【完全版】WordPressでSEOを対策! 初心者から中級者まで使える効果的な方法

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WordPressは多機能なプラグインやテーマを活用できるため、SEOを効果的に実践するための土台として優れています。しかし、「プラグインが多すぎて選べない」「なぜWordPressが人気なの」といった疑問や悩みを持つ人は少なくありません。

本記事では、WordPressを使ったSEO対策の基礎から実践までを解説します。 入門者が押さえるべき基本的な設定や検索順位を上げるための効果的な方法、最新のSEOトレンドまでを網羅してご紹介しています。

これを読むことで、SEOとWordPressを理解し、成果を出すための具体的な手法を学べるはずです。

この記事のポイント

  • ・WordPressは多機能なテーマやプラグインでSEO対策を効率化できるCMS
  • ・プラグインを活用することで、入門者でも内部SEO対策の実施が可能
  • ・プラグインは便利だが、多数導入するとページ速度の低下などを招く
  • ・検索意図に沿った「独自性のある」コンテンツ制作も重要
  • ・生成AIを活用した最新のSEO対策もご紹介

WordPressでSEO対策を始める前に知っておきたい基礎知識

SEO対策が不十分だと、どんなに良いコンテンツを作ってもユーザーの目に触れる機会を逃してしまいます。そこで重要なのが、SEOの基本を理解し、適切な施策を行うことです。

まずはSEOの基本概念とWordPressの普及率を見ていきましょう。

SEOの基本概念と重要性

SEO(Search Engine Optimization)とは、日本語で「検索エンジンへの最適化」を意味し、GoogleやYahoo!といった検索エンジンでWebサイトを上位表示させるための施策を指します。

なぜSEOが重要なのでしょうか? その理由を3つに分けて解説します。

長期的な集客効果が得られる

1つ目の理由は、長期的な集客効果を得られることです。SEOは即効性がある手法ではなく、結果が出るまでに時間がかかりますが、一度上位表示されると長期的に安定した集客を実現できます。

リスティング広告やSNS広告のように宣伝のための他社への支払いにコストをかけ続ける必要がなく、良質なコンテンツを継続的に発信することで、資産としての価値が蓄積される仕組みです。言い換えれば、SEOは「積み立て投資」のようなもの。時間をかけて取り組むほど、持続的な成果を期待できます。

広告依存を減らせる

2つ目は、広告への依存を減らす効果があることです。
リスティング広告やSNS広告は即効性が高い反面、クリックされるたびにコストが発生する性質上、予算の制約に大きく影響されます。とくに、広告予算の確保が厳しくなった場合には広告の出稿を止めざるを得ず、その結果新規リードが減少し、さらに収益が悪化するという悪循環に陥ります。

SEOは広告費をかけずに安定した集客が可能な手法です。時間をかけて構築するSEO施策は、特に中長期的な視点で見れば、コストパフォーマンスの良い選択肢といえるでしょう。

ブランディングの向上

3つ目の理由は、信頼性やブランド認知の向上につながる点です。多くのユーザーは情報収集の際に検索エンジンを活用し、検索結果の上位に表示されるサイトを「信頼できる」と感じる傾向にあります。複数キーワードで上位表示を達成すれば、「○○といえばこの会社」といったポジションを築ける可能性が高いです。

中長期的に安定した成果を目指す場合、コストパフォーマンスの高いSEOは欠かせない施策といえるでしょう。

WordPressの普及率

SEOに取り組む際、欠かせないツールの一つがCMS(コンテンツ管理システム)です。CMSを導入することで、Webサイトの作成や更新が容易になり、継続的にコンテンツを発信する体制を整えられます。SEOにおいては定期的なコンテンツ更新やページの最適化が重要であり、CMSはその基盤を支える存在といえます。

数あるCMSの中でも、最も人気があるのがWordPressです。
2023年時点で、W3Techsというサイトのデータによると、全世界のWebサイトの4割超がWordPressを採用しており、CMS市場では圧倒的なシェアを誇ります。日本国内においてもその普及率は80%以上に達しており、個人ブログから中小企業、大企業のコーポレートサイトまで、さまざまな規模や目的で活用されています。
必ずしもWordPressがすべてのサイトに最適とは限りませんが、CMSを比較検討する際には、WordPressが大きな候補のひとつになるでしょう。

WordPressのSEOにおける強み

それでは、なぜ多くのサイトがWordPressを使用しているのでしょうか。その理由は、他のCMSと比較しても、SEO対策において効率的かつ効果的な機能を備えているためです。

