【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

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大手企業だけでなく、多くの中小企業がSEO対策に乗り出している昨今。Webサイトやオウンドメディアで集客をするための施策も、用意するコンテンツも多様化しています。
コンテンツマーケティングには豊富なSEO知識はもちろんのこと、企業理解も必須です。さらにユーザー(読者)を意識したコンテンツ制作が欠かせません。

コンテンツマーケティングは動画や漫画など幅広いコンテンツを使ったマーケティングを指しますが、メインはやはりテキストコンテンツです。そこで必要となってくるのがSEOライティングの知識とテクニックです。

“日本で暮らしているなら日本語の文章が書けるのは当然”と思われ、その価値が低く見積もられがちなライティングですが、企業が集客目的で書く文章の執筆ですからやってみると意外に難しいとわかるはずです。

企業の信頼性を獲得するための文章では、サイトへの流入データや競合の調査を基に分析し、目的と施策の意図を明確にしてから実施しなければ、SEO対策の成果は出せません。「書きたいことを思うままに書く」スタイルのコンテンツを制作し集客できるのは、芸能人や有名コラムニストなど、ほんの一握りのスターだけ。大多数の人にとって、「SEO対策で集客のできる文章」でコンテンツを制作するのは、決して簡単なことではないのです。

SEOライティングの前段階、「キーワード選定」はこれまでに詳しく解説してきました。

2023-2024キーワード選定総合ガイド SEO対策の基本を徹底解説

今回は、キーワード選定の後に行うメインの作業、SEOライティングのいろはを詳しくお伝えします。

パソコンに向かって考えるビジネスパーソン【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

SEOライティングとは

SEO(Search Engine Optimization)は日本語でいうと「検索エンジン最適化」。ユーザーが検索エンジンで調べた際に、検索結果の上位に表示されるように行う取り組みをSEO対策といいます。
SEO対策のために行うのが、キーワード選定、そしてSEOライティングです。検索エンジンに高評価を受けるよう、特別な手法を取り入れて文章を執筆します。

日本における検索エンジンのシェアは、Googleが75%以上、Googleのシステムを利用しているYahoo!を併せると90%近くになります。
日本国内でのSEO対策は、Googleへの対策といってもいい状況です。
そのため、Googleが公式に発信している情報のチェックはSEO対策の第一歩です。

参照:Googleセントラル Google 検索の基本事項(外部リンク)
https://developers.google.com/search/docs/essentials?hl=ja

SEOライティングと紙媒体のライティングは別物⁉SEOに“強い”のはどんな記事?

SEOを意識したライティングは、雑誌や新聞のコラム、作文とは異なります。SEO対策としてブログやコラムを書くときは何に気を付けたらいいのでしょうか?

SEOに強い記事を書くためのポイント【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

Googleのアルゴリズムをふまえたコンテンツの制作が必須

Web上の文章はGoogleのアルゴリズムにより評価されます。平たく言えば、「Googleの仕組みを理解し、気に入ってもらえるように書きかえれば上位表示が狙える」ということ。
なんだか難しそうに感じるかもしれませんが、Webの特性を理解したうえで、「ユーザー(読者)に分かりやすく伝えよう」と意識して書いていきましょう。

2023年現在、Googleがランキングに用いる評価の基準は200以上もあると言われていますが、その詳細は一般には公開されていません。しかし「ユーザーの役に立つ良質なコンテンツを検索結果の上位に表示させる」ことは明言されています。

YMYL(Your Money or Your Life)と呼ばれるカテゴリーに当てはまる業界では、情報の正確性と信頼度の高さが求められます。
Googleが公開している情報にはっきりとは書かれていませんがYMYLに該当するのは、主に医療・金融に関するウェブサイト(例:クリニックや医薬品、保険など)だと考えられています。
またGoogleが重視するE-E-A-T、経験・専門性・権威性・信頼性の4つも欠かせません。
Experience(経験)
Expertise(専門性)
Authoritativeness(権威性)
Trustworthiness(信頼性)

