オウンドメディアの立ち上げ手順は? 作り方や運用ポイントを徹底解説

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スマートフォンの普及が進み、今やインターネットはインフラと言えるほどにまで一般化しました。インターネットを通したモノ・サービスのやり取りも年々増加しており、オウンドメディアを活用した企業活動が大きな効果を得るようになっています。本記事を御覧になっている方のなかにも、オウンドメディアを立ち上げ、企業の成長に役立てたいとお考えの方は多いのではないでしょうか。

しかし、オウンドメディアの立ち上げとなると、どのように立ち上げればよいかわからない、立ち上げにどれくらいコストがかかるかわからないというお悩みも多いでしょう。そこで今回は、オウンドメディアの立ち上げ手順や運用ポイントなどを詳しく解説します。ぜひ、本記事を参考にオウンドメディアの立ち上げを目指してみてください。
オウンドメディアについて知りたい方は以下の記事もご参照ください。

緑の樹木にかぶさった青空に白文字で描かれたowned mediaの文字

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オウンドメディアは自社が所有するメディアの総称です。Webマーケティングでは、顧客にとって有益な情報を発信するWebサイトやブログに限って呼ぶことがあります。この記事では、オウンドメディアの定義やメリット、デメリットなどの基礎知識を解説しています。

なぜ、いまオウンドメディアが注目を集めているのか

虫眼鏡で分析する画像

昨今、大手企業をはじめとして多くの企業がオウンドメディアを持ち、オウンドメディアで情報発信を行うようになっています。ではなぜこれほどまでにオウンドメディアが注目を集めるようになったのでしょうか。オウンドメディアが注目を集めている3つのポイントを解説します。

場所や時間にとらわれず正確な情報発信ができる

オウンドメディアには、従来のメディア広告のような制限がありません。場所に関していえば、たとえば新聞は新聞社によって発行されている地域が異なりますし、購読している層も絞られています。テレビにおいてもテレビ局によって放送されている地域が異なるでしょう。一方、オウンドメディアであれば、インターネットにつながる環境さえあれば、日本に限らず世界からでもアクセスができます。

また、オウンドメディアはインターネット上に公開されるコンテンツのため、時間に縛られることもありません。従来のメディア広告では、新聞に掲載される日、テレビに放送される日時が制限されるのに対し、オウンドメディアはメンテナンス日時を除いて24時間365日情報発信ができます。

さらに、オウンドメディアには情報発信の制限もありません。従来のメディア広告だと、掲載される情報の枠や時間の枠に限りがあります。そのため、メディア掲載元の意向によって情報をカットされることがあり、視聴者に意図した情報発信ができないという側面がありました。しかし、オウンドメディアであれば、掲載元は情報発信をする企業自身になりますので、正確な情報をダイレクトに視聴者に届けることができます。

広告宣伝費の削減

オウンドメディアには、広告宣伝費のコスト面にもメリットがあります。従来のメディア広告では、掲載先にもよりますが、1回広告を出稿するのに数十万円以上かかる場合が多いでしょう。しかもこの広告はそのタイミング限りのため、効果は一時的なものです。現在はリスティング広告のようなWeb広告も盛んで、月額型やクリック・PV数型など様々な支払い形態で広告を載せられますが、コスト的には従来のメディア広告と同様に数十万円単位でかかる場合が多いでしょう。掲載も出稿費用を払っている期間限定です。

一方、オウンドメディアの運用で最低限必要なのは、サーバなどのコンテンツ配信に必要な環境にかかるコストとオウンドメディアを運用する人員にかかる人件費です。確かにこれらのコストはかかりますが、オウンドメディアにおいては作成したコンテンツは資産として積み重なっていくこともふまえると、全体的な広告宣伝費の削減につながる可能性は十分にあります。

しかし、オウンドメディアを成功させるためには、最低限の環境や人件費のほかにSEO対策やアクセス解析などのツールが必要になる場合もあります。オウンドメディアはトータルでの広告宣伝費を抑えやすい特徴はありますが、短期的なコストで見るとオウンドメディアのほうがコストがかかる場合もありますので認識しておきましょう。

