ブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

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Googleなどの検索結果で上位に表示される“強い”記事を書く、SEOライティング。コンテンツマーケティングが盛んな今、オウンドメディアを運営してコラムを連載したり、自社サイトでブログを書いたりと、web集客のための施策を推進する会社が増えています。SEOライティングの技術習得は、webマーケティングに関わる人にとって、大きなメリットがあります。

SEOライティングスキルをあげるために、学ぶべきテクニックの1つがリサーチです。記事の成功は、リサーチ(調査)をどれだけ丁寧にしたかにかかっていると言っても過言ではありません。リサーチの意味は、「キーワードを検索エンジンで調べる」だけではありません。いろいろな手段を駆使して、価値ある情報を集めていきます。

今回は、「企業のweb担当者」「自社ブログの執筆を任命された人」「コンテンツマーケティング部門に在籍する人」に向けて、リサーチの目的から説明し、初心者からプロまで実践できる具体的なリサーチの手順をご紹介します。リサーチの効率アップに、ぜひ活用してください。

なおSEOライティングについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。

 

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ブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

SEOライティングでリサーチはなぜ大切?

記事を書くためにはリサーチを行い、正しい情報に基づいて、誤りのない内容を執筆しなければなりません。初心者でもなんとなく想像できると思います。知識のない分野なら、調査しなければ、そもそも何を書いたらいいのかもわかりませんよね。

これらは本や雑誌などweb以外の媒体に掲載する文章を書くときにも同じですが、SEOライティングには、リサーチがより重要である理由があります。

検索結果での上位表示を目指すには当然、SEO対策という観点でのリサーチが欠かせないからです。
Googleの公式ガイドラインでは「検索エンジンを意識したコンテンツ作成はNGで、読者を意識したコンテンツを作成すべき」とされています。そのため、検索するユーザーのことを第一に考えて書けば良いということになりますが、現実的には、それだけで上位表示を達成するのは困難です。ある程度、押さえておかなければならないポイントとコツがあります。

SEOライティングで重要なのは
・どんなキーワードを狙うべきか検討する
・どんな書きぶりのコンテンツにすればユーザーにとって有益か考える
・オリジナリティを高めて他の記事に一歩差をつける

の3つ。これらを達成するためにもリサーチがとても重要です。

リサーチは主に、執筆前の準備として行いますが、世間で思われている以上に、じっくり時間をかけた方が良い工程です。リサーチがきちんと完了していれば、後は書くだけ。執筆がスムーズに進みますし、方向性の間違いによる書き直しや修正の指摘も起きません。実際、SEOライティングのプロの中には、記事作成にかける時間の7割以上をリサーチに費やす人もいるくらいです。

もちろん、かけられる時間・割けるリソースは限られています。リサーチばかりをしているわけにはいきませんが、リサーチは執筆作業と同じくらい・もしくはそれ以上の労力を投入するところだ、と認識しておいてください。

SEOライティングでのリサーチの目的は5つ

早速、リサーチの目的を順番にみていきましょう。

SEOライティングのリサーチの目的ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

目的(1)ターゲット層のニーズを理解する

Googleが検索結果の上位に表示するのは、検索者のニーズを満たすページです。
そのためにはまず、どんな人がターゲットかを明確に設定したうえで、検索の動機を推測しなければなりません。

よくある検索動機
・「知りたい」
・「特定のページにアクセスしたい」
・「商品・サービスの購入・利用をしたい」

の3つです。

まずは上記の3つの視点に立ち、“何を”「知りたい」のか、“どこに”「アクセスしたい」のか等、深掘りしていくためのリサーチを行います。

目的(2)キーワードリサーチ

SEOライティングは、どのキーワードを狙うのか決定せねば始められません。キーワード選定はSEO対策の基本。労力のかかる作業ではありますが、適切なキーワードを選ばなければ成果も出ませんから、キーワードの洗い出し・絞り込みのためのリサーチにはじっくり向き合いましょう。

キーワード選定についてもっと詳しく知りたい方は 2023-2024キーワード選定総合ガイド SEO対策の基本を徹底解説 をお読みください。

目的(3)上位ページの傾向を知り、コンテンツの方向性を決定する

実際に検索窓にキーワードを入力して検索し、上位のページを分析することで、そのキーワード・トピックで検索エンジンから評価されるための要素が見えてきます。上位の記事の見出し・本文・結論を確認しながら、
・自社の場合、そのテーマについて発信すべき情報・メッセージは何か
・それらはどういう切り口から執筆すれば「ユーザーにとって有益なコンテンツ」に仕立てられそうか

などを考えていきます。

検索ランキングで1位の記事をお手本にする・真似をするのが上位表示の近道?