参考:Google検索セントラル 検索品質評価ガイドライン(英語・外部リンク)https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

SEOライティングの最終的な目標は集客にある

SEO対策を目的とした記事は、ブランドの認知度アップや購入への導線づくりなど、集客を意識したコンテンツです。広告的な意味合いを含む文章であると認識し、「まったく集客につながらない記事になっていないか?」という視点は持ち続けたほうがいいでしょう。

Web集客のためには、ページを検索結果の上位に表示させなければなりません。
タイトルだけでなく、文章中ごろの見出しが検索結果に表示され、文章の途中から読まれるケースもあります。小説のように最初から順に読む前提の文章とは違う点ですね。

また、検索エンジンを使ってキーワードを検索するユーザーは、「一刻も早く自分が求める情報にたどり着きたい」と思っています。「一部分だけ読んでも内容がわかるように配慮する」「既出の事柄も、長文なら再度、軽い用語説明を入れる」など配慮しましょう。

狙いたいキーワードやターゲットを設定してから書く

ミーティング風景【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

SEO対策のための文章では「ユーザー(読み手・検索者)が知りたいこと」を発信しなければ、ユーザーにも検索エンジンにも選ばれません。ですからユーザーファーストのコンテンツ制作のために、「キーワード選定」が重要になってくるわけです。
キーワード選定は、企業の営業戦略にもかかわる重要な工程です。企業理解はもちろんのこと、売り出す商品やサービスの情報を知り、特徴を理解したうえで、調査や検討を重ねて「ユーザーの求める情報は何か?」「どんな検索キーワードを使用するのか」を探っていきます。
手間と時間のかかる作業ですが、丁寧なキーワード選定無くしては、コンテンツマーケティングの成功はありません。

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網羅性重視!いろんなワードを使った方がSEO的には有利に働く

Webに掲載する文章は、「使われている単語の種類が多ければ多いほど、読者の使用するあらゆる検索ワードに対応できる」と捉えます。
印刷物では“表記ゆれ”はご法度。1つの記事内では基本的に同じ言葉を使うのがルールになっているケースが多いのですが、SEO的には「シニアと高齢者」「テキストと文章」「紙媒体と印刷物」のように、似ているけど違う言葉は、両方とも文中に使われていた方がいいんです。
ただし、アルファベットの大文字小文字は検索キーワードとしては区別されません。「Webとweb」「ChatGPTとchatgpt」のような場合はわざわざ両方使う意味がないので、見やすさを優先し、どちらかに統一しましょう。

SEOで成果を出したいなら、リライトや更新(アップデート)を欠かさない

Web記事は掲載して終わりではありません。コンテンツが完成して、記事を公開した後、一定期間を置いてから、サーチコンソールやアナリティクスなどのSEOツールを使ってのアクセス解析は必須です。
選定したキーワードでアクセスが増加しているか?きちんと読まれているか?などをチェックします。
特に、企業として「必ず押さえたい重要なキーワード」を狙って書いた記事のパフォーマンスは詳細に分析します。もし、「表示・クリックされていない」「滞在時間が極端に短い」など、思うような成果が出ていないなら、大幅な追記やリライト、タイトル変更などを実施し、改善を試みるべきです。
また、数か月、1年と時が経てば、記事の情報が古くなってきます。過去に公開した記事は定期的に確認し、最新情報への書き換えを進めるのも大切です。

ユーザーにとって読みやすい・わかりやすい記事はGoogleの評価も高い

Googleの文章判別精度は非常に高く、意味の通らない文章やわかりにくい文章は、Google検索結果の上位には表示されないと考えられています。
Googleの詳細な評価基準すべてが公開されているわけではないので推測にはなりますが「ユーザー(読者)にとって、読みやすい記事」の評価が高いのは事実です。読み手であるお客様の目線でチェックしてみてください。

