オウンドメディアの構築方法を徹底解説! 予算別・制作スキル別のおすすめツールを紹介
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オウンドメディアを始めることになったものの、どのように構築していくべきか分からない担当者も多いでしょう。オウンドメディアで有益な情報を発信するなど、上手く活用すれば費用対効果の高い施策になりますが、やり方を間違えればコストや労力、時間をかけただけの施策になってしまいます。そのため、自社のWebや制作スキルに合った方法で、構築することが大事です。
本記事では、基本の構築方法からWeb・制作スキル別のおすすめの構築方法を紹介します。経験者はもちろん、オウンドメディアの運用を任されたものの、知識がなくて不安という初心者の方もぜひ参考にしてください。
また、オウンドメディアについて知りたい方は以下の記事もご参照ください。
オウンドメディアの構築における基本STEP
オウンドメディアとは、自社のサービスや商品に関連したテーマの記事コンテンツを掲載していく自社で運営しているメディアのことです。有益な情報を効果的に配信し、ブランディングしていくことがポイントとなるため、まずは構築における基本STEPを理解しましょう。
STEP1:オウンドメディアの立ち上げるための事前準備
オウンドメディアを立ち上げる前に、まずはどのような目的でメディアを運営するのかを明確にすることから始めましょう。なぜなら、目的が定まっていないままオウンドメディアを立ち上げても、方針が決まっていない状態であるため、サイト構築や運用でずれが生じるからです。
想定していたターゲットを獲得できなかったり、思っていたような訴求ができなかったりする可能性があるため、「誰に」「どんな内容を伝え」「どんなアクションを促したいのか」を明確にしながら目的を決定しましょう。
なお、目的はあなたの企業がオウンドメディアでどのようなことを実現したいかで変わってきます。例えば、以下のような目的です。
目的の例 ・企業価値向上
- ・ブランディング
- ・人材募集・強化
- ・新規顧客獲得
- ・顧客ロイヤリティの向上
目的が明確でなければ、SEO対策すべきキーワードなどもズレてしまうため、できる限り具体的な目的を決めるようにしましょう。
▼オウンドメディアの立ち上げについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
STEP2:構築方法を決定する
事前準備の次は、どのような方法でオウンドメディアを構築していくかを決めます。構築方法は、大きく分けると次の3つです。
- ・無料CMSを使って自社で構築
- ・有料CMSを使って自社で構築
- ・制作会社へ外注する(サイト制作サービスを利用)
それぞれの特徴をまとめると以下のようになります。
無料CMS | 有料CMS | 外注(サイト制作サービス) | |
制作の主体 | 自社 | 自社 | 外注先 |
コスト | 安い | 安い~高い | 高い |
難易度 | 高い | 高い | 低い |
操作性 | シンプル
使いこなすには知識が必要 |
直感的
使いこなすには知識が必要 |
簡単
|
拡張機能 | 少ない | 多い | ー |
導入までの期間 | 長い | 長い | 短い |
サポート | Q&A程度 | 公式によるサポート | システム会社によるサポート |
メリット | コストがかからない
手軽に始められる |
初心者でも直感的に構築できる | 専門家に任せられる
こだわりのデザインを実現できる ノウハウがある |
デメリット | 最低限のITスキルが必要 | 無料に比べるとコストがかかる | コストがかかる
業者によってできることが異なる |
向いている企業 | コストをかけられない
オウンドメディア構築の知識や技術を持つ人材がいる |
オウンドメディアの構築予算に余裕がある
ITスキルのない担当者が運用する |
Webサイト全般の知識や技術がない
デザインにこだわりたい |
無料CMSは、コストもかからず手軽に始められるのが特徴ですが、無料CMSは他の構築方法と比べるとサポートがないケースが多く、自社で対応する場合、ある程度の知識や技術がある人がいないと対応が難しい可能性があります。コストをかけられない企業や、気軽に始めてみたいという企業は、無料CMSでオウンドメディア構築をしましょう。
有料CMSは、無料のデメリットである「最低限のITスキルが必要」を克服することが可能です。ボタン1つでデザインを変更できたり、テンプレートが揃っていたりするツールが多く、操作性も難しくないので、サイト構築の知識や技術がない初心者でも直感的に操作できます。ただし、ソフトの購入やインストールのコストがかかるため、無料よりも初期投資が必要です。オウンドメディア構築の予算に余裕がある企業やITスキルのない担当者が運用する企業は、操作性に優れた有料CMSが向いてるでしょう。