検索結果はあくまでも相対評価であることを忘れてはなりません。1位のページはGoogleから「最もユーザーの役に立つ」と判断されているのは確かですが、だからといって、必ずしも、1位のページが本当にユーザーの意図を完璧に満たせているとも限りません。

上位の既存コンテンツを分析し、検索エンジンからの評価を獲得するための要素を洗い出すことは基本ですが、ただ真似をするのでは、上位記事を越えられません。「上位記事に足りない要素は何か?」自分の頭で考えることが欠かせないのです。

上位ページの傾向を知りコンテンツの方針を決めようーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

目的(4)正確な情報で記事を構成する

明らかな事実の誤認のある記事、不正確な情報に基づいて制作されたコンテンツは、ユーザーに不利益を与えます。Googleはそのような記事を評価しませんし、「あれ、これ間違ってるな」と感じた読者は、すぐに離脱してしまいます。

特に、金融や医療といった「YMYL(=Your Money, Your Life)」のジャンルでは、誤った情報を提供することで、ユーザーの重大な損失につながる可能性があります。ですから、検索エンジンからの評価を決めるうえでも、情報の正確性・記事の信頼性は非常に重要だとされています。

webでの情報発信は、それが何百万人もの目に触れる可能性があるということを忘れず、真実・正しい情報にもとづいて執筆することが基本中の基本です。

目的(5)オリジナリティを高める

競合他社サイトのコンテンツとの差別化にも、リサーチがポイント。
上位ページの検索結果を参考にせざるを得ないSEOライティングでは、他にはない情報を意識的に集めてこなければ、ついつい、内容が似通ったものになってしまうんです。

「上位記事の情報の寄せ集めで作った記事」ではユーザーの心に刺さりませんし、あまりにも類似度が高ければ最悪の場合、検索エンジンからも「コピーコンテンツ」とみなされかねません。リサーチに一工夫することで他にはあまりない情報をプラスし、競合他社に差をつけましょう。

ここからは、この5つの目的に沿ったリサーチの手法を、1つずつ解説します。

【目的別・リサーチその1】ターゲット層を理解しニーズを深掘りするための調べ方

まずはターゲット理解と、ニーズをキャッチするためのリサーチからです。

ターゲット層がまだきちんと決まっていないなら

最初にターゲット層をしっかりと固めてください。さもなくば、「読者のニーズを深掘りする」にも、誰のどんなニーズを調べればいいのかわかりません。

誰に向けて書いているのかわからない文章は、メッセージがブレやすいだけでなく、読者の共感を呼ぶのも困難です。ターゲットによって好まれる文章の書き方や言葉の選び方も異なります。この先のコンテンツ作成をスムーズに進めるためにも、最初の時点でターゲット像を明確にすることを徹底しておきましょう。

ターゲット像を明確にするーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

想定するターゲット層が詳細に決まっているなら

彼らの興味・関心・趣味などを詳しく調べます。仕事や家族構成についても思い描き、具体的にペルソナを想定してみましょう。ターゲットのライフスタイルなどをイメージするには、官公庁発表の統計資料などを使うのがおすすめです。

商品・サービスがすでにある程度売れている場合

手がかりとしてまず、既存顧客の情報を整理します。

・実際にヒアリングをさせてもらう/アンケートに記入してもらう
・ミーティング時の録音データがあれば聞き返す
・営業職など、実際にお客様と接する機会の多いスタッフに聞いてみる

