コンテンツマーケティングを成功に導くペルソナ設定とは? 注意点や設計方法などを解説

公開日:

更新日:

コンテンツマーケティングについて学んだり、実践したりするなかで「ペルソナ」というワードを目にしたり、耳にしたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。ペルソナの設定は、Webサイトの集客や、コンテンツマーケティングを成功させる上で欠かせない、重要なステップの一つです。

そこで本記事では、ペルソナとは具体的に何なのかというお話のほか、ペルソナを設定する上でのメリットや注意点、設定する手順など、基本的な事柄を解説します。コンテンツマーケティングにおけるペルソナを理解したい、集客の課題を解決したいという方は、ぜひ参考にしてください。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

コンテンツマーケティングにおけるペルソナとは?

さまざまな人がいるイメージ

コンテンツマーケティングについて学んだり、実践したりするなかで「ペルソナ」というワードを目にしたり、耳にしたりしたことがある方も多いのではないでしょうか。ペルソナの設定は、コンテンツマーケティングを成功させる上で欠かせない、重要なステップの一つです。

そこで本記事では、ペルソナとは具体的に何なのかというお話のほか、ペルソナを設定する上でのメリットや注意点、設定する手順など、基本的な事柄を解説します。コンテンツマーケティングにおけるペルソナを理解したいという方は、ぜひ参考にしてください。

ターゲットとペルソナは異なる

いろいろな集団のイメージ

ここまでのペルソナの説明を聞いて、「ターゲットと同じ意味ではないか?」と考える方もいるのではないでしょうか。ターゲットも商品やサービスが対象とするユーザーを指す言葉ですが、ペルソナとは設定する情報の幅が異なります。

例えば、ターゲットでは「30代・独身・男性」といったように、ある程度幅があるユーザー像を設定します。特定の顧客というよりは、集団やまとまりを対象とするイメージです。これに対し、ペルソナは「34歳・男性・独身・東京都世田谷区で一人暮らし・IT企業勤務・旅行と食べ歩きが趣味・体重増加が悩み」といったように、具体的な人物がイメージできるレベルまで落とし込みます。

このように、ターゲットとペルソナでは対象とするユーザーの情報の細かさに違いがあるため、混同しないように注意しましょう。

コンテンツマーケティングでペルソナ設定を行うタイミングは?

プロジェクトのスケジュールとスーツ姿のミニチュア

コンテンツマーケティングを実践する場合、まず戦略の計画を立ててからコンテンツを制作、実際に運用した上で評価をし、課題があれば改善していくという流れで進むことが多いです。では、ペルソナの設定はどのタイミングで行えば良いのでしょうか。

コンテンツマーケティングでは、コンテンツを制作する前にペルソナを設定します。具体的には、目的や目標を設定してから、ペルソナを設計するという流れです。対象となるユーザー像を明確にした上でコンテンツ制作に取り組めるので、顧客にとって価値のあるコンテンツを作りやすくなります。

また、ペルソナはカスタマージャーニーマップを作る上でも欠かせません。カスタマージャーニーマップとは、顧客が商品やサービスと接点を持ち、購入などをする流れを可視化したもののことです。ペルソナの情報を基に作成することで、対象とする人物が商品やサービスの購入にいたるまでの行動や思考を分析するのに役立ちます。

BtoCとBtoBにおけるペルソナ設定の違い

グラフを虫眼鏡で覗き込む様子

BtoCとBtoBでは、商品やサービスの購入にいたる流れが異なるため、ペルソナの設定にも違いが生じます。企業が個人の消費者を相手にするBtoCでは、消費者自身が商品やサービスの購入決定者です。そのため、コンテンツマーケティングを実施する上で、ユーザー像を明確化できるペルソナの利用は有効だとされています。

一方で、企業同士の取引であるBtoBでは、企業が購入者なので、商品やサービスの情報を集めた担当者が、最終的に購入を決定するとは限りません。社内の幾人もの承認を経て購入が決まるというケースもあるでしょう。さらに、昇進や人事異動などにより、商品を購入する途中で担当者が変わることも考えられるため、個人の日常生活まで触れるようなペルソナを作る必要はありません。

また、BtoBでは企業が購入者であることから、企業自体のペルソナ設定も有効だとされています。業種や業態、従業員数などといった、企業のペルソナも設定すると良いでしょう。

どんな項目がペルソナ設定で必要になる?