顧客データの分析・改善ができる

従来の新聞やテレビのようなメディア広告では、情報発信を行っても反響があるかないかという成果以外はほぼ見えない状況でした。オウンドメディアであれば、訪問したユーザーのデータ分析が可能です。無料の分析ツールでも検索キーワードや閲覧コンテンツ、滞在時間などは確認ができますし、有料の分析ツールであればさらに細かい情報の確認・分析まで可能になるでしょう。

データの収集・分析ができれば、自社の商品やサービスの改善に活用できます。あるコンテンツで狙っていたキーワード・ペルソナが、実は別のキーワード・ペルソナからの流入が多く、実流入の多いキーワード・ペルソナを対象にコンテンツを修正したところ、流入も成果も増加したというのはままある話です。訪問ユーザーの行動を可視化し、自社の商品やサービス改善が行える点もオウンドメディアの大きなメリットといえます。

オウンドメディアの立ち上げに必要なステップは?

階段をのぼるイラスト

オウンドメディアを立ち上げようと思った際に気になるのは、立ち上げまでにはどのようなステップが必要になるのかではないでしょうか。何も考えずにオウンドメディアを立ち上げても、どのようなキーワード・ペルソナ(ターゲット)を対象にしたコンテンツを作成すればいいのかわからない、コンテンツ制作がうまく進まず一向に結果がでない、多少ユーザーに見てもらえるようになったがこれからの改善方法がわからないなどの壁にぶつかりがちです。

オウンドメディアを立ち上げる際には、以下の5つのステップを軸に進めていくとよいでしょう。

  • ・計画・立案
  • ・サイト作成
  • ・コンテンツ制作
  • ・運用手順整備
  • ・データ分析

計画・立案は、オウンドメディア立ち上げの事前準備のステップです。オウンドメディアの運営には、事前に決めておくべき様々な方針があります。方針がぶれてしまうと、運用が継続できない、思うような結果が得られないといった問題が発生します。オウンドメディアの運用目的やテーマ、運用方法、立ち上げの体制確保、競合リサーチなど、入念に準備を行いましょう。また、オウンドメディアの戦略もこの段階で検討を進めておく必要があります。

▼オウンドメディアの戦略については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

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オウンドメディアを活用するに当たり、戦略をしっかり立てて運営することが重要です。この記事ではオウンドメディアの方向性を決めて事前調査を行い差別化を図るなど、オウンドメディア戦略の解説に加え、実際の成功事例も紹介しています。

サイト作成およびコンテンツ制作は、オウンドメディアの構築作業にあたります。オウンドメディアのサイト構築にはさまざまなやり方がありますし、内製するか外注するかという違いも存在します。オウンドメディアはある程度長期に運用を行うことが前提になるため、長期的な運用を見据え、運用がしやすいサイト構築を行う必要があるでしょう。

▼オウンドメディアの設計については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】オウンドメディアの設計手順を解説! 重要ポイントや失敗例&対策も紹介

オウンドメディアの設計手順について解説する記事です。必要な作業や重要なポイントをわかりやすく説明します。オウンドメディアを失敗させてしまう設計事例や対策も紹介しますので、オウンドメディアを構築したい方はぜひご一読ください。

運用手順整備とデータ分析は、オウンドメディアが運用を行う段階に入った際に重要になってきます。立ち上げ段階でこの部分がうまく定まっていないと、対応が後手後手になり、突然のトラブルに対応できない、一向に大きな成果が得られないといったトラブルのもとになります。オウンドメディアの立ち上げ段階では、構築作業までの検討で終わりにするのではなく、運用手順整備やデータ分析の項目まで検討しておくことが重要です。

各ステップの内容について、より具体的な内容を見ていきましょう。

オウンドメディアの立ち上げ手順【計画・立案】

My Planと書かれたノート

オウンドメディア立ち上げ時の計画・立案は、今後のオウンドメディアの成功に大きな影響を与える重要な要素です。ここで解説する各項目を漏れなくおさえ、オウンドメディア運用の基礎を固めていきましょう。

オウンドメディアの目的設定

オウンドメディアの運用目的には、現在主流なものだけでも顧客とのマーケティングチャネル獲得、採用活動、ブランディングなどがあり、企業によって運用目的はさまざまです。そもそもなぜオウンドメディアを運用する必要があるのかが整理されていなければ、企業として意図する成果と実際に得られる成果に食い違いが発生します。また、効果的なアプローチが行えないため、大きな成果も得にくくなるでしょう。