などの方法で調べ、顧客の抱えていた課題を書き出してみて、自社の製品を選んでくれた理由を考えましょう。

新しく立ち上げたサービスや新発売の商品で、既存顧客がいない場合

狙っているターゲット層について社内でよく確認し、できるだけ掘り下げてみます。

もし、想定したペルソナに近い人が身近にいるなら、インタビューをさせてもらいましょう。自社でアンケート調査などをしてみるのも手です。

あわせてリサーチしたいのが、以下のSNSや、コミュニティサイト、オンラインのフォーラムです。

Yahoo!知恵袋・教えてgoo!・発言小町

ユーザーのリアルな悩みや疑問がわかります。同じユーザーの他の質問が見られるのも、ペルソナを掘り下げる際に役立ちます。

Youtube

動画の内容だけでなく、コメント欄のやりとりにもヒントがあふれています。

Twitter

匿名性が高いので、投稿者の本音や細やかな心情が読み取れる投稿が多いのが特徴です。

mixi

利用者はずいぶん減りましたが、かつての掲示板で行われていたやり取りは、まだ閲覧できるものが多くあります。特定のニッチな分野の声を効率よく拾い上げるのに「コミュニティ」の掲示板は非常に参考になります。ただし、情報自体は古いので、流行・最新情報には関係のないテーマでのリサーチで使うのがおすすめです。

これらの手段を駆使し、検索する人には、潜在的にどんなニーズがあるのか探っていきましょう。

【目的別・リサーチその2】最適なキーワードを選ぶための調べ方

コンテンツ制作をする上で必須である、適切なキーワード選定のためのリサーチですが、この作業はかなりのボリュームです。
【キーワード選定のやり方】で手順をご紹介した通り、まずはメインのキーワードを複数挙げ、そこから関連ワードをGoogleサジェストなどのツールを使って抽出、人力でもワードを追加してからカテゴリーごとに分類し、絞り込み・選択へと進みます。

キーワード選定ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

・メインのキーワードを何にするか
・競合が力を入れているキーワードは何か
・キーワードの検索ボリュームや競合性

など、キーワード選定にまつわるリサーチはかなりの手間がかかります。それを見込んだ作業時間を確保したうえで、臨んでください。
キーワードのリサーチと選定作業について、もっと知りたい人はこちらの記事もお読みください。
2023-2024キーワード選定総合ガイド SEO対策の基本を徹底解説

【目的別・リサーチその3】上位ページの傾向を知るための調べ方

狙うキーワードを決めたらGoogleの検索窓に入力し、検索結果の上位に表示されるページをチェックします。最低でも10位までは、概要だけでなく本文にも目を通してください。

確認すべき事項は主に以下の点です。
どんなサイトか(例:企業や政府機関のサイトか個人のブログか/企業であれば規模の大小)
どんなジャンルのページか(例:知識・情報を得るためのページ/商品購入のためのページ/まとめページ)
どういう内容が書かれているのか(例:トピックに対する意見は賛成か/反対か)
タイトル・見出しはどうか
記事の文字数・全体の分量はどのくらいか
その記事を読んで受けた印象

それぞれの項目をエクセルやスプレッドシートで一覧にまとめておくと、後から見返す際に便利です。全ての項目をきちんと埋めようと思うと大変ですし、検索結果は入れ替わりもありますから、完璧は目指さず、ざっくりと把握する、くらいで構いません。

ちなみに、各種SEOツールを使えば、レポートとしてこれらの項目を一括で出力でき、効率が大幅にアップします。もし、記事本数が多く継続的にこういった作業が必要になると見込まれるのなら、ツール導入を検討することをおすすめします。
関連記事 用途別8種類!SEOライティングおすすめツール記事内 【SEO対策に本腰を入れる企業・web制作会社ならぜひ検討を】SEO分析ツール

【目的別・リサーチその4】正確な情報を得るための調べ方

リサーチといえばまずは検索、という人が圧倒的に多いと思いますが、企業として公に発信する記事を執筆するための調査となると、検索エンジンからの情報収集だけではやや不安が残ります。web上で発信されている情報は、誰がどうやって書いたのか明かされていないこともありますし、ページの内容はすぐに書き変えられるからです。
もちろん、オンラインで発信されている情報がすべて不正確で不適切というわけではありません。効率の面でも検索エンジンの活用は必須ですから、リサーチには検索を使ってOK。ただし、検索結果からたどり着いたサイトを参照するには、考慮すべき2つのポイントを知っておいてください。