チェックリストを眺めるミニチュア

では具体的に、ペルソナを決めていくにあたり、どのような項目が必要になるのでしょうか。実は、必ず設定しなければいけない項目というのはありません。しかし、細かく項目を設定することで、より具体的なユーザー像をイメージしやすくなります。

以下に、一例としてペルソナ設定の項目一覧をご紹介します。もちろん、これにほかの項目を追加したり、逆に入れ替えたりするのも良いでしょう。大切なのは、ペルソナ設定により具体的なユーザー像をイメージできるということです。状況に応じて設定項目を決めてみてはいかがでしょうか。

・氏名/山田太郎
・性別/男性
・年齢/34歳
・年収/600万円
・居住地/東京都世田谷区
・家族構成/独身
・職業/IT企業のエンジニア
・趣味/旅行と食べ歩き
・休日の過ごし方/新しいお店の開拓、長期休暇が取れると旅行をする
・悩み/最近運動不足でお腹が出てきたことを気にしているが、ジムには通いたくないと思っている
・普段利用しているSNS/Facebook、Twitter、Instagram
・普段利用しているデバイス/パソコンやタブレットも持っているが、基本的にはスマートフォンを使って情報収集をしている

コンテンツマーケティングでペルソナ設定をするメリット

Meritと書かれた青いブロック

コンテンツマーケティングを実施する際、ペルソナを設定することで「関係者間でユーザー認識を共有できる」、「ユーザーに関する理解を深められる」、「ユーザーのニーズに沿ったコンテンツ制作ができる」といったメリットが得られます。それぞれ具体的にどんなメリットなのか見ていきましょう。

関係者間でユーザー像を共有できる

ペルソナを作成するメリットの一つが、ユーザー像を関係者間で共有できるという点です。コンテンツマーケティングをチームで行ったり、外部の委託先にお願いしたりする場合、複数の関係者が存在します。その時に対象とするユーザー像が曖昧なままだと、関係者間でユーザー像の認識にズレが生じる可能性があります。

例えば、「30代・男性・未婚」という情報でイメージするのはどんな人でしょうか? この情報だけでは、全ての人が同じ人物をイメージするのは難しいと言えます。しかし、事前に細かく設定したペルソナを関係者間で共有しておくことで、対象となるユーザーの認識を合わせることができます。

ユーザーに関する理解を深められる

繰り返しになりますが、コンテンツマーケティングは、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを作成することで、見込み客の獲得や商品・サービスの購入につなげるマーケティング手法です。そのため、ユーザーがどんなことを求めているのか、どんなことに興味を持っているのかなどユーザーの目線を理解することが大切です。

ペルソナを設定する際は、年齢や居住地、職業といった属性だけでなく、その人の価値観についても細かく分析します。こうして得られた情報から、対象とするユーザーについての理解を深めることができます。

ユーザーのニーズに沿ったコンテンツ制作ができる

先ほど、ペルソナを設定することで、顧客の理解が深まるというお話をしましたが、コンテンツマーケティングでは、こうして理解した情報を活用してコンテンツを制作します。そのため、ユーザーのニーズに沿った、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを提供できるようになります。

いくら企業側が良いコンテンツを作ったと思っていても、それがユーザーにとって価値がない情報の羅列では意味がありません。コンテンツマーケティングでは、SEO対策を打つこともありますが、品質の低い、ユーザーのニーズを満たしていないコンテンツは、SEOの評価にも影響してきます。

ペルソナ設定時に押さえたい3つの注意点

黄色いビックリマーク

ペルソナを設定するときは、単に項目を埋めて、現実にいそうなユーザー像を作れば良いというわけではありません。誤ったペルソナ設定を行うと、充分なマーケティング効果を得られない可能性があります。では、どのようにペルソナを設定していけば良いのでしょうか。ここからは、コンテンツマーケティングでペルソナを設定する際に注意したいポイントを3つ解説します。

根拠に基づいた人物像を設定する

まず注意したいのが、ペルソナを設定するときは、実際の顧客のデータを参考にするということです。

ペルソナは架空のユーザー像のことですが、企業側の思い込みや想像に基づく情報だけで作り込むのは避けましょう。企業側にとって理想的な情報だけを詰め合わせたユーザー像を作っても、それはコンテンツマーケティングにとって効果的なペルソナとは言えません。できあがったペルソナと実際の顧客ニーズとの間に隔たりが生まれてしまいます。