SEO対策記事の書き方の手順 6ステップ

ここではSEO対策記事の作成方法について、大まかな流れを見ていきましょう。

SEO対策記事の書き方手順6ステップ 【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

STEP1 キーワード選定

適切なキーワードを選定するには、企業理解や扱う商品・サービスへの理解が必須です。
また目標数値や指標、取り組みの目的を確認して設計しましょう。
時間のかかる作業ですが、ここで手を抜くと、時間と費用をかけてコンテンツを作っても、コンバージョンしない記事になってしまいます。

選定したキーワードはコンテンツマップとして一覧表にして、施策にかかわるメンバーに共有しましょう。キーワードをジャンルごとにまとめて分類し、月間検索ボリューム・進捗状況・原稿URLなどの項目を入れ、全体を見渡せるようにしておくと便利です。

コンテンツマップサンプル 【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

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STEP2 構成案の作成

SEOを意識した記事執筆では、タイトルや見出し、本文に、STEP1 で選んだキーワードを必ず入れなければなりません。

内容と文字数の目安を設定

どんな内容を書くかは、狙うキーワードで実際に検索してみて、TOP10に表示される記事をチェックし書き出して検討します。文字数は、これらの記事の平均以上に設定しましょう。
目視で行うのは大変なので、利便性の高いSEOツールを活用すると時短できます。
構成案の段階では、
①仮タイトル・・・選定したキーワードを使った仮のタイトル
②導入・・・何を書くか100字程度で説明
③4~10個の見出し・・・目安は1,000字につき1つ見出しを設定

があれば十分。どんな内容を書くか簡単に記載しておきます。

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STEP3 コンテンツの執筆

書きなれていない人や、1万字超えの長文記事を書く場合は、原稿執筆の準備段階として、構成案より詳細に記事の内容を書いた「骨組み」を作るのもおすすめです。

構成案で挙げた項目に、リサーチした内容を箇条書きで足していきます。Webサイトを参照した場合はコメントでリンク先を記載しておいたり、記事の方向性を書き留めておいたりと、全体を整えます。
面倒に感じるかもしれませんが、書きあがってから「方向性が間違っている」「同じような話が何度も出てくる」といった指摘を受けると、書き直しがとても大変です。
「骨組み」を作成し、本格的な執筆に入る前と執筆途中に、校正者や他のスタッフに何度かチェックしてもらうと安心です。

また、「一人で書き上げなければならない」という気負いがあるとプレッシャーになりますし、かえってうまく進みません。行き詰まったら早めに周囲の人に相談しましょう。

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STEP4 リンク・画像の挿入

原稿が仕上がったら、リンクや画像を挿入し、ユーザーの読みやすさに配慮しながら見栄えを整えます。

内部リンクと外部リンクの挿入

自社サイト内で関連する内容を扱った別記事があればリンク(内部リンク)を設置します。必要であれば、自社サイト以外のサイトへのリンク(外部リンク)も追加します。外部リンクは信頼できるサイトだけにしておいた方が安心です。

動画や画像の追加

ブログやコラムには一般的に画像が挿入されています。グラフや図表のように画像自体が読者の文章の理解を助ける目的の画像もありますが、“挿絵”の役割を果たす画像も入れておきましょう。1,000字に1枚は画像を入れておくと「文字ばかりで読みづらい」という印象にならずに済みます。

適度な画像挿入はユーザーの「読みやすさ」を高めることになりますからSEO的にもプラスに働きます。

会議イメージ【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

STEP5 記事校正とSEOチェック

タイトル・見出し・本文に、不自然にならない程度に、選定したキーワードが散りばめられているかチェックしましょう。いくら素敵な文章が書けたとしても、SEO対策の観点が欠落していれば、掲載しても成果が出ません。

もちろん、誤字脱字のチェックや、話の展開がおかしくないかなど、通常の文章と同じ観点からの校正も行います。ただし、記事のターゲットとする層にもよりますが、教科書や新聞のように堅い文章で書かねばならないわけではないと、校正者は知っておいてください。SEOで成果を出すためには、Webページから離脱させないアイデアも必要です。時にはくだけた調子で書いたり、わざと話を横道に逸らしたりと、「読者を飽きさせず、最後まで読ませる工夫」も大切なんです。