Point1 検索で発見したwebサイトの情報は信頼性のチェックを入念に

ネットからの情報を記事に使いたいなら、必ず「裏どり」を行うことが前提です。

一例として、SEOライティング専門で実績があるライターさんのやり方をご紹介すると
・複数(最低でも3つ以上)の信頼できそうな記事を参照
・その全てで概ね同じ意見である

場合に、その情報は正しいと判断し、記事に採用して良い、としているそうです。

「裏どり」の具体的な基準はそれぞれの企業で決めることになりますが、参考にしていただければと思います。

ただし、同じことを書いてるサイトが複数あっても、明らかに、同一情報源を参照して書かれたと思われる場合は、鵜呑みにしない方が良いこともあります。

例えば、検索結果で1位の記事Aを読んだ後、2位の記事B・3位の記事Cを読んだらほとんど同じ内容が書いてあったとしましょう。AとBとCを比較した時、書きぶりや話の展開まで「非常に似ている」と感じられるなら、AとBとCは元々、同じ記事を参考に書かれている可能性も考えなければなりません。BとCは、実は、ずっと1位にいるAの情報を元に書かれた、ということもありえます。

情報の信頼性のチェックをーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

2023年現在、SEO対策の定石は「上位のサイトの傾向を踏襲すること」。1位の記事の内容をそのまま真似て作られたページが大量に生み出されていますから、そのように作られたサイトが検索結果の10位以内に複数ランクインしていることも十分ありえます。

実際、日本語での検索結果にはまったく出てこない海外論文の情報をもとにして、日本のユーザー向けに日本語の記事を書いたことががありました。すると、オリジナリティの高さが評価されたのか、狙っていたキーワードでめでたく1位を獲得。それから1年以上、3位以内にランクインし続けていますが、徐々に、同じキーワードでの検索結果の10位以内に表示される記事に、私たちの記事と同じ内容が書かれるようになりました。戦略的に上位記事の内容を取り入れるSEO対策の手法は、もはや常識になっています。

少し切り口を変えて書いてある記事Dや、論の展開が違う記事Eを参照しても、同じ内容が書かれていれば、その情報は適切だと考えて良いでしょう。

「信頼できそうな記事」かの判断はどうする?

個別の記事の信頼性を判断する基準は、以下をチェックしてみてください。

・大手企業や公共機関など、権威がある組織の運営するサイトに掲載されている
・執筆者の名前・所属機関などのプロフィールと問い合わせ先が明らかにされている
・専門家の監修者がついている
・他のサイトを参照している場合はきちんと引用元が記載されている

また、誤字や脱字がなく、こなれた日本語で書かれている記事は、プロのライターや編集者によって、丁寧に作られたページということ。情報のリサーチもしっかりとされている可能性が高く、信頼がおける傾向にあります。

「1位だから」「よく見かけるサイトだから」といって必ず正しい情報とは限らない

Googleの検索エンジンは非常に精度が上がっているとはいえ、1つ1つのサイトに掲載された情報の正誤までを人間がいちいち確認しているわけではありません。ですから、上位のサイトにも正確でない・最新でない情報が書かれていることもあります。

上位サイトの掲載情報を丸ごと信じて記事に使用して良いわけではない、と知っておいてください。

Point2 【本・雑誌・新聞・論文】webサイトの他にもある情報収集の手段

「新しさ」がさほど重要ではない分野なら、本・雑誌など出版物を見るのもおすすめです。基本的に、専門性の高い人やその道のプロなどが書いたものを、編集者をはじめ複数人でチェックしていますから、信頼性はwebサイトよりもかなり高くなります。

なお、書籍によっては新しい情報を取り入れた改訂版が出されることもあります。もちろん後から出版された版を参照した方が最新情報に出会えますから、出版物を参照する場合は、念のため、新しい版が出版されてないかの確認も行ってください。

また、今は電子書籍なら誰でも簡単に出版できるようになってきましたし、出版のハードルも下がっていますので、
・ある程度、出版実績のある出版社が手がけている
・業界で確かな経験のある著者が書いている

以上2つは、念のため確認しておきたいところです。

【目的別・リサーチその5】オリジナリティを高めるための調べ方

インターネット上の記事は、検索結果の上位に表示されるテキストコンテンツを情報源として書かれていることがほとんどです。そのため、検索エンジンで調べて上位に出てくる記事を参考に執筆するだけでは「ちょっと調べたら出てくる内容の寄せ集め」にしかならず、上位記事にも勝てません。
Googleはオリジナリティの高いコンテンツを評価する、としていますから、差別化のためには、検索エンジン以外での情報収集がポイントです。

