コンテンツマーケティングの記事の書き方&作成方法|内製と外注のメリット・デメリットも解説
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いざコンテンツマーケティングに取り組もうとした時に、「何から手をつければいいのか分からない」「記事の書き方に悩む」と迷うケースは少なくありません。ユーザーを満足させる記事を書くためには、記事制作の基本を抑えておく必要があります。
この記事では、コンテンツマーケティングの記事作成の流れや、構成案の作成方法、ライティングのコツなどをまとめました。記事制作を内製または外注する場合のメリット・デメリットもあわせて解説します。
コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
コンテンツマーケティングにおける記事作成の流れ
まずは、記事作成の流れを知ることから始めましょう。コンテンツマーケティングの記事は、以下のような手順で作成していきます。
1. 企画
2. 構成案の作成
3. 執筆
4. 装飾
5. 校正
各段階でやるべきことを順番に見ていきましょう。
1. 企画
最初にやることは、記事のテーマと目的の設定です。「誰に向けて、どのような記事にするのか」「最終的に何を目標とするのか」を明確にしていきます。具体的な作業は次の通りです。
・キーワードの選定
・ペルソナやターゲットの設定
・ユーザーニーズの把握
・検索上位の競合サイトの調査
記事を作る上で、目的の設定も重要です。「オウンドメディアへの流入を増やしたい」「商品購入や資料請求につなげたい」「自社の権威性を高めたい」など、記事作成の目的をはっきりさせましょう。
2. 構成案の作成
記事のテーマと目的が決まったら、次は構成案を作成します。構成案とは、記事の骨組みのようなもので、記事の方向性やコンセプトを明確化する役割があります。良質な記事を作成するためには、構成案の作成が不可欠です。
構成案に必要な要素は以下の4つです。
・タイトル
・導入文(リード文)
・見出し
・まとめ
構成案の作り方については次の見出しで詳しく解説しますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
3. 執筆
構成案が完成したら、いよいよ執筆開始です。構成案に沿って記事の執筆に取り掛かりましょう。事前に構成案を作っておけば、記事全体の流れや書くべき内容が分かります。テーマから逸れることなく、スムーズに執筆を進められます。
記事を執筆するにあたってリサーチが必要な場合は、官公庁や公的機関の公式サイトなど、信頼性の高い場所から情報収集を行いましょう。情報に嘘や誤りがあると、ユーザーを失望させるだけでなく、サイト自体の信頼を失うおそれもあります。正しい情報を届けることを常に意識して執筆に取り組みましょう。
4. 装飾
執筆が完了したら、記事の装飾を行います。文字だけのページは、ユーザーに堅苦しさや疲労感を与えがちです。画像やイラスト、表などをバランスよく挿入して、読みやすい記事に仕上げましょう。また、文章の一部を太字で強調したり、アンダーラインで目立たせたりするのも、可読性の向上に効果的です。
記事をどう装飾するかで、読みやすさ、分かりやすさが大きく変わってきます。ユーザーの滞在時間や読了率にも影響するため、上手に工夫しましょう。
5. 校正
記事を公開する前に、必ず記事全体のチェックを行いましょう。誤字脱字や情報の矛盾があると、記事の信頼性が大きく損なわれます。不適切な表現を使用していないか、意味が分かりにくい箇所がないか、などもチェックすべきポイントです。
自分で書いた文章のミスは、なかなか自分では発見しにくいものです。可能であれば、校正担当者や第三者に記事のチェックを依頼しましょう。しっかりと確認を行い、適切な修正を施すことで、質の高い記事に仕上がります。
記事構成案の作り方を5ステップで解説
ここでは、記事構成案の作り方を5つのステップに分けて解説していきます。
Step1. キーワードを選定する
Step2. ユーザーニーズの把握とテーマの絞り込み
Step3. 検索上位の競合サイトを調査する
Step4. 記事に盛り込む要素を整理する
Step5. タイトルや見出しを作成する
各ステップでどのようなことを行うのか、順番に見ていきましょう。
Step1. キーワードを選定する
まずは、記事のキーワードを決めましょう。自社のターゲット層やペルソナを意識して、ユーザーが検索するであろうキーワードを洗い出します。検索上位を狙うなら、SEO効果の高いキーワードを選ぶ必要があります。そのためには、キーワードの抽出のほか、検索ボリュームの調査、上位競合サイトの分析、検索トレンドのチェックなどをしっかり行うことが重要です。
キーワードの選定作業を全て手作業で行うのは、手間も時間もかかります。作業を効率化できるSEOツールなどを活用するといいでしょう。
Step2. ユーザーニーズの把握とテーマの絞り込み
メインのキーワードを決定したら、関連キーワードを洗い出します。関連キーワードとは、メインのキーワードと関連性の高いキーワードのことです。例えば、Googleの検索エンジンで「BtoB記事 書き方」と検索すると、画面下に他のキーワードとして「導入事例インタビュー記事」「事例紹介 書き方」など複数のキーワードが表示されます。これらが関連キーワードであり、ユーザーニーズの把握に役立ちます。