記事公開作業に備えて、タイトル・メタディスクリプション・パーマリンク(URL)・alt・画像の最適化にも注意を払っておきましょう。

法律やお金にかかわる専門性の高い内容なら、ファクトチェックの観点から、専門家の監修を付け、一読してもらうと安心です。

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STEP6 記事の公開・公開後のチェック

WordPressなどでコラムの公開作業を行います。
記事公開して数日経ったら、きちんとインデックス登録されたかをGoogleサーチコンソールで確認してください。インデックス登録されていない記事は、Googleの検索結果に表示されません。通常は自然にクロールされてインデックス登録されますが、時折「待てど暮らせどインデックス登録がなされない」事象を耳にします。そんな時は、クローラーに読み込んでもらえるように「インデックス登録のリクエスト」をしてみましょう。

公開後のチェックでは、
・画面全体に表示崩れがないか
・画像が正常に表示されているか(見切れている・小さすぎるなど)
・挿入したリンクが正しいページに遷移するか
・見出し、小見出しが正確に記述されているか(h1,h2,h3などhtmlのチェック)

などを確認します。

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SEOライティングに資格は必要?

SEO関連の施策は、資格を持っているからといって必ずしも成果を出せるわけではありません。
とはいえ、資格の取得は、ライターさんにとっては自身のスキルを証明する有効な手段のひとつ。企業側が能力をはかる指標としてもわかりやすいので、“資格取得は無意味”ではありませんよね。
SEOライティング関連の資格を取得するために勉強すれば、「なんとなく」書いていた文章に自信が持てますし、体系的に学んだ知識は必ず実務でも役に立ちます。
ただし、SEOライティングには、実践の中でしか学べないテクニックがたくさんあります。そして、SEO対策のトレンドを学び続け、柔軟に対応していかねばなりません。「資格試験の合格」を目的にせず、その先の仕事に役立てるにはどうしたらいいか、考えながら学習しましょう。

ライティングは、パソコンやスマホがあれば、今すぐにでも始められるのが良いところ。「資格を取るべきか」と悩むくらいなら、個人ブログでも低単価のクラウドソーシング案件でもいいので、まずは書き始めてみましょう。企業内でブログ担当を任された人も、公開するかは別にして、とにかく書いてみることをおススメします。
資格取得は「もっと書きたい」「上達したい」「基本を学びたい」と思ってからでも遅くはありません。

SEOライティング関連の資格の概要は以下の記事をお読みください。

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SEOライティングのポイントと注意点

注意点【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

入念なリサーチが記事の質を決める

SEOライティングスキルをあげるために、学ぶべきテクニックの1つがリサーチです。記事の成功は、リサーチ(調査)をどれだけ丁寧にできたかにかかっていると言っても過言ではありません。リサーチの意味は、「キーワードを検索エンジンで調べる」だけではありません。図書館利用・論文取り寄せ・専門家へのヒアリングなど、いろいろな手段を駆使して、価値ある情報を集めていきます。

SEOライティングを成功させ、ページの順位を上げるカギは、リサーチにあります。しっかりとリサーチに取り組むほど良い記事となり、効果も出やすくなりますから、ぜひ力を入れてみてください。
また、リサーチは執筆前に済ませておくものですが、書いている最中に疑問に思ったことはその都度、調べ直してくださいね。丁寧なリサーチで、質の高い記事を作りましょう。

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ツールを使って効率よく執筆しよう

SEOライティングは、ツールを活用すれば作業効率が格段にアップします。
ツールを導入するメリットは「人間より短時間で効率よく作業が可能」「クオリティが一定である」、この2点です。