自社で制作することが難しい場合は、制作会社へ外注するのもひとつの解決方法です。参考にしたいWebサイトやデザインを共有することで、理想のオウンドメディアへと仕上げてもらえます。フォローも手厚く、ITスキルがなくても安心して運用できるので、オウンドメディアのサイト構築に人材を割けない企業、知識・技術が豊富な人材がいない企業、デザインにこだわりたい企業は、制作会社への外注がおすすめです。
STEP3:サイト制作
どの方法で構築するかを決定したら、マーケティング担当者とSEO対策を考えます。明確なターゲットを設定し、キーワードを選定しましょう。
SEO対策は、オウンドメディアへ集客するひとつの方法です。キーワードから推測できる検索ニーズは顕在化しているので、それを満たすコンテンツを制作して公開すれば、費用をかけずに興味・関心のあるユーザーへアプローチできます。
ただ、初めてオウンドメディアを運用する場合、適切なキーワードの選定やコンバージョンさせるためのキーワード設定などは難しいものです。そのような場合には、SEO専門業者に頼るのもひとつの解決策と言えるでしょう。
STEP4:ライティング体制を整える
コンテンツ制作を始めたら、スムーズに制作して公開ができるよう、レギュレーション(執筆規則)や更新頻度などを決めていきます。
特にレギュレーションは、サイトの目的に合わせた統一感のあるコンテンツにするために欠かせないもので、将来コンテンツ制作を外注することになった際もスムーズに情報共有ができるよう、ライティングの体制を整えておきましょう。
オウンドメディアを構築するCMSやサービスを選ぶポイント
オウンドメディアの構築では、前章で紹介した「STEP2:構築方法を決定する」が重要になってきます。
何となくで選んでしまい、「有料CMSにしたけれど、使いこなせず無駄なコストをかけてしまった」「一から学習して使う必要があり、公開スケジュールが大幅にズレてしまった」などの失敗談も多いためです。
この章では、そうならないためのポイントとして次の3つを紹介します。
オウンドメディアの構築にかけられる予算で決める
まずは、オウンドメディアを運営するにあたって、サイトの構築にどれくらいの予算をかけられるかを決めましょう。
後ほど紹介しますが、オウンドメディアの運営には、サイトの構築以外にも以下のようなコストがかかります。
- ・サーバー代
- ・ドメイン代
- ・オウンドメディア制作費
- ・運用費(コンテンツ制作や人件費)
他のコストも含め、総合的な視点でオウンドメディア構築にかけられる予算を決定しましょう。
目的や運用方法に応じた機能があるものを選ぶ
CMSと言っても、メーカーによって機能やデザインが異なります。A社にはあるのに、B社にはないということも多いため、参考にしたいWebサイトを用意し、各社のCMSで実現できるのかを比較検討しましょう。
運用する人のスキルに合わせた方法を採用する
オウンドメディアは、構築して終わりではありません。公開した後は運用していく必要があるため、担当者のスキルに合わせた方法の採用を検討することも大事です。
高機能なCMSを採用しても使いこなせず、それを活かした運用ができなければ、その分コストも無駄になってしまいます。立ち上げ当初は無料のCMSから始め、スキルの上達とともに有料CMSへ変更するなど、運用する人のスキルに合わせてCMSのレベルを変更することも検討しましょう。
コストをかけたくない企業におすすめのオウンドメディア構築方法
この章では、前章のポイントを踏まえ、各ポイントに応じたおすすめのオウンドメディアの構築方法を紹介します。まず紹介するのが、コストをかけたくない企業におすすめのオウンドメディアの構築方法です。
予算をかけられないのであれば、無料のCMSを使うことでコストをかけずにオウンドメディアを構築することができます。
以下で簡単に特徴や魅力を紹介します。
WordPress
「WordPress」は、全世界で利用されているCMSです。世界にあるサイトの43%以上を占めており、個人から大手企業まで利用しています。
WordPressのエディターは、直感的な操作が可能で、数秒ごとに保存してくれるため、作成したコンテンツが消えてしまう心配もありません。HTMLやCSSの知識が必要なケースもありますが、柔軟にカスタマイズできるため、初めてでもこだわったデザインのオウンドメディア構築ができるでしょう。
▼詳細
CMS名:WordPress
URL:https://ja.wordpress.org/
Ameba Ownd
「Ameba Ownd」は、ブログサービス「アメブロ」を運営するサイバーエージェントが手掛けるCMSです。独自ドメインやEC機能などが無料で利用でき、CSSカスタマイズも可能なので、経験者はより高度なオウンドメディア構築ができます。
▼詳細
CMS名:Ameba Ownd
URL:https://www.amebaownd.com/
Jimdo
「Jimdo」では、本格的なサイトを短時間で作れる「ジンドゥーAIビルダー」と、一から構築できる「ジンドゥークリエイター」の2つのサービスが用意されており、自社の目的や担当者のスキルから選ぶことができます。