オウンドメディアを立ち上げる際には、オウンドメディアの運用目的を明確にし、運用目的にあわせたペルソナを設定しましょう。ペルソナが明確に定まっていれば、目的達成に向けてコンテンツで狙うべきキーワードが絞りやすくなり、コンテンツ制作の方向性で迷ってしまうリスクが少なくなるでしょう。ペルソナは性別や年齢、職業、年収、家族構成など事前に細かく設定しておけば、コンテンツ読者の離脱をおさえ、効果的なアプローチができるようになります。

オウンドメディアの運用方法検討

オウンドメディアの運用方法は、計画・立案段階で必ず検討を進めておきましょう。単純に考えればオウンドメディアの運用を内製するか外注するかになりますが、実際にオウンドメディアを運用している企業は、部分的に外注を行っているところが多くあります。専門性の高い会社に委託すれば、クオリティの高いオウンドメディア運用ができ成果をあげられる可能性が高くなりますが、コストも高くなります。

そのため、自社でかけられるコストをふまえて、どこまでを内製・外注するかの線引きが必要です。本記事で紹介するオウンドメディアの立ち上げ・運用時におけるタスクを参考に、必要となるタスクを洗い出してどの部分を外注するのか検討を進めるとよいでしょう。

また、部分的に外注を行う際に重要となるのが、業務の委託先業者との担当範囲・責任範囲のすり合わせです。オウンドメディアはいわば企業の顔とも呼べる存在になるため、発信するコンテンツのコンプライアンスやオウンドメディアサイトのセキュリティなどに細心の注意を払う必要があります。委託を行う際には、業者との間で担当範囲や責任範囲を明確にし、お互いの線引きがあいまいにならないようにしましょう。

オウンドメディアの立ち上げチーム結成

オウンドメディアの構築・運用にはさまざまなスキルが必要になります。運用目的がマーケティングであればマーケティングのスキルを持った人材、採用活動であればHRを熟知した人材が必要です。また、オウンドメディアのサイト作成にはWebデザインやHTML、CSSなどIT関連の知識を持った人材、コンテンツ制作にはライティングスキルのある人材なども必要になるでしょう。

オウンドメディアの立ち上げ時には、それぞれのスキルを持った人材を集め、チームとして立ち上げを進められる体制づくりが必要です。自社内ですべてのスキルを持った人材を集めるのが難しいという場合には、外注も含めて検討するとよいでしょう。ただし、外注は内製よりもコストがかかる場合が多く、人材が足りないからといって大部分を外注にしてしまうとコストが増大します。ある程度は自社内で人材育成を進める前提で考え、高度に専門的なスキルが必要な業務、手数が多く運用を圧迫する業務などを中心に外注を検討するとよいでしょう。

競合リサーチ

オウンドメディアはいまや多くの企業が運用しており、競合他社とどのように差別化をはかっていくかも重要な要素になっています。立ち上げ時の段階で、競合他社がどのような戦略やペルソナをもってオウンドメディアを運用しているのかリサーチを行っておきましょう。また、自社で狙っていきたいキーワードが既に決まっている場合には、キーワードツールや実際の検索エンジンでの検索結果をもとに、どのようなサイトがライバルになりうるのかをチェックしておくとよいでしょう。

競合他社と同じような戦略、ペルソナでは、競合他社を大きく超える成果は得にくいでしょう。競合他社と戦略、ペルソナが被っている場合には、コンテンツの切り口や狙うキーワードなどで差別化をはかる必要があります。後ほど詳細に解説しますが、SEO対策には専門的なスキルが必要となりますので、SEO対策ツールの導入やSEO対策業者への委託を含めてリサーチを進めておくとよいでしょう。

オウンドメディアの立ち上げ手順【サイト作成】

キーボード入力を行う女性

オウンドメディアの計画・立案の企画ステップが完了したら、サイト作成の工程に進みます。ここではオウンドメディアのサイト作成を「自社で作成する場合」と「外注で作成する場合」のそれぞれで解説していきます。

自社で作成する場合

自社でオウンドメディアのサイト作成を行う場合、主な手法としてはオウンドメディア制作サービスの利用、もしくはCMSツールの利用があります。オウンドメディア制作サービスとは、オウンドメディアの制作機能を提供するBtoBのサービスです。現在の主なオウンドメディア制作サービスには、はてなブログメディア、Ameba Ownd、ferret Oneなどがあります。