Google検索以外のリサーチも組み合わせて利用しよう

これまでご紹介してきた方法を組み合わせることで、新たなリサーチ方法のアイデアが浮かんできます。

・紙媒体の資料や出版物を参照する
・論文や専門書のように、一般の人にはあまりなじみのない資料を参照する
・自社にしかないデータを参照する(統計資料、お客様の事例、実験結果など)
・スポット紹介などであれば、実際に現地に行って取材する
・ターゲットにヒアリングをする
・webでアンケートを行うなど他にはないデータをとる
・yahoo!知恵袋、教えてgoo、発言小町、X(旧Twitter)などのコミュニティサイトを参照する

業界や調べたいテーマによって、最適なリサーチ方法は異なるので、都度使い分けるのがポイントです。

オンラインのコミュニティでリサーチするときのポイント

ターゲットのニーズを深掘りする時にも使えますが、疑問・質問だけでなく、寄せられる回答にも着目する価値ありです。

Yahoo!知恵袋ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開コミュニティサイトで交わされる会話はあくまで、「立ち話」程度。情報の正確性は高くはありません。ですが、執筆のヒントがたくさん潜んでいます。他のリサーチ方法で裏どりをして正誤を確かめれば、執筆に活かせますよ。

ユーザーのリアルな声を眺めるなかでふっといいアイデアを思いつくこともあるので、執筆に行き詰まったときや、視点を変えたいときにおすすめです。

専門書や論文のリサーチはどうやればいい?

紙媒体の資料や出版物でのリサーチに役立つのが、図書館です。地域の公共図書館や、大学の附属図書館などには専門性の高い資料がたくさん収められています。特に、国立国会図書館は、日本国内で出版されたほぼすべての出版物にアクセスできる国内最大規模の図書館で、登録すれば、ほとんどの蔵書を誰でも利用できます。

自分の住んでいる地域の図書館には蔵書が少ない、という場合も、オンラインのデータベースで検索して複写の依頼をすることで、資料を取り寄せられるケースも多いので、ぜひ活用してください。

図書館にいちいち足を運ぶのは面倒に感じられるかもしれませんが、特に専門性の高い分野で執筆していくのであれば、出版物からの情報を参照できると、非常に安心感があります。ハイレベルなテーマ・難解で専門的なトピックでのコンテンツを継続的に制作していくことになったら、早い段階で図書館の使い方に慣れておくと良いでしょう。

なお、学術論文は誰でも気軽に読み解けるわけではありませんが、独自性の高い情報・まだ世の中には知られていない情報を探すには最適です。大学などで卒業論文を書いたことのある人は、慣れればなんとかなりますし、監修者をつけて質問する手もありますから、論文の参照にチャレンジしてみても良いかもしれません。

Google検索で他にはない情報を探すための一工夫は「外国語」

また、検索エンジンで検索する場合でも、少し工夫するだけで、オリジナリティの高い情報を探しやすくなるんです。それは、英語などの外国語で検索すること。

英語での検索結果には海外サイトがヒットするので、日本語の上位記事には含まれていない要素が見つかりやすくなります。

Chromeを使っているなら、検索結果の右上に出る翻訳ボタンをクリックするだけで、検索結果から、その先のページの内容まで全て自動ですぐに翻訳してくれ、英語サイトの内容も日本語で確認できます。機械翻訳ですからそのままの文を記事に入れると違和感がありますが、情報源の一つとしてリサーチに使うのであれば十分だと思います。

ブラウザの拡張機能で翻訳ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

ブラウザの拡張機能で翻訳2ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

ただし、機械翻訳ですから、訳し間違いも生じます。情報を採用する際には念の為、該当箇所を原文で確認した方が安全です。そのため、英文と日本語文を見比べて、大きく意味が異なることがないかの確認ができるレベルの英語力はあった方が良いでしょう。

また、海外のサイトを参照する場合も、日本語サイトと同じく、「裏どり」が必要です。さらに、日本と外国では文化・制度の面でギャップもあります。海外サイトの情報を丸ごと、日本の読者に向けた記事に使うことはできない場合もあることを念頭においてください。

外国語でのリサーチは注意すべき点が多いものの、分野によってはかなり有効な手法ですから、知っておいて損はありません。

集めた情報から記事の構成を作るには?リサーチ後の戦略の立て方

リサーチの中で、これから執筆するテーマについてさまざまな情報に触れ、ある程度の知識がついたことでしょう。その状態まで来たら、その情報を検索するユーザーになったつもりで考えてみます。次のステップは、現在の上位記事が本当にユーザーの疑問に答え、悩みを解決できるコンテンツになっているかの確認です。

あなたが検索者なら、その検索結果で満足できる?