独自ドメインを取得して始めることも可能で、ブランド認知度を高めることも可能です。ただし、無料版ではアクセス解析など、一部の機能に制限があるため、運用に関連した機能が使えるかを確認し、他の無料CMSと比較して決定することをおすすめします。
▼詳細
CMS名:Jimdo
URL:https://www.jimdo.com/jp/
bacer CMS
「bacer CMS」は、国産のオープンソース・ソフトウェアです。普段Web制作を行っている企業が開発しただけあり、長く使い続けられるよう安全性も配慮したオウンドメディア構築ができます。
デモサイトが用意されているので、導入前に操作チェックが可能です。使用感は導入する上で重要な部分なので、実際の管理画面や仕上がりイメージを確認した上で採用するかどうかを検討しましょう。
▼詳細
CMS名:bacer CMS
URL:https://basercms.net/
予算に余裕がある企業におすすめのオウンドメディア構築方法
無料CMSの次に紹介するのは、予算に余裕がある企業におすすめのオウンドメディア構築方法です。無料CMSでも基本的な機能が備わっていますが、有料CMCになるとさらに機能性が高まり、できることが増えるため、オウンドメディアを作り込むことができます。
有料CMSのおすすめは、次の3つです。
はてなブログMedia | ferret One | Movable Type | |
URL | https://www.hatena.ne.jp/contentmarketing/hatena-blogmedia | https://ferret-one.com/ | https://movabletype.net/ |
特徴 | ・大手企業が使っている
・集客からセキュリティ対策まで揃っている |
・導入企業が1000社以上
・成果につながるBtoBマーケティングのノウハウを提供 |
・プランにサーバーや技術サポートなども含まれる
・比較的低コスト |
導入事例 | ・リクルート
・Rakuten ・mercari ・Canon |
・KIRIN
・cookpad ・LIFULL ・ITmedia |
・PayPay
・東京海上日動メディカルサービス ・京都大学 |
運用開始まで営業担当者がサポート(プランによる) | テクニカルサポートやマーケティング講座が無料
(記事制作などの有料のサポートオプションもある) |
マニュアルサイトやZoom相談室がある | |
SEOに最適なシステム・機能がある | アクセス解析・SEO順位チェックができるマーケティング機能がある | 効果的な設定方法の紹介ページがある | |
カスタマイズの自由度 | 自社オリジナルデザインも可能 | テンプレートも自社に合わせてカスタマイズ可能 | 独自の要素でカスタマイズ可能 |
コスト | 初期導入費用+月額利用料(ブランによるため要確認) | 初期導入費用10万円+月額利用料10万円~(プランによる) | 月額利用料2,750円~(規模で異なる) |
備考 | 2週間の無料トライアルあり(機能制限なし) | チュートリアル形式の無料デモ体験が可能 | オウンドメディア構築後、14日間は無料 |
ひとつずつ見ていきましょう。
はてなブログMedia
「はてなブログMedia」は、「リクルート」や「Rakuten」などの大手企業が利用するオウンドメディア専用の有料CMSです。
「管理画面の操作が難しい」という悩みを解決できる直感的な操作性と、「コンテンツ制作をどう進めたらいいのか分からない」といった編集支援サポートも受けられるので、初めてのオウンドメディアでも安心して取り組むことができます。
▼詳細
CMS名:はてなブログMedia
URL:https://www.hatena.ne.jp/contentmarketing/hatena-blogmedia
ferret One
Webマーケティングメディア「ferret」を運営する企業が提供する「ferret One」は、Webマーケティングに欠かせない機能を搭載した有料CMSです。「KIRIN」や「cookpad」といった有名企業も導入しており、1,000社以上の採用実績があります。
「ferret」などで培ったノウハウの提供も行っており、初期戦略設計や体制づくりなどのサポートをしてくれるサービスも充実しているので、何から手をつければいいのか分からないという企業も教わりながら進めることが可能です。
▼詳細
CMS名:ferret One
URL:https://ferret-one.com/
Movable Type
「Movable Type」は、WebCMSサービスです。CMS機能に加え、サーバー代やサーバー管理、技術サポートなどを含む手厚いサポート内容なのに、月々2,750円から利用することができます。
自社でサーバーを用意する必要がなく、負荷対策なども「Movable Type」側で対応してくれるため、システム管理ができる担当者がいなくてもオウンドメディアを立ち上げることが可能です。
