりするなど細かいサイトの仕様を整理・実装することによって、Googleからの評価に繋げます。
外部対策
外部対策は、サイト外からの評価を高めるための施策で、主に被リンクを得ることで効果が現れます。
前述で、ペナルティを受ける可能性がある項目として、「不自然な被リンク」を例として挙げましたが、被リンクは様々なサイトから数多く得られることができれば良いというわけではなく、関連性の高いサイトから自然な文脈でリンクを貼ってもらうことが重要です。
関係のないサイトからの被リンクは、逆に評価を下げてしまう可能性がありますし、Google公式でも被リンクがアルゴリズムに影響を与えることを示していますので慎重に対策することが必要です。
コンテンツSEOのやり方
最後に、ユーザーのための対策であるとお伝えした、コンテンツSEOに関してのノウハウを、初心者の方にもわかりやすくステップ毎に紹介します。
STEP1:ペルソナを決める
コンテンツSEOをするためには、最初に、ペルソナを決めるところからスタートします。ペルソナとは、マーケティング用語で商品やサービスの購買対象になりそうな具体的なユーザー像のことを指します。性別、年齢、職業、趣味、価値観、抱えている悩みや課題などを盛り込んで「特定のこの人」という人物像をつくりあげます。
商品やサービスを届けたいイメージ作りを行うことで、コンテンツの内容が明確になります。具体的なペルソナの作り方は以下の記事で紹介していますので参考にしてみてください。
関連記事:コンテンツマーケティングを成功に導くペルソナ設定とは? 注意点や設計方法などを解説
STEP2:カスタマージャーニーマップを作成する
コンテンツを届けたい人物像が定まったら、その人物が購買に至るまでにどのような行動を取るか、企業とユーザー間でどこで接点を持てるかを図にします。
マーケティング用語でカスタマージャーニーマップと呼ばれるものです。ユーザーが商品を認知し、情報収集して、どの商品にしようか比較検討をしてから購入に至るまでといった具合に、商品や製品とユーザーの接点を可視化します。
可視化することによって、ユーザーがどのようなキーワードを入力して検索するか、おおよその検討がついてきます。
関連記事:カスタマージャーニーマップとは?顧客行動を可視化する!作り方や目的別の事例などを解説
STEP3:自社サイトと競合サイトの分析を行う
自身のサイトや競合サイトの状況を知らずに、いきなりコンテンツづくりに挑むのはなかなかハードルの高いことですので、現状を理解し、必要な対策を見極める必要があります。
自社サイトの流入状況やユーザーがサイトにアクセスしてからの行動に関しては、Googleの無料ツールである、Google Search Console(グーグル サーチ コンソール)とGoogle Analytics 4(グーグル アナリティクス 4)にてデータを取得でき、レポートで出力することが可能です。
これらの2つのツールはSEOを担当される方はwebサイトのパフォーマンスを確認するために必須のツールと言えますので、未登録の方は登録を行うことを推奨します。
また、競合サイトがどのようなキーワードを狙ってコンテンツを制作しているのか、サイトの構成はどのようになっているのかを実際に検索して傾向を見てみましょう。
他社の流入状況に関しては、どうしても何らかのツールがないと確認することができないため、競合サイトの流入状況がわかるSEOツールがあると分析の質は格段に上がります。
STEP4:キーワードを選定する
ユーザーが求めていることや、競合サイトの状況がわかったあとは、いよいよコンテンツのキーワードを決めていきます。SEO対策を実施するに当たって、「1キーワードに対して1記事」というのが鉄則です。
設計したペルソナやカスタマージャーニーマップを中心に、ユーザーがどの段階でどのようなキーワードを検索するのか、どの段階のユーザーをサイトに訪れさせたいのかを考えながらキーワードを選んでいきます。キーワードを選ぶ際の3つのポイントを以下で解説します。
①キーワードの検索ボリューム
例えば、「スマホ」という大きいテーマのキーワードで検索した場合、「スマホを購入しようとしている人」、「スマホを販売しようとしている人」、「スマホを修理したいと思っている人」など、様々なニーズのユーザーが検索している可能性が考えられます。