狙うキーワードで検索してみて、上位に来ている記事を読んだユーザーはどう感じるか予想してみます。例えば、「分かりにくい、結局どういうことだろう」と、もう一度、検索したくなるような内容のページばかりではないでしょうか?

「既存の上位記事が検索意図に応え切れていない」と感じたら、あなたの考える必要な要素を、記事に付加すべきです。

検索結果ーブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

なお、Yahoo!知恵袋やフォーラムで質問が飛び交うトピックは、現在の上位記事が検索者のニーズに答えられていない可能性が大。質問した人はきっと、検索して上位記事も読んでいるはずです。それでも質問したということは、検索結果に満足できなかったということですから、質問されている内容をヒントに、本当に求められている内容を盛り込んだコンテンツを作りましょう。

リサーチのコツ・時間を短縮する方法

ここまでご紹介したステップを丁寧に実践すると、リサーチにかなり時間がかかることを理解いただけたかと思います。ある程度、割り切って向き合うべきではありますが、それでも、効率化できるところは効率化して、少しでも時間を短縮したいものです。

Chat-GPTを使う

あるトピックについての世間一般の標準的な意見を知りたい、テーマ全般にわたる情報をざっくりと教えて欲しい、そんな時に活用できるのがChat-GPTです。人力でリサーチするなら検索結果で上位に表示されるサイト複数をざっと読み込まねばならないところを、Chat-GPTなら的確に要約してくれます。

詳しくは以下の記事でご説明していますのでご参照ください。
関連記事 AIライティングツールでSEO対策するなら知らないと危険!コツと注意点

その業界/分野に明るい人・リサーチが得意な人をアサインする

事前知識の有無でリサーチにかかる労力は大きく異なりますから、可能なら各スタッフのバックグラウンドを考慮のうえリサーチ担当を選びましょう。

例えば、新卒で入社したばかりの未婚男性スタッフが結婚式場のオウンドメディアで花嫁に向けた記事を書くとしたら、きっと知識がほぼゼロの状態でスタートしなければならないでしょう。ペルソナを固めるためのリサーチの時点から、かなり時間がかかりそうです。
一方、既婚者かつ、前職がウェディングサービスのあるホテル勤務であった女性スタッフではどうでしょうか。先の男性スタッフの半分未満の時間でリサーチを済ませられる可能性もあるでしょう。適材適所がポイントです。

社内でその分野について最も知識のある人がリサーチを担当できない場合は、その人に都度、ヒアリングをさせてもらうのがおすすめです。知っている人の口からしゃべり言葉で詳細に教えてもらうと、web上の文章を読むよりも理解がスムーズに進みます。わからないことがあってもすぐピンポイントで質問し、その場で疑問を解決できますから、大幅な時間短縮になります。
Web制作会社でお客様のサイトのコンテンツ制作を代行するケースでは、クライアントからしっかり話を聞き出しましょう。

リサーチは、向き・不向き、好き・嫌いが分かれます。中には、執筆やディレクションは不慣れでも、リサーチは飛び抜けて得意、という人もいますから、そんなスタッフがいたらぜひリサーチ担当に任命したり、手伝ってもらったりしましょう。

適切・効率的なリサーチでSEOライティングはうまくいく

SEOライティングを成功させ、ページの順位を上げるカギは、リサーチにあります。しっかりとリサーチに取り組むほど良い記事となり、効果も出やすくなりますから、ぜひ力を入れてみてください。
また、リサーチは執筆前に済ませておくものですが、書いている最中に疑問に思ったことはもちろんその都度、調べ直してくださいね。丁寧なリサーチで、質の高い記事を作りましょう。

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