オウンドメディア制作サービスのメリットは、提供されているプラットフォームを利用して、ITの知識がなくても手軽にオウンドメディアを構築できる点です。後述するCMSツールの利用よりも、より簡単にオウンドメディアを構築できます。ただし、デザインやサイト機能などが提供事業者に依存し、自由度が制限されてしまう点には注意しましょう。

CMSツールとは、Contents Management System ツールの略でWebコンテンツを管理するためのツールです。自社でサーバを新規構築もしくはレンタルし、CMSツールをインストールすれば、簡単にオウンドメディアの構築ができます。有名なツールにはWordPressやJoomla!、Drupalなどがあります。

CMSツールのメリットは、デザインなどの自由性が高くプラグインによる拡張機能も豊富な点です。HTML、CSSや多少のプログラミングスキルなどが必要になる場合はありますが、オウンドメディア制作サービスに比べて、より柔軟なサイト作成ができます。IT知識を持った人材を確保できる場合は、CMSツールを利用したサイト作成が適しているでしょう。

また、CMSツールには無料のもの、有料のものがあります。有料のツールであれば、提供者の相談・サポートサービスがついている場合が多いため、IT知識や使い方に不安がある場合でもサイト作成がしやすいでしょう。自社でサイト作成を行う場合には、IT知識のある人材を確保できるか、コストをどの程度かけられるかで作成手段やツールを選定するのがおすすめです。

外注で作成する場合

オウンドメディアのサイト作成を外注する場合、費用は対応内容によって大きく異なります。CMSツールのテンプレート機能を利用した簡易なサイト作成であれば数万円~20万円程度、独自のデザイン・コンテンツを利用したサイト作成であれば20万円~100万円程度、設計や集客支援まで含めたサイト・コンテンツ作成であれば100万円~がおおまかな相場となっています。

サイト作成を外注する場合、高度なIT知識・スキルがなくてもオウンドメディアの構築が可能です。ただし、外注するためのコストがかかるのはもちろん、自社でサイト作成を行う場合よりも制作に時間がかかる場合がある点には注意が必要です。また、認識合わせを細かくしておかなければ、余計なコストがかかったり思ったようなサイトが出来上がらなかったりというトラブルが発生しやすい点にも注意しましょう。

オウンドメディアの立ち上げ手順【コンテンツ制作】

デスクワークを行う男性

オウンドメディアの構築には、サイトだけでなくコンテンツ制作も非常に重要です。コンテンツ制作に必要な手順を詳しく解説します。

運用目的にあわせて発信内容を決める

最初に運用目的やペルソナにあわせて発信内容を決めましょう。当初の運用目的が採用活動であるのに対してマーケティングの内容のコンテンツを作成するなど、運用目的とのブレが発生しないよう注意が必要です。採用活動目的でマーケティングの記事というのは少し極端な例に感じられるかもしれませんが、細かいレベルで運用目的とズレが発生し、段々とズレが大きくなってしまうのはありがちな事例です。

オウンドメディアでの情報発信には、自社が発信したい内容だけでなく、読者の興味・需要をおさえたコンテンツ制作が重要です。それが段々と読者の興味・需要に流されるようになり、当初の運用目的から外れる原因のひとつになります。あくまで運用目的に沿ったコンテンツ制作を意識し、運用目的から外れるコンテンツ制作は戦略的に行うようにしましょう。

SEO対策を行う

制作したコンテンツを検索エンジン上位に表示させるためには、狙うキーワードにあわせたSEO対策が必須です。SEOはSearch Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、Googleなどの検索エンジンによる検索結果の上位にページを表示させるための対策をSEO対策と呼びます。

SEO対策には、検索キーワードの検索ボリュームやライバルサイトとの競合をふまえた狙うべきキーワードのピックアップ、検索エンジンの上位表示コンテンツの傾向分析など専門的なスキルが必要です。また、Googleの検索エンジンにはAIが利用されており、上位表示するコンテンツを選定するアルゴリズムは数か月単位で変わります。

SEO対策は実施のハードルが高く、実施できる人材の確保が重要です。もし人材の確保が難しい場合には、SEO対策ツールの導入や外注の検討を行いましょう。SEO対策はオウンドメディアの成功の肝になるため、コストを惜しんでSEO対策なしにコンテンツ制作を行うことは避けましょう。SEO対策ツールであれば、専門的なSEOスキルを持たない人でも簡単かつコストをおさえてSEO対策ができるためおすすめです。