▼詳細
CMS名:Movable Type
URL:https://movabletype.net/
Webサイトの知識がない社員が運用する場合におすすすめの構築方法
最後は、ITスキルに自信がない初心者向けのオウンドメディア構築方法です。Webサイトの知識がない社員が運用するなら、専門家にサイト制作の依頼や相談をするのも有効な手段と言えます。
さまざまな制作会社がありますが、本記事では以下の2社を取り上げて見ていきましょう。
株式会社LIG | 株式会社ルーシー | |
URL | https://liginc.co.jp/ | https://lucy.ne.jp/ |
特徴 | ・年間150サイト以上リリース
・10年以上のWebコンテンツ制作歴で得たノウハウを還元 |
・「価値あるコンテンツ」を追求
・サーバーやサイト管理や記事制作代行も可能 |
導入事例 | ・TAITO
・サイボウズ式 ・GREE |
・ベルリッツ・ジャパン
・LISKUL(リスクル) ・FUJITSU |
コスト | 100万円~(制作ページによる) | 165万円~
(コンテンツ管理・サーバー・サイト保守:5.5万円/月) |
1社ずつ見ていきましょう。
株式会社LIG
「株式会社LIG」は、システム開発や企業が抱えるメディアの問題を解決へ導くコンサルティングサービスなどを行うWeb制作会社です。
「TAITO」や「サイボウズ式」をはじめ、大企業から個人事業主のサイトまで幅広い制作実績を誇ります。「クリエイティブ」「マーケティング」「サービス開発」の3つを軸に、オウンドメディアリリース後の運営までを考慮したWeb戦略を一緒に具現化してくれるため、初めての立ち上げにも頼もしい味方となってくれることでしょう。
「株式会社LIG」は、年間150サイト以上リリースしており、様々なデザインアワードを受賞するなどの実績を持つWeb制作会社です。そのため、こだわったデザインのオウンドメディアを考えているものの、自社ではなかなか作り込めないという場合には、「LIG」を検討してみると良いかもしれません。
▼詳細
企業名:株式会社LIG
URL:https://liginc.co.jp/
株式会社ルーシー
「株式会社ルーシー」は、自社でもこれまで培ったコンテンツマーケティングやSEOなどのノウハウを提供する「バズ部」を運営するWebサイト制作会社です。
Webサイト制作のコンサルティングも行っており、その実績は累計200社以上(2022年4月時点)にのぼります。オウンドメディアを持続する中で課題となりやすいサイトやサーバー管理などの難しい部分も全て任せることができ、成果だけにフォーカスすることも可能です。そのため、オウンドメディア運営にあまり人材がかけられないような企業に向いています。
バズ部が実際に提供したコンテンツは、さまざまなキーワードで1位を獲得しており、SEO施策に関する知識や技術も豊富です。SEO施策を強化したい企業は、そんな実績豊富な「株式会社ルーシー」へ一度相談してみてはいかがでしょうか。
▼詳細
企業名:株式会社ルーシー
URL:https://lucy.ne.jp/
▼オウンドメディアの制作を依頼できる会社については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
オウンドメディアの構築に必要なコスト
オウンドメディアの構築に欠かせないCMSを使用したりWebサイト制作会社に依頼した場合、システム料や依頼料などがかかりますが、それ以外にもさまざまな費用が必要です。オウンドメディアを維持するための費用見込みができていなければ、いざというときに予算が足りないという事態になりかねません。そうならないよう、主なコストを把握していきましょう。
オウンドメディア構築の際には、主に次のようなコストがかかります。
- ・サイト維持費(サーバー・ドメイン代など)
- ・コンテンツ制作費
- ・分析・改善費
- ・外注費用
どのような費用なのか、相場感と一緒に確認していきましょう。
サイト維持費
オウンドメディアを運営する場合にまず必要になるのが、サーバー・ドメイン費用です。一部、サーバーやドメインの費用が含まれているCMSやWebサイト制作会社もありますが、全て自社で作る場合は、サーバーとドメインの費用はサイト維持費として必要になります。
・サーバー費用の相場:年間1,000円~2万円
レンタルサーバー費用については、容量やWordPressに対応しているかなど、サービスの充実度で価格が異なります。おすすめの価格帯は、比較的低額な月額500円~2,000円程度です。どの程度のプランにすべきかわからないときは、まずは低額から始め、「容量が足りない」「サイトの安定性を重視したい」など、状況に合わせてプラン変更を行いましょう。
・ドメイン費用の相場:年間1,500円~1万円