ライティングに使えるツールはすべての用途を含めるとかなりの数があります。企業規模やターゲット層、属性、SEO対策の目的などにより、どのツールを導入したらいいか、検討してみてください。
ツールはあらゆる場面で役立ちますが、使い方を把握してなければ無用の長物。資料を取り寄せたり、体験版を利用したりして、機能と使用方法を確認したうえで導入しましょう。

SEOライティング ツール選定のポイント

・使い勝手(操作のわかりやすさ/国産or海外産/導入後のサポート体制など)
・性能・クオリティ
・動作環境(ダウンロードするタイプのツールの場合)
・費用と課金形態(買い切り型/サブスクリプション型)

記事執筆の前後に社内やお客様に説明する必要がある場合、資料の作成に思いのほか時間がかかることも。レポートが出力できるツールは優先して検討することをおすすめします。

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独自性(オリジナリティ)が高い記事を目指そう

SEOライティングの基本は、「検索結果の上位に表示されている記事を分析し、取りこぼしがないように執筆する」ことですが、生成AIの発達やWebマーケティングの浸透により、大量のコンテンツが日々制作・発信されている昨今、それだけでいいとは思えません。

検索ユーザーは、似通った情報ばかりを目の前にして、どれが信頼できる情報源なのか判断できないのが現状です。
そんな中で、Googleから高評価を獲得するカギは、“オリジナリティ(独自性)”にあります。

・最新情報を取り入れ、差別化をはかる
・独自の視点や意見を取り入れ、読者の満足度を上げる
・実体験や実例を掲載する
・ほかのメディアと組み合わせ、ユーザーの期待に応えるコンテンツを充実させる
・ユーザーの声を活かす
・ストーリー仕立てにして「読み物」テイストの記事にする
・読者の読みやすさを上げるため、ページデザインやレイアウトに配慮

これらは、SEO業界の専門家たちがさまざまな分析を重ねた結果、Googleに高評価を得られるであろうと導き出した推測です。

これから書いていくのはSEO対策のためのテキストコンテンツですから、もちろん「Googleから高評価を得ること」はとても大事。しかし、検索エンジンからの評価獲得それ自体を目的にコンテンツを作成することは「的外れ」だとGoogleは明言しています。その代わり、有用で信頼できる情報を検索結果の上位に表示し、コンテンツの品質の基準として「独自の情報」「オリジナリティ」を重視するとしています。

オリジナリティの高い記事は、ユーザーにとって価値が高いからこそ、Googleからも高く評価されるのです。

有用で信頼性の高い、ユーザー第一のコンテンツの作成 【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

*画像引用元:Google検索セントラル(外部リンク)
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/creating-helpful-content?hl=ja

Googleも、読者の役に立つ・困っている人の疑問を解消するコンテンツを上位に表示したいと考えています。テクニカルな小手先の技術でどうにかしようと思わず、ユーザーの疑問や困りごと、悩みを解消するコンテンツを作っていけば、必ずGoogleからの評価も上がってきます。

企業のブログ運営、リソース不足はどう解決する?

SEO対策をしたくとも、本来の事業で手いっぱい。自社のコンテンツ制作にまでリソースを割けない、というのは多くの企業が抱える共通の課題です。

SEO対策は専門のコンサル業者に依頼したほうがいい?

SEO対策には複数の工程が含まれますから、すべてを自社で完璧に行える企業は多くありません。一定の期間で確実に成果を出したいときは、専門家を頼るのが得策です。
“SEO”ライティングでは、文章を書く技術だけでなく、SEOの知識が必須。SEO業界は日々情報が新しくなっていくため、「数年前にSEO対策をやっていたことがある」くらいだと、現在のコンテンツマーケティングの定石とは違う施策を打ってしまう可能性があります。

SEO対策は最新の情報をキャッチし、現状に合った施策を考えなければなりません。自社で完結させるには、膨大な費用と時間がかかるケースもあるでしょう。
費用を考えると、すべてをSEOコンサルティング会社に依頼するのは難しかったとしても、部分的に依頼する、期間を決めて支援してもらうなど、検討してみてはいかがでしょうか。ただし、SEO対策は本来、年単位の時間をかけて取り組むものですから、結果を出すには、最低でも半年〜1年程度の契約が前提です。