「スマホ」のように月間検索数が10,000以上のキーワードをビッグキーワードといい、ユーザーのニーズが複数に分かれることが特徴です。
一方、「スマホ テレビ 接続 無線」、「スマホ 充電器 おすすめ」など検索単語数が複数になるほど、検索ボリュームは小さくなり検索意図も限定的となります。これらの月間検索数が1,000以下のキーワードはスモールキーワードと呼ばれます。
検索ボリュームが大きいビッグキーワードは、サイトへの流入数増加が期待できますが、当然ライバルも狙ってくる検索キーワードになりますので、上位表示される難易度が高いです。
また、スモールキーワードは大幅な集客アップに繋げることは難しいですが、ビッグキーワードと比較すると上位表示しやすく、特定のニーズが顕在化しているユーザーが検索しているキーワードであるのでCVに繋げやすいという点が特徴です。
関連記事:ロングテールキーワードとは?選び方を紹介します【SEO対策の効果を最大化】
②潜在顧客と顕在顧客の見極め
キーワードの検索ボリュームの違いで潜在顧客と顕在顧客の見極めを行うことも可能ですが、検索語句で見極めることもできます。例えば、「〇〇とは」、「〇〇の方法」などのキーワードで調べるユーザーは商品や製品ではなく、知識解決系の内容が記載されているお役立ち記事を求めていることが想定されます。
一方、「〇〇 おすすめ」、「〇〇 ランキング」などのキーワードで調べるユーザーは、商品や製品を購入したいと思って比較検討の段階にいることが想像できます。
潜在顧客と顕在顧客、狙いたい層に合わせて検索ニーズを考慮し、知識解決系ジャンルと比較検討系ジャンルのキーワードをそれぞれ選ぶことが重要です。
③キーワードのバランス
潜在顧客と顕在顧客が検索するキーワードは異なること、それぞれターゲットとターゲットの意図に合致したキーワードを使用することが重要とお伝えしました。
一方で、知識・解決系の記事ばかりを量産しても、サイトの流入数増や、企業の認知度アップには繋がるかもしれませんが、肝心の売上に直結させることは難しいと思われます。
反対に、比較・検討系の記事に注力した場合、上位表示させることができず、ほとんど流入や売上に繋がらない可能性もあります。そのため、知識・解決系の記事と比較・検討系の記事は、どちらかを大量に作ればよいというわけではなく、どちらもバランスよく作成することが重要です。
また、コンテンツの割合については、企業のそもそもの知名度や、コンテンツマーケティングを行う人数、資金力によっても異なり、一概にどのくらいというのは言えないため注意が必要です。
キーワード選びのためのポイントを3つ挙げましたが、詳しい手順については下記の記事で解説していますので参考にしてみてください。
関連記事:【SEOキーワード選定のやり方】誰でもできる手順を6ステップで解説
関連記事:業界別SEO対策を解説:コンテンツマーケティング・キーワード選定の方法
また、人力でキーワードを選ぶのはかなりの時間がかかりますので、業務を効率化させる観点からキーワード選定ツールをうまく活用するのがおすすめです。キーワード選定機能を含む使えるSEOツールの一覧が以下の記事にまとまっていますのでご覧ください。
関連記事:【2024年最新版】SEOツールおすすめ23選! 無料&有料、選定方法も紹介
STEP5:構成案の作成を行う
コンテンツの本文を書き進める前には、コンテンツ全体の設計を行いましょう。
いきなり本文を書き進めてしまうと、流れが不自然になってしまったり、結局最後には何が言いたかったの?という意図が読み取りづらいコンテンツになってしまったりする可能性があります。
ユーザーにとって、簡潔でわかりやすい構成というのが大前提ですが、ユーザーが記事を読み終わったときにどのような行動を促したいのか、を意識して構成案を作る必要があります。
イチから構成案を作るとなると、中々の労力を要しますので、コンテンツを作ると決めたキーワードを実際に検索エンジンで検索し、1位〜10位の構成案を参考にするのがおすすめです。多少なりとも時間はかかるのですが、1位〜10位のページの構成案をそれぞれ見ていくと、共通して使われている見出しがあります。
共通で使われている見出しはそれだけユーザーが知りたい内容であると考えられるので、上位のサイトを参考にアレンジし、更に独自に考えたオリジナルの見出しを加えて構成案を作成することを推奨しています。