メインのキーワードと関連キーワードを並べてみると、ユーザーが何に興味をもち、どのような情報を求めているのかが自然と見えてくるはずです。ユーザーが知りたいことや得たいものを推測して、記事のテーマに反映させましょう。
Step3. 検索上位の競合サイトを調査する
記事のテーマや内容を決める際に、検索上位の競合サイトをチェックすることも大事です。メインのキーワードで検索し、上位に表示された1~10位までの競合サイトを調査します。タイトルや見出し構成、記事の内容、キーワードの使い方などを分析して、検索上位を獲得している理由を考えてみましょう。
検索上位の獲得は、検索エンジンから高く評価されている証であり、ユーザーニーズを満たす価値のある記事ということになります。もちろん盗作や酷似した記事を制作するのはNGですが、参考にできる点があれば取り入れて、より質の高い記事を目指しましょう。
Step4. 記事に盛り込む要素を整理する
キーワードとテーマの決定、競合サイトの調査まで終わったら、記事に盛り込む要素を整理します。ターゲットとなるユーザーがどのような課題や疑問を抱えているのか、それに対して提供すべき情報は何なのか、具体的に書き出してみましょう。ユーザーの立場になってイメージしてみると、記事に必要な要素が浮かび上がってきます。
どのような要素を追加すべきか行き詰まったら、競合サイトをもう一度チェックしてみるのもおすすめです。別の視点や切り口に触れることで、何か新しいヒントが得られるかもしれません。
Step5. タイトルや見出しを作成する
ここからは、構成案を作成する作業に入ります。構成案に必要な要素は以下の4つです。
・タイトル
・導入文(リード文)
・見出し
・まとめ
まずは、タイトルと見出しの設定から行います。タイトルは記事のテーマに沿った分かりやすいものにする必要があります。タイトルを目にした瞬間に、「読みたい」「役に立ちそう」と強く思わせるような魅力的なタイトルをつけましょう。
見出しの作成には、Step4で書き出した情報が役立ちます。ユーザーが一番に欲しい情報は何なのか、新たな疑問が湧いてくるとしたらどのようなものなのかを考え、Step4で整理した要素を見出しに落とし込んでいきましょう。
また、SEO対策としてタイトルや見出しにキーワードを入れることも重要です。不自然にならない範囲で取り入れるようにしましょう。
タイトルと見出しが完成したら、導入文とまとめのパートを作成します。導入文の役割は、ユーザーに記事の概要やベネフィットを伝え、スムーズに本文へと誘導することです。簡潔で分かりやすい文章を心がけましょう。
記事の最後に設置するまとめは、記事の本文が出来上がってからの方が執筆しやすいことも多いです。構成案作成の段階では大まかな内容だけ設定して、後で丁寧に執筆するといいでしょう。
▼記事タイトルの作り方についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
読み手を満足させる良い記事の書き方と注意点
構成案が完成したら、いよいよ記事の執筆です。ここでは、良い記事を書くためのポイントや注意点をお伝えします。
読みやすく分かりやすい文章を心がける
基本的なことですが、ユーザーにとって読みやすく分かりやすい文章を書くことが大切です。スラスラと読み進められ、自然と理解が進むような文章が理想です。Webコンテンツでは、ユーザーは短時間で結論を得ようとする傾向があります。ユーザーが知りたい情報を後回しにすると離脱しやすくなるので、結論を最初に述べる「結論ファースト」を意識しましょう。
論理的で分かりやすい文章を書くためによく用いられるのが「PREP法」という手法です。結論→理由→具体例→再結論の流れで文章を構成します。PREP法を活用すると、要点がスムーズに伝わる説得力のある文章になります。
読みやすく分かりやすい文章を書くために、以下のポイントにも気をつけましょう。
・一文が長くなりすぎないようにする
・適度に改行を入れる
・同じ語尾を繰り返さない
・誤字脱字に注意する
執筆が完了したら、ユーザーになったつもりで文章を読んでみましょう。視点を変えて文章に向き合うと、読みにくい箇所や不自然な表現に気付きやすくなります。
ターゲットのリテラシーを考慮する
リテラシーとは、ある分野における知識や理解力のことです。記事作成の際は、ターゲットとなるユーザーがどれくらいの知識や理解力を持っているかを考慮する必要があります。例えば、ユーザーが理解できない専門用語だらけの記事など、ユーザーのレベルに見合わない記事は有益であるとは言えません。
初心者向けの記事であれば、専門用語を使わない、または注釈をつけるなどの工夫が必要です。リテラシーの高い層に向けた記事なら、一歩踏み込んだ専門性の高い情報を扱うとユーザーニーズを満たすことにつながります。
もし、広告記事など不特定多数の人にアプローチするコンテンツを作成する場合は、誰にでも簡単に分かる言葉や表現を使うことが大切です。
具体的な数字や専門家の意見を掲載する
文章を執筆する際に、根拠となる具体的な数字や事例を入れると、より価値のある記事になります。必要な情報は、官公庁や公的な機関が公開しているデータなど、信頼性の高い資料から収集しましょう。誤った情報を発信してしまうと、記事としての価値を失うばかりか、掲載サイトや会社自体の信頼性を損なう可能性があります。