大切なのは、ペルソナにより顧客のニーズを把握することです。売上情報や口コミ、アンケートといった参考になる資料を用意した上でペルソナを作成するようにしましょう。

イメージしやすいペルソナ設定をする

メリットの部分で、ペルソナを設定することで対象となるユーザー像の認識を関係者間で合わせられるという話をしましたが、どんなペルソナを設定してもそうなるわけではありません。

できあがったペルソナが具体性に欠けていたり、分かりにくかったりすると、いくら共有していても認識がズレてしまう場合があります。認識が合わないまま作業を進めると、業務に支障が生じたり、コンテンツマーケティングの効果自体に影響が出たりすることもあるでしょう。

そうならないために意識したいのが、全員がイメージしやすいペルソナを設定することです。特定の人物をイメージできるように細かくペルソナを設定していくのはもちろん、絵や写真といった、視覚的なイメージを追加するのも良いでしょう。

状況に応じて見直しをする

ペルソナは、作成したあとに放置せず、定期的に見直すようにしましょう。というのも、ペルソナはあくまでその時点のデータに基づいた情報です。顧客のニーズは、時間の変化とともに移り変わるため、コンテンツマーケティングを始めた当初に作ったペルソナが数年後も同等の効果を発揮するとは限りません。

コンテンツマーケティングを成功させるためには、顧客のニーズに沿ったコンテンツの作成が欠かせないため、ペルソナも顧客の変化に対応する必要があります。商品やサービスの性質に合わせて定期的なペルソナの見直しをすることが、継続的に効果的なコンテンツを提供するコツです。

コンテンツマーケティングでペルソナを作成する手順・方法

STEPと書かれたブロック

ペルソナを設定する際は、情報を集め、分析する必要があります。ここからは、コンテンツマーケティングでペルソナを作成する手順や方法について具体的に紹介します。実際にコンテンツマーケティングを実施する際の参考にしてください。

【STEP1】ペルソナ設定に使う情報を集める

まずペルソナを設定する際に行いたいのが、情報の収集です。前述した通り、ペルソナは、実際のデータを参考にして作るため、情報の収集がカギとなってきます。では、具体的にどのようなところから情報を集めれば良いのでしょうか。

例えば、顧客情報や商品の購入データ、カスタマーサポートの記録といった、すでに社内にある情報が役立ちます。ほかにも、各種SNSの口コミを参考にしたり、自社Webサイトのアクセスを解析したりすることでも多くの情報を得られるでしょう。また、顧客に直接、アンケートやインタビューをするのも一つの手です。リアルな顧客の声を情報として集めることができます。

【STEP2】情報を分析し、ペルソナを作成する

情報収集ができたら、得られたデータを分析していきます。さまざまな情報が集まると思いますが、そのなかから傾向や共通する項目を見つけて、実在しそうなユーザー像を作っていきます。

その際注意したいのが、ユニークな特徴をペルソナとして取り上げるのは避けるということです。個性的な情報を取り上げても、当てはまる人が限られてしまう可能性があります。ペルソナの設定では、ユニークな特徴よりも共通点を取り上げていくことを意識しましょう。

まとめ:ペルソナ設定をしてユーザー目線のコンテンツマーケティングを

ペルソナを設定することは、コンテンツマーケティングを成功へと導く第一歩と言えます。ペルソナを実際に活用するためには、情報を集めたり、分析をしたりしなければなりません。簡単なことではありませんが、ここで手を抜くと、コンテンツマーケティングの効果自体に影響が出てきてしまうことも考えられます。

今回の記事を参考に、サイト全体やオウンドメディアのペルソナを設定し、ユーザーにとって有益なコンテンツ制作を行ってみてはいかがでしょうか。

【パスカル】導入企業、急上昇中!
誰でも簡単に使える『SEOに強い』コンテンツマーケティングツール

パスカルは、簡単な操作で、新しい記事の作り方や既存記事のSEO改善点がわかるコンテンツマーケティングツールです。

※土日含まない4日間使える無料体験版あり!

関連記事