記事構成を練る

SEO対策をふまえて記事構成を練りましょう。Googleは検索エンジンのアルゴリズムの詳細を公開していませんが、キーワードによって上位表示に最適な見出しの数や盛り込むべきキーワード、コンテンツの文字数などは異なると考えられています。制作したコンテンツを上位表示させるためには、記事構成をしっかり練っておくことが重要です。

記事構成を練る際には、SEO対策と同様、専門的なスキルを持った人材が行うか、人材の確保が難しい場合にはSEO対策ツールや専門業者への外注を行いましょう。SEO対策ツールのなかには、キーワードを入力するだけで、前述した上位表示に最適な見出しの数や盛り込むべきキーワード、コンテンツの文字数などを自動で導き出してくれるものもあります。人材の確保や外注のハードルが高いと感じる場合には、まずはお試しでSEO対策ツールを利用してみるのがよいでしょう。

コンテンツを制作する

練った記事構成の目次をもとにコンテンツを制作しましょう。コンテンツの制作は、ライティングスキルをもった人材に執筆してもらうか、外注するのが一般的です。特に大量にコンテンツを制作する場合には、自社内で稼働を確保することが難しいため、外注するのが有効でしょう。

近年ではCrowdWorksやLancersといったクラウドソーシングサービスが増えてきています。オウンドメディアを運用している企業のなかには、クラウドソーシングサービスを活用し、スキルを持った人材に外注を行っているところも多くあります。クラウドソーシングサービスでは、信頼性という部分では企業に劣るものの、クオリティや納期、コストなどの面では企業に委託するよりも優れている場合も多いです。コンテンツ制作を外注する場合には、企業への委託だけでなくクラウドソーシングサービスの利用も含めて検討するとよいでしょう。

ここまでオウンドメディアのサイト作成、コンテンツ制作といったオウンドメディア構築の手順を紹介しましたが、本記事では詳しく紹介していないオウンドメディアの設計部分も非常に重要です。オウンドメディアの設計やライターの募集については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてぜひ参考にしてください。

▼オウンドメディアのライター募集については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】オウンドメディアのライター募集方法とは? 費用相場や外注の注意点を紹介

オウンドメディアのライター募集方法を紹介する記事です。5種類の募集方法に加え、ライターの費用相場や外注する際の注意点もわかりやすく解説します。自社による記事制作に悩んでいる担当者はぜひご覧ください。

オウンドメディアの立ち上げ手順【運用手順整備】

ファイリングされた書類

オウンドメディアの立ち上げ段階で考慮が不足しがちなのが運用手順の整備です。オウンドメディアの長期的な運用には運用手順の整備が不可欠といえます。運用手順の整備は立ち上げ段階で並行して進めておくようにしましょう。

サイト全体の設定変更ポリシーを決める

オウンドメディアのアップデートや機能追加など、サイト全体の設定変更ポリシーをあらかじめ決めておきましょう。WordPressのようなCMSツールを利用している場合、定期的なアップデートや設定変更が発生します。アップデートや設定変更により、コンテンツが正常に表示されなくなるなどのトラブルが発生する場合があるため、安易に自動アップデートを設定しておくとトラブルのもとになる可能性があります。

しかし、アップデートや設定変更がセキュリティ上の脆弱性を修正するものである場合、速やかに対応を行わないとサイバー攻撃のリスクが高まります。このような点をふまえ、アップデートや設定変更をいつどのように行うのか、誰がレビュー・承認を行うのかなど手順を整備しておきましょう。

上記はオウンドメディアの管理を外注する場合にも当てはまります。設定変更やアップデートをどのように行うのか、作業に伴うトラブルやセキュリティ的な責任がどちらになるのかなどを明確化し、ドキュメントとしてまとめておくようにしましょう。

コンテンツ制作のレギュレーションを整備する

コンテンツをずっと同じ制作者が制作し続ける分には問題となる可能性は低いですが、大量にコンテンツを制作する必要があり外注する場合やコンテンツ制作者が長期休暇や退職で不在になる場合などに備えてコンテンツ制作のレギュレーションを整備しておきましょう。レギュレーション整備ができていないと、コンテンツ制作者によって発信内容のニュアンスや表記にブレが発生してしまいます。