また、良質な記事を作成する方法として、専門家の意見を取り入れるのもおすすめです。専門家が監修や制作協力をすることで、記事の専門性や信憑性が高まります。
画像や動画を活用する
読みやすく分かりやすい記事にするために、画像や動画を上手に活用しましょう。短い記事であれば文章のみでも問題ないでしょうが、ある程度ボリュームのある記事には視覚的な要素が必要です。文章だけではユーザーに堅苦しさや疲労感を与えてしまいます。
画像やイラストには、アイキャッチやユーザーの理解をより深める効果があります。記事全体のバランスを見ながら、内容に合ったものを取り入れましょう。文章だけで伝わりにくい内容は、図や表、動画を用いて説明すると親切です。難しい事柄を分かりやすく伝えられれば、ユーザーに「良い記事」「役に立つサイト」と認識され、リピーターの獲得やブランディングにつながります。
▼記事の書き方についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
コンテンツマーケティングの記事制作を内製する場合
コンテンツマーケティングの記事制作の方法は、「内製」と「外注」の2種類があります。内製とは、記事制作の全てを自社で行うことを指し、外注は記事制作を外部の業者に委託する方法になります。内製と外注のメリット・デメリットを知り、自社に適した方法を選びましょう。
まずは、コンテンツマーケティングを内製するメリット・デメリットから紹介します。
記事制作を内製するメリット
社内で記事制作を行うことには、以下のようなメリットがあります。
・自社にノウハウが蓄積される
・オペレーションが円滑になる
・外注コストを削減できる
内製の大きなメリットは、企画立案やライティング、SEO対策といった記事制作に関する幅広いノウハウを蓄積できる点です。記事の修正や更新が必要になった場合でも、社内で素早く対応できます。
記事制作を内製するデメリット
続いて、記事制作を内製する場合のデメリットを見てみましょう。
・社内体制整備のハードルが高い
・専門知識が求められる
・記事の量産や定期的な記事更新が難しい
コンテンツマーケティングで成果を出すには、ある程度の知識やスキルが求められます。これまで記事制作を行ったことがなくゼロからのスタートとなると、様々な課題が出てくることが想定されます。
コンテンツマーケティングツールの導入で効率的に
社内で記事制作を行う場合は、コンテンツマーケティングツールの活用がおすすめです。キーワードの抽出、競合サイトの分析、検索順位の調査といった手間のかかる作業をシステムで自動化し、効率的に記事制作を進めることができます。中には、集客効果の高いキーワードを自動で選定するツールなどもあり、コンテンツマーケティングの効率化と成果獲得に大きく役立ちます。
コンテンツマーケティングの記事制作を外注する場合
「効果的な記事の書き方が分からない」「リソースが足りない」という場合には、記事制作を外部の業者に委託する方法もあります。ここでは、記事制作を外注するメリット・デメリットを解説します。
記事制作を外注するメリット
記事制作を外注する場合、以下のようなメリットがあります。
・高品質な記事が期待できる
・大量の記事を制作可能
・リソース不足の解消
SEOの知識を持つ経験豊富なプロに依頼することで、クオリティの高い記事が期待できます。大量発注や安定した記事制作が可能な点も外注の大きなメリットです。
記事制作を外注するデメリット
続いて、記事制作を外注する場合のデメリットを見てみましょう。
・コストがかかる
・クオリティにバラつきが出る場合も
・方向性の共有が必須
当然のことながら、記事制作の外注にはコストがかかります。予算が限られている場合は、外注の利用が難しいケースもあるかもしれません。また、外注先によって記事のクオリティに差が出ることもあるため、実績や制作物を確認してから記事制作を依頼しましょう。
外注の利用範囲を検討する
記事制作の代行会社は数多く存在し、サービス内容も様々です。例えば、構成案は自社で作成して記事の執筆のみを依頼するなど、希望に合わせて外注の利用範囲を決めることができます。
記事制作を全て依頼する
キーワードの選定から構成案作成、ライティング、品質チェックまで、記事制作の全てを外部業者に依頼する方法です。記事制作にかかる時間や労力を大幅に削減できるため、浮いたリソースを他の業務に充てることができます。
記事の執筆のみを依頼する
キーワードの選定や構成案作成は自社で行い、記事の執筆のみを外注する方法です。「記事の方向性を詳細に指示したい」「段落構成や見出しは自社で決定したい」など、作りたい記事の内容が明確な場合に適しています。記事制作を全て依頼するよりも、コストを抑えることができます。
記事の書き方に悩んだら外注やツールの活用を
この記事では、コンテンツマーケティングの記事の書き方に関する様々な情報をお伝えしました。良質な記事を作成するためには、キーワードの選定やユーザーニーズの把握、構成案作成など、複数のプロセスを踏む必要があります。
記事制作ではやるべきことが多い上に、「なぜ成果が出ないのか分からない」と悩むことも少なくありません。ツールや外注の活用も検討して、効率的かつ効果的な記事制作を目指しましょう。