企業ブログ・コラムのライティングをライターさんに外注するならコミュニケーションを大切に

最近は、自社でコンテンツマーケティングを行う企業が増えてきました。しかしながら、キーワード選定で選んだテーマで数十本、数百本と記事を書き続けるために、社内リソースを割き続けると負担が重くなり、肝心な事業展開を圧迫することにもなりかねません。

BtoC企業での一般消費者に向けた記事ならまだしも、BtoB領域など専門性の高い記事が要求されるなら、そもそも「社内の人間では専門知識が足りず、当たり障りのないことしか書けない」という事態もあり得ます。そんなときは、SEOライティングの外注を考えてみてはいかがでしょうか。

ライティングの外注でリソース不足の課題を解決!

ライターさんに「読者のニーズに応え、求められる記事」を書いてもらうには、依頼する側の伝え方も重要です。該当の商品・サービスについてだけでなく、メイン顧客層や企業の方針もライティングにおいては必要な情報ですから、きちんと伝達するよう心がけてください。

コミュニケーションが大切【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

プロライターに依頼すれば、時には「事例を交えた具体的な記事にする」「インタビュー形式をとる」など、良質なコンテンツ制作のための提案をしてもらえます。丁寧に設計し、読者のことを考えて書かれた記事であれば、検索エンジンからの評価は必ず上がります。

企業のライティングを任せるライターの選定においては、「SEO知識」「ライティング技術」「執筆分野の理解」だけでなく、“相性”も大切。ライターさんとコミュニケーションをとる中で違和感を覚えることがあれば、いったん立ち止まって考えてみてください。
いくら知識が豊富なプロでも、偉そうな書きぶりであったり、嫌な感じを抱かせたりするようでは、企業の「顔」にもなりうるコンテンツを任せるには役不足。
ビジネスマナーや一般常識、人柄の面も考慮して、総合的に判断し、長いお付き合いをしたいものですね。

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AIライティングの未来予測

GoogleはAIが書いた文章に高評価を与えるのか?

GoogleはAI生成コンテンツも人間のライターが書いた記事も等しく評価すると明言しています。
Googleは「コンテンツがどのように制作されたかではなく、その品質に重点を置く」としていますから、AIがライティングした文章だからという理由で、そのページがGoogleからペナルティを受けることはもちろん、検索結果に表示されないなど、SEO的に不利になるわけでもありません。

では、AIライティングが普及したら、人間のライターの出番はなくなってしまうのでしょうか?
「AI生成コンテンツは本当にGoogleから高評価を受けられるのか?」という視点で考えてみると、ちょっと意外な推測も浮かび上がってきます。

Googleは、“Google のランキング システムはオリジナルかつ高品質のコンテンツを評価することを目的としている”と「AI生成コンテンツに関する Google 検索のガイダンス」の冒頭で述べています。

一方、AIライティングはその性質上、情報の網羅性をあげることは得意ですが、オリジナリティの高い内容を導き出すことは苦手。
つまり、Googleの検索エンジンから高い評価を獲得し、上位表示を目指すことは難しいと考えるのが自然でしょう。悪影響はなくとも、AIで作ったコンテンツが人間が書いたコンテンツよりSEOに強いとは言えそうにないと考えられます。

生成AIは将来的に、検索エンジンに置き換わる可能性も指摘されており、GoogleはAIによる文章生成ツールのChatGPTの登場に脅威を感じています。
自分の地位を脅かしかねない可能性を秘めた生成AIが作るコンテンツを、Googleは今後も、高く評価し続けるでしょうか? その答えは、明言されることはなくとも、出ているような気もしますよね。