コンテンツ制作者によってコンテストの質が大幅に変わってしまうと、読者に対して正確な情報発信ができなくなり、意図した成果を得にくくなる可能性があります。特にコンテンツ制作を外注する場合、コンテンツ制作者が自社の商品やサービスをあまり知らない人に記事を書いてもらうというケースも多くなるでしょう。そのような場合でも、最低限のコンテンツの質を担保するために、レギュレーションを細かく設定し、ドキュメント化しておくことが重要です。

運用体制を整備する

オウンドメディアの運用には最低限、オウンドメディア運営責任者が必要です。ただし、オウンドメディアの運用にはさまざまなタスクが存在します。効率の良いオウンドメディア運用を行うためには、サイトを構築するデザイナーやエンジニア、コンテンツ制作を行うライターやSEO対策とコンテンツチェックを行うディレクター・編集者、データを分析し改善に活かすアナリストやグロースハックなどの担当者が必要になるでしょう。

また、運用体制の整備で重要なのが、トラブル発生時を見越した体制づくりです。オウンドメディアの運用を行っていると、たとえば発信内容によって読者からクレームがくる・炎上してしまう、サイバー攻撃にあいセキュリティインシデントが発生するなどのトラブル発生が想定されます。トラブルが発生した際に重要なのは、いかに速やかにエスカレーションを行い、正確な対処ができるかです。

トラブル発生時に備えて、速やかにエスカレーションができるようエスカレーションルートを明確化し、トラブル発生時の対応手順をドキュメント化しておきましょう。トラブルの内容によっては社外のステークホルダーとの連携も必要になります。トラブルが発生してから慌てないよう、オウンドメディア運用におけるステークホルダーの一覧をまとめておき、すぐに把握できるようにしておきましょう。

オウンドメディアの立ち上げ手順【データ分析】

グラフが表示されたタブレット

データ分析・改善はオウンドメディアの運用によって得られる大きな恩恵のひとつです。適切なデータ分析・改善が行えるよう、データ収集や分析の準備をしておきましょう。

どのデータを分析するかを決める

オウンドメディアで分析ツールを導入すると、PV数やユニークユーザー数、検索キーワード、滞在時間、直帰率、CVR、CTR、SNS流入などさまざまなデータを収集できます。これらのデータを活用すれば、オウンドメディアのコンテンツや自社商品、サービスなどの改善につなげられますが、収集したすべてのデータを分析しようとすると、データが膨大になり分析にかかる手間や時間が増大してしまいます。

また、すべてのデータに対する改善は現実的に難しく、改善策のブレも発生しやすくなるでしょう。オウンドメディアでデータ分析を行う際には、ポイントをおさえてどのデータを分析材料にするか決めておくことが重要です。どのデータを分析材料にするかは、オウンドメディアの運用目的や設定したKPI・KGIを参考に考えるとよいでしょう。

分析ツールを活用する

分析ツールにはさまざまなものがありますが、無料で利用できる有力ツールとしてはGoogleアナリティクスやGoogle Search Consoleが挙げられます。GoogleアナリティクスやGoogle Search ConsoleもGoogle上でアカウントを開設、サイト設定を行い、オウンドメディア上でGoogleアナリティクス・Google Search Consoleのタグを埋め込むだけで無料で利用ができます。

Googleアナリティクスは、サイトに訪れたユーザーの行動データを収集・分析するアクセス解析ツールです。Googleアナリティクスでは以下のような情報が得られます。

  • ・PV数
  • ・ユニークユーザー数
  • ・セッション数
  • ・直帰率
  • ・滞在時間
  • ・アクセスコンテンツ
  • ・アクセス元地域
  • ・アクセス時間帯
  • ・アクセスデバイス
  • ・ユーザー維持率

Google Search Consoleは、サイトの検索状況データを収集・分析するサイト解析ツールです。Google Search Consoleでは以下のような情報が得られます。

  • ・検索キーワード
  • ・検索キーワードからアクセスしたコンテンツ
  • ・アクセス元地域(国)
  • ・アクセスデバイス
  • ・検索エンジンでの見え方
  • ・検索エンジンでの合計クリック数
  • ・検索エンジンでの合計表示回数
  • ・平均CTR
  • ・平均掲載順位
  • ・検索エンジンへの登録(インデックス)状況