たとえば、自由度の高いテーマ(テンプレート)が挙げられます。

WordPressでは膨大な数のテーマが提供されており、無料・有料を問わず幅広い選択肢があります。多くのテーマがSEOフレンドリーな設計を取り入れており、ページの読み込み速度やモバイル対応といったGoogleが重視するポイントを押さえています。

また、ドラッグ&ドロップで直感的に操作できるテーマも多く、ITに詳しくない人でも簡単にデザインを変更可能です。さらに、WordPressはオープンソースであるため、コードレベルでのカスタマイズも行えます。この柔軟性により、サイト独自のSEO対策を施しやすくなっています。

次に、豊富なSEOプラグインの存在があります。SEOの施策においては、メタディスクリプションやタイトルタグの最適化、XMLサイトマップの作成、リダイレクト設定など、技術的な作業が欠かせません。しかし、SEO初心者にとっては、これらの作業は難しく感じられるかもしれません。

プラグインを活用すれば、これらの設定を簡単に行い、SEOに必要な基本的な対策をスムーズに進められます。インストールと設定だけで多くの機能を自動化できるため、専門知識がない方にとっても大きな助けとなるでしょう。

WordPressサイトの基本SEO対策設定

ワードプレスの最適化プロセス

WordPressでSEOを始める際には、基本的な設定を正確に整えることが大切です。以下では、初心者でも簡単に実践できる基本設定を解説します。

URLの統一設定

URLの「www」あり・なしを統一しなければ、検索エンジンが別々のサイトと認識し、外部リンクの評価分散や重複コンテンツとみなされるなどのリスクが生じます。

【設定手順】
・WordPress管理画面にログイン
・「設定」 > 「一般」を選択
・「WordPress アドレス(URL)」と「サイトアドレス(URL)」を「www」あり、またはなしのいずれかに統一して設定

パーマリンクの最適化

パーマリンクとは、Webページやブログ記事ごとに設定された「そのページ専用の固定URL」のことです。パーマリンクは、検索エンジンがページ内容を理解する際の重要な手がかりとなります。

デフォルトではランダムなURLが生成されるため、検索エンジンとユーザーの両方にとってわかりやすいURLを作成しましょう。

【設定手順】

・WordPress管理画面で「設定」>「パーマリンク設定」を開く
・「投稿名」を選択、または「カスタム構造」を選択して「 /カテゴリー名/投稿名/」 の形式に設定
・設定を保存する

SEO対策についての記事であれば、「https://example.com/seo-strategy/」 のように、内容を表すキーワードを含んだURLを生成すれば、検索エンジンにも読者にも伝わりやすくなります。

サイトマップの作成と登録

サイトマップとは、Webサイト内のすべてのページを一覧でまとめた「地図」のようなものです。ユーザーや検索エンジンが、どの情報が、どこにあるのかを簡単に理解できるようにするために使われます。

サイトマップの種類には、HTMLとXML形式の2種類があります。

まずは検索エンジン向けのXMLサイトマップを作成し、Googleサーチコンソールに送信して、インデックス速度を向上させましょう。WordPressの場合、プラグインを利用することで、自動でサイトマップの生成を行えます、

パンくずリストの設定

パンくずリストとは、Webサイトの中で自分が今どの位置にいるかを示す道しるべのようなもので、以下のようにサイトに表示されます。

例:ホーム > 製品・サービス一覧 > 家電 > 冷蔵庫 > 商品詳細ページ

パンくずリストは、ユーザー体験の向上と検索エンジンのクロール精度向上に役立ちます。WordPressの場合、すでにテーマが実装しているほか、専用プラグインでも簡単に追加作成できます。

SEO対策済み有料テーマの導入

SEOに詳しい人材がいない、設定に割けるリソースが不足しているという場合には、SEO対策済みの有料テーマの導入を検討するのがおすすめです。

有料テーマは1〜2万円ほどで購入できるものが多く、検索エンジンが重視するサイトの読み込み速度や、モバイルデバイスでの表示適正といった項目はテーマレベルで最適化されているため、自分で複雑な設定をする必要がありません。

リソースや専門知識に不安がある場合は、有料テーマの導入をぜひ検討してみてください。

記事コンテンツのSEO対策

コンテンツはSEOの中核を担う要素であり、ターゲットキーワードの選定や検索意図の理解、投稿時の細かな設定が重要です。ここからは、コンテンツ制作における具体的な手法を解説します。

SEOにおいてターゲットキーワードを選定するコツ

ターゲットキーワードは、検索ユーザーと自社サイトをつなぐ「橋」のような存在です。

適切なキーワードを選び、そのニーズに応える質の高いコンテンツを届けることで、ユーザーに選ばれるSEO対策を実現できます。

まず自社サイトのテーマを明確にし、そこから関連するキーワードをリストアップしましょう。たとえば、Web広告運用代理店の場合、「リスティング広告とは」「広告 見出し 作成ポイント」などが考えられます。