ただし、AIツールを活用した記事執筆は絶対NGとは思いません。情報を網羅して整理する能力は人間よりも高いので、企画段階、リサーチ段階、キーワード選定作業、構成案作成時など、使いどころはたくさんあります。
要は、「便利なツールとして人間が使いこなせるか?」にかかっているわけです。

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ユーザーに寄り添い、最後まで読みたくなる記事を書こう

読者の共感を呼ぶ・気持ちに寄り添う書きぶりを意識しよう

企業ブログでは、言葉づかい(言葉選び)・口調・執筆者の目線など、文章の印象を左右する「書きぶり」も配慮すべきポイントです。

では、どのような書きぶりをしたらいいか?
それは、「誰に読んでもらいたいか」により、大きく変わります。

さまざまな職種の人たち【SEOライティングの基本】基礎知識と執筆の方法を学んで上位表示を目指そう

企業のコンテンツマーケティングのターゲットは、商品やサービスの利用者です。

例えば、ポップな色合いで低価格な韓国コスメの購入を促すためのSEO対策で、ターゲット層は10〜20代の高校生や大学生だったとします。

この層をターゲットとしたテキストコンテンツを作ろうと思ったら、可愛らしい画像やおしゃれなモデルの写真を使い、若者に好まれるライトな調子で記事を書いたほうがいいだろうな、と想像がつきます。
「最新の論文を引用して、化粧品成分を一つ一つ詳細に解説するコンテンツを作ろう」とはなりませんよね。

この例はBtoC企業を想定しているため分かりやすいのですが、BtoB企業のSEO対策では、ぐっと難易度が上がります。

実際のブログ・コラム執筆の現場では、戦略に沿ってキーワード選定をし、ライターや企業内の広報担当者が記事を書き始めたものの、出来上がったテキストコンテンツが、企業戦略とはかけ離れた記事になっていた、という事態が良く起こっています。

例えば、ある企業では、自社の強みをアピールするため、製品の特長や利便性について解説した、強調した専門性の高いコンテンツで情報発信を始めました。しかし、記事へのアクセスは一向に伸びません。
半年経って詳細に分析したところ、実際に顧客となりうる人たちが知りたい情報は、
・使用方法の注意点
・きめ細かいアフターサービスやメンテナンスの有無
・使用することでどれくらいコスト削減や時短ができるのか

であったことがわかりました。
「企業の伝えたい内容」に偏っており、ユーザーの求めるコンテンツを発信できていなかったことに後から気づく、というのはよくある話です。

同様に、専門的な知識を求められているのに、「企業マスコットが登場し、毒舌を振りまきつつ商品の使用方法を解説する」のもミスマッチ。
きめ細やかなアフターフォローがあることでお客様からの評価が高い製品であるのに、商品の学術的な価値の解説に終始していては、せっかくの商品の魅力がユーザーに伝わりません。

企業側の言いたいことではなく、ユーザー(読者)に寄り添って、お客様が知りたい情報や困りごとを解決するコンテンツを制作することこそが、コンテンツマーケティング成功の秘訣です。

特に注意したいのは、以下の4点です。
(1)不快に思われる可能性のある書き方は避ける
(2)不安をあおる表現・過剰な言葉は選ばない
(3)タイトル・リード文で読者の興味をひく話題が書かれているのに、本文にその答えが書かれていない
(4)「上から目線」「自慢」にならないようにする

他社とは一線を画す“とがったコンテンツ”を作ろうという気持ちは大切ですが、誤った方向に尖らないように気を付けたいところ。
企業ブログや企業コラムは、企業のブランディングに関わる重要性の高いファクターです。道を誤ったときに会社に与える影響も大きいということを忘れず、“とがったコンテンツ”にしたいなら、オリジナリティ(独自性)を高める方に目を向けてください。

企業にとって炎上は命取り。リスクを冒してまでおかしな方向に尖るくらいなら、万人に好まれるコンテンツを目指したほうが何倍もいいのです。

お客様から“見られている”と自覚し、企業のイメージを損なわない、ユーザーにとって有益なSEOライティングを心掛けましょう。

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