GoogleアナリティクスとGoogle Search Consoleを連携して利用すれば、ユーザーの行動面とオウンドメディアの検索表示面双方からのデータ分析が可能です。オウンドメディアなどのWebサイトを運用するうえで、GoogleアナリティクスとGoogle Search Consoleは必須ともいえるレベルのため、ぜひ導入しておくようにしましょう。

収集したデータを活用する

データの収集ができたら、収集したデータを活用し、コンテンツや商品、サービスの改善を行いましょう。たとえば、本来狙っていたキーワードよりも別キーワードからの流入のほうが多い場合、別キーワードを狙ったコンテンツに修正することで、より流入数を増やして成果につながりやすくできるでしょう。

また、コンテンツを見たユーザーがその後に直帰してしまう場合には、コンテンツがユーザーの求めている情報を提供できていない、コンテンツを読んだユーザーが資料のダウンロードや商品購入といった次のアクションに移るための適切な導線配置ができていないなどが考えられます。原因・理由は複数考えられるため、試行錯誤してデータを分析する必要がありますが、CVRの向上や離脱防止などの改善が行えるでしょう。

このように、収集したデータを活用すれば改善に役立ちます。しかし、よくありがちなのが短期的なデータをもとに改善判断を行ったために、コンテンツの修正を繰り返し一向に大きな改善がみられないという問題です。データ分析には、ある程度の量と期間が必要です。結果がでないからすぐにコンテンツ修正を行うのではなく、一定量・期間のデータをもとにある程度の改善施策の目途がたてられてから実行に移すようにしましょう。

オウンドメディアの立ち上げポイントまとめ

チェックリストにチェックをいれる画像

ここまでオウンドメディアの立ち上げにおける各ステップごとの手順を解説しました。ここでは、解説した手順をふまえ、オウンドメディアの立ち上げにおけるポイントを6つまとめます。

運用方針やペルソナは入念に検討

オウンドメディアの運用方針やペルソナは、計画・立案時に検討を行います。運用方針やペルソナは、後のサイト作成やコンテンツ制作に大きく影響します。また、適切にデータ分析を行うための基準としても非常に重要です。オウンドメディアの軸になるもののため、検討は入念に行うようにしましょう。

オウンドメディアの立ち上げ・運用の人材確保

オウンドメディアの立ち上げ・運用にはさまざまなスキルを持った人材が必要になります。オウンドメディアは長期的に運用を行って成果が得られるもののため、安定して運用を続けるためには人材の確保が必須といえるでしょう。特に、専門的なスキルが必要な人材は安定的な確保が難しい可能性があります。安定的な人材確保が難しい場合には、ツールの利用や外注も含めて検討を行うようにしましょう。

SEO対策をおろそかにしない

SEO対策が不十分だと、検索エンジンで上位に表示されず、認知されないコンテンツを延々と発信し続けることにもなりかねません。当然、認知度の低いコンテンツを量産しているだけではオウンドメディアの成果も得られないでしょう。発信するコンテンツには適切にSEO対策を実施し、検索ユーザーに見られるコンテンツにしていく必要があります。

適切なSEO対策を行うためには、SEO対策ツールや外注をうまく活用しましょう。SEO対策ツールの導入や外注にはコストがかかりますが、オウンドメディアの成果を大幅に改善できる可能性があります。コストをおさえることに執着するあまり、いつまでもオウンドメディアの成果が得られない、意味がないという状態にならないよう注意が必要です。

長期的な視点で運用を行う

オウンドメディアの運用は長期的な視点で行いましょう。サイトが新しく、運用歴が浅い、コンテンツが少ないという状況では、いくらSEO対策を行っていても思うように成果が得られない場合があります。また、改善を行おうにも短期的に得られたデータだけでは不十分でしょう。

オウンドメディアの成果がでるようになるまで、1年から2年程度はかかるのが一般的と言われています。よほどのスキルやノウハウがない限り半年程度で成果をだすのは難しいでしょう。オウンドメディアの成果がでないからといって、慌てず運用を続け、一定量・期間のデータをもとに改善を行うのがおすすめです。

発信内容や表現は慎重にチェックする

オウンドメディア上で一度発信したコンテンツは、インターネット上の多くのユーザーの目にふれることになります。昨今では、発信したコンテンツの内容のせいでクレームが多発、炎上してしまい、かえってユーザーからのイメージダウンにつながる事例が少なくありません。