上位サイトの見出しだけを参考に構成案を作成してしまうと、Googleからはオリジナル性がないコンテンツであるという判断をされてしまいますので、独自で考えたh2タグを盛り込むことが必要です。
関連記事:コンテンツマーケティングの記事の書き方&作成方法|内製と外注のメリット・デメリットも解説
STEP6:本文の執筆を行う
構成案ができあがったら、いよいよ本文を書いていきます。予め構成案を作成しておくことによって、自然な流れで情報を伝えることができます。
特定のキーワードを説明するために必要な周辺のキーワードのことを共起語といいます。例えば、「オリンピック」というトピックを説明するためには、「4年」、「スポーツ」、「世界」などのキーワードが必要になると思いますが、これらのキーワードが共起語と呼ばれるものです。
共起語が不足していると、Googleやユーザーからは説明が不十分なコンテンツであると見なされてしまいますので、必要なキーワードは文章が不自然にならない範囲で追加してあげることが重要です。
また、テキストだけではなく、文章途中で画像や図解を加え、ユーザーが理解しやすいコンテンツづくりを行うことによってGoogleからの評価が高まります。
関連記事:【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう
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STEP7:記事を公開する
本文が書き上がったら、誤字脱字がないか、わかりづらい単語はないか、専門性の高い単語を使用している場合は単語の説明がなされているか、など細かな点をチェックします。
その際、最終チェックは記事の執筆者とは別の担当者が行うことを推奨しています。理由としては、記事の執筆者がチェックを行った場合、当然記事の内容は既に知っているので、読み直した際に文章の流れが不自然であったり、誤字脱字があったりすることを見落としてしまうケースが多いためです。
また、スマートフォンでページを閲覧するユーザーも増えているため、ユーザビリティの観点からモバイルでも正しく表示されているかの確認も行いましょう。最終チェックが済んだら、記事の公開を行い、Google Search Consoleでインデックス登録のリクエストを行ってください。
STEP8:定期的に効果検証とリライトを行う
記事をアップロードした後は、定期的に順位のチェックと、サイトへの流入数が増えているかのチェック、流入後にCVがされているかの指標のチェックを繰り返し行う必要があります。記事の公開までで満足してしまい、定期的な効果検証が抜けてしまっている、あるいは効果検証が中途半端になってしまっているというケースが非常に多いです。
そもそも検索順位が上がってこない場合は、上位表示されている他のページとコンテンツの内容がずれてしまっている可能性があるため、コンテンツ内に不足しているキーワードはないか、タグの使用数や使用箇所が適切であるかの確認を行い、リライトの作業を行いましょう。サイトの順位が上がってくれば、自ずとサイトへの流入数は増えてくるはずです。
サイトの流入数は安定しているのに資料ダウンロードやお問い合わせなどのCVにつながっていない場合は、CTAの設置場所が適切ではない、そもそも設置しているCTAがユーザーの温度感に適していないなどが考えられるので、CTAの修正を行い、サイトからの離脱を防ぎましょう。
また、ユーザーに役立つ情報を提供できるよう、新しい情報に対応する必要があるので、鮮度の観点でもリライトは重要です。
まとめ
SEOは、効果が出るまでにある程度の時間を要しますが、上位表示に成功すると効果はしばらく続いていきます。本記事では、SEOには興味があるけれど、何から始めればよいかわからないという方に向けて、SEOのメリット・デメリットと基本的な対策の手順についてお伝えしました。少しでもご参考となれば幸いです。正しいSEO対策を行い、SEOの効果を最大化させましょう。

新規リードがどんどん集まる!SEOで成功しているサイトが必ず行っている3つのポイント!
SEO対策は、最初の戦略設計が非常に重要です!
SEO対策成功のためのポイントがわかります。