キーワード候補を洗い出したら、Googleキーワードプランナー、ラッコキーワードといったキーワード分析・抽出ツールを活用して検索ボリュームを出します。

検索ボリュームが高いキーワードほどユーザーのニーズは大きいですが、そのぶん競合も多くなるため、SEO初心者には難易度が高くなります。初期段階では、月間検索ボリューム100未満のキーワードを中心に選定するとよいでしょう。

また、「検索ボリュームが0」と表示されたキーワードでも、実際には一定の検索ニーズが存在する場合があります。たとえば、特定業界の専門用語やニッチな課題に関連するキーワードは、ツールで計測できないほど検索数が少なくても、BtoBビジネスでは高い成果をもたらす可能性があります。顧客インタビューや営業部門とのヒアリングを通じて、ツールでは見えないニーズを発掘することも重要です。

キーワード選定は、一度で終わる作業ではありません。定期的に検索ボリュームや競合状況を見直し、新たなキーワードを追加しましょう。

検索意図に合ったコンテンツ作成

SEO対策の基本は、検索意図を正確に理解し、ユーザーの課題を解決するコンテンツを届けることです。検索意図には主に「情報収集型」「比較検討型」「購入意欲型」の3つがあり、それぞれでユーザーが求める情報の形式や内容が異なります。

たとえば、「SEO対策とは」というキーワードは情報収集型の検索意図に該当し、初心者向けの基本的な解説記事が効果的です。一方、「SEO ツール 比較」という検索では、具体的な比較表やレビューを含む詳細なコンテンツが求められます。

このように、検索意図に合致した情報を提供することで、ユーザー満足度を高め、最終的にはSEOランクも向上します。

検索意図を簡単に把握する方法は、検索結果の上位ページのチェックです。これらのページは、検索エンジンが「ユーザーニーズを満たしている」と判断したコンテンツです。上位記事を確認すれば、ユーザーが何を求めているのか、どのような情報が評価されているのかを把握できます。

WordPress投稿時のSEO対策

WordPressでコンテンツを投稿する際には、検索エンジンがコンテンツを理解できるようにするための工夫が大切です。WordPress投稿時の主な対策内容は以下の通りです。

・タイトル:検索結果画面に表示されるため、冒頭にキーワードを入れる
・メタディスクリプション:記事内容を120字程度(状況により推奨値が異なる)で伝え、自然な形でキーワードを含める
・altタグ:altタグで画像内容を説明し、画像検索対策をする
・見出しタグ(h1〜h3):h2やh3で各セクションの見出しを作成する

また、 タイトルとH1タグを分けることもSEO対策として有効です。

WordPressでは初期設定でタイトルとH1タグが同じになっていますが、それぞれ別々に設定することで、より効果的にキーワードを盛り込むことができます。タイトルには記事全体の内容を要約するキーワードを、H1タグには記事の主題を明確に示すキーワードを含めるようにしましょう。

・カテゴリーとタグ:カテゴリーは記事の大きなテーマ、タグは詳細な内容を示すもので、サイト全体の構造を明確にする

これらの対策を実践することで、SEO効果が向上し、集客力のあるサイトを構築できます。SEO効果を意識したライティングポイントは、以下記事でも解説しています。

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競合サイトのSEO分析と活用法

「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」という言葉があるように、競合を研究し、自社の得意・不得意領域を理解することが、SEOでは欠かせません。

ここからは、SEO対策における競合サイト分析と活用法について見ていきましょう。

競合のキーワード分析

競合分析の際、最初に注目すべきポイントは、競合のキーワード分析です。

どのキーワードで上位表示を獲得しているのかを把握することで、自社サイトが改善すべき部分や新たに狙うべきチャンスを見出せます。

たとえば、自社サイトよりも明らかにドメインパワーが低いにもかかわらず上位表示している競合を見つけた場合、その競合が使用しているキーワードで対策を行えば、自サイトが上位表示を目指せる可能性が高まります。

また、競合が手を付けていないキーワードの特定も重要です。とくに、検索ボリュームは少ないものの、特定ニーズに応えるロングテールキーワードやニッチなキーワードは、競争が少なく効率的に流入を獲得できる可能性があります。

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被リンクの分析と対策

被リンクの考え方2パターン

被リンクとは、他のWebサイトから自社サイトへ向けられたリンクのことで、Googleがサイトの信頼性を評価する要素の一つです。被リンクが多ければ多いほど、Googleは「このサイトは信頼性が