特に、近年はポリティカルコレクトネスへの配慮が求められる時代です。ポリティカルコレクトネスとは、人種や国籍、性別、宗教など個人の違いに対する偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を用いることをさします。発信内容や表現の仕方は慎重にチェックしたうえで情報発信を行うようにしましょう。また、万一発信内容が原因でクレームが発生した場合には、拡散をおさえるために迅速かつ適切な対応が行える体制整備を行うことが重要です。

データ分析は定期的に行う

ユーザーの行動は時期によって変化がある場合が多くあります。たとえば年末年始は休暇により訪問ユーザー数が増える、ボーナスの支給により購買意欲が高まり成約や売上が増えるなどが考えられます。時期によるユーザーの行動変化は、発信しているコンテンツや提供している商品・サービスによっても異なるでしょう。

ユーザーの行動傾向を適切につかむためにも、データ分析は定期的に行う必要があります。また、収集したデータをもとに、都度試行錯誤を重ねていくと、見込み客の増加などよりよい改善につなげられるでしょう。データ分析を含めたオウンドメディア運用時の戦略については、以下で詳しく解説していますので、あわせてぜひ参考にしてください。

▼オウンドメディア運用時の戦略については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】オウンドメディア成功のカギを握る戦略とは? 立て方や事例を含めて徹底紹介!

オウンドメディアを活用するに当たり、戦略をしっかり立てて運営することが重要です。この記事ではオウンドメディアの方向性を決めて事前調査を行い差別化を図るなど、オウンドメディア戦略の解説に加え、実際の成功事例も紹介しています。

立ち上げポイントをおさえてオウンドメディア立ち上げを目指そう

今回は、オウンドメディアの立ち上げ手順や運用ポイントなどを解説しました。オウンドメディアは、場所や時間にとらわれずに正確な情報発信ができ、広告宣伝費の削減や顧客データの収集・分析による改善行動につなげられることから、今や多くの企業で運用されています。

オウンドメディアの立ち上げには、大きくわけて計画・立案、サイト作成、コンテンツ制作、運用手順整備、データ分析の5つのステップがあります。これらのステップにおける手順を漏れなく対応しておくことで、オウンドメディア運用におけるさまざまな課題やトラブルを解決できるでしょう。

計画・立案ステップで対応する手順はオウンドメディアの目的設定や運用方法検討、立ち上げチームの結成、競合リサーチです。このステップではオウンドメディアの今後を左右する基本方針の検討を行っています。後工程のサイト作成やコンテンツ制作、データ分析などにも大きな影響をおよぼしますので、入念に検討を行うようにしましょう。

サイト作成ステップでは、オウンドメディア制作サービスもしくはCMSツールを使ってオウンドメディアのサイト作成を行います。オウンドメディア制作サービスとCMSツール利用にはそれぞれメリット・デメリットがあるため、自社の環境をふまえていずれにするか検討しましょう。また、サイト作成を外注する場合には、要件やコストに注意する必要があります。

コンテンツ制作ステップでは、運用目的やペルソナにあわせて発信内容を決め、コンテンツで狙うキーワードやSEO対策をふまえてコンテンツを制作していきます。適切なSEO対策の実施には、専門的なスキルが必要になるうえ、検索エンジンのアルゴリズム変動に随時対応する必要があります。SEO人材の確保が難しい場合には、SEO対策ツールの導入やSEO対策の外注を検討しましょう。

運用手順整備ステップでは長期的な運用に必要な設定変更ポリシーやコンテンツのレギュレーション、運用体制の整備を行います。外注やトラブル発生をふまえて基本的な方針を決めておくようにしましょう。

データ分析ステップでは、分析ツールを導入し、収集したデータをもとに分析・改善の準備を行います。オウンドメディア運用におけるデータ分析は非常に重要であるため、データ分析の基本方針をしっかり固めておくとよいでしょう。

オウンドメディア立ち上げのポイントは、運用方針やペルソナの入念な検討、立ち上げ・運用人材の確保、適切なSEO対策、長期視点での運用、発信内容や表現のチェック、定期的なデータ分析です。今回解説したオウンドメディアの立ち上げ手順やポイントをおさえ、オウンドメディアの立ち上げに取り組んでみてください。

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