ドメインの費用も、どのドメインを選ぶかで大きく変わってきます。なお、ドメインについては、購入のタイミングによって取引価格が変わることもあるので、少しでも費用を抑えたのであれば、キャンペーンなどの情報をチェックしましょう。
コンテンツ制作費
オウンドメディアの要となるコンテンツ制作も、人的リソースが足りないときは外注するのが一般的です。文字単価(1文字〇円)や記事単価(1記事〇円)などがありますが、コンテンツの内容や初心者レベルとプロレベルでコストが変わってきます。
文字単位に換算した場合のおおよその相場観は、次の通りです。
一般的な内容 専門的な内容
初心者ライター 0.5円~1円 1円~3円
プロレベルのライター 2円~ 5円~
取材記事やSEO対策記事など、コンテンツや依頼内容によってプラスで費用がかかるケースもあります。
分析・改善費
オウンドメディアは構築して終わりではなく、成果を出し続けるための分析や改善が必要です。その際に使用するSEO対策ツールの購入やシステムの変更、コンテンツの拡充などの費用もかかってきます。
どのような対策や運用をするかで価格が大きく異なりますが、自社での対応に行き詰まると専門業者に頼ることになるでしょう。そうなると、1回のコンサルティングに数十万円の予算が必要になることもあるため、年間100万円程度の分析・改善費を見込んでおくとよいかもしれません。予算は、必要に応じて調節しましょう。
外注した場合の費用
オウンドメディア構築を外注した場合、これまで紹介した以外にも、次のような費用がかかる可能性があります。
- ・設計費:コンセプトやブランディングなどの戦略
- ・マーケティング費:コンテンツ内容(動画、記事など)の設計
- ・デザイン費:UIなど
- ・コーディング費:デザインや機能の実装、オプション機能など
各費用が制作費に含まれるのか、必ず確認するようにしましょう。
▼オウンドメディアの構築・運用時の費用については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
オウンドメディアの構築を成功へ導く3つのポイント
オウンドメディアの構築方法について見てきましたが、何度も言うように作って終わりではありません。継続的な運用でコツコツと成果を出していくことが大事です。そこで最後に、オウンドメディアを成功へ導くためのポイントを3つ紹介します。
短期間で成果を求めない
オウンドメディアの運用でよくあるのが、短期的にPV数や売上などの成果を求めてしまうという失敗です。
オウンドメディアは有効なマーケティング施策のひとつですが、広告とは違います。SEOだけでなく、FacebookやTwitterなどのSNS等をうまく活用しながら、徐々にオウンドメディアを認知させて読者を増やし、企業や商品、サービスの興味・関心を高めて行く中で購入へ結び付けていくため、時間がかかります。
特に、SEOを重視した施策となると、長期的な運用が基本です。Googleの検索エンジンがあなたのオウンドメディアを認識し、上位表示させるまでに最低でも数か月かかるため、最終的な目標を売上アップに定めたとしても、成果を達成するのは少し先になります。
1か月やって成果が出ないから施策をやめてしまう、というのでは早計です。時間はかかりますが、良質なコンテンツを配信し続ければ徐々に成果につながっていくため、ユーザーの反応や行動を見ながら、分析・改善を繰り返して成功体験を積み重ねましょう。
ユーザー視点で考える
息の長いオウンドメディア運営を行うためには、ユーザー側の視点に立って考えるというのも重要です。
例えば、コンテンツのキーワードが決定したら、「なぜそのキーワードで検索したのか」「調べているユーザーの状況」「どんな情報を得たいか、どんな体験を求めているか」などを、ユーザーになったつもりで考えて見てください。
そうすることで、キーワードからユーザーが求めるニーズや状況を整理することができ、ユーザーの期待に応えられるコンテンツを作り続けることができるでしょう。
一貫性のあるコンテンツにする
オウンドメディアには、自社や商品、サービスをブランディングするという役割があるため、一貫性のあるコンテンツを提供することが重要です。
特に、オウンドメディアの運用に複数の人が携わる場合、文体ひとつをとっても「です・ます調」にするのか「だ・である調」にするかといった違いだけでメディア全体の印象は大きく変わってくるため、注意しましょう。
内容も最終的な目標が集客か、売上アップかで方向性が変わってきます。オウンドメディアの目的がバラバラにならないよう、リリース前に明確な運用方針を決めておきましょう。
自社メディアの目的や運用スタイルでオウンドメディアの構築方法を見極めよう
オウンドメディアの構築方法には、複数の選択肢があります。そのため、オウンドメディア構築にかけられる予算や目的、社内担当者のITスキルを確認し、自社の運用スタイルに合った方法を選ぶことが大切です。
オウンドメディア構築にかける時間や費用を無駄にしないためにも、自社のリソースや状況などを把握した上で、条件に合う方法を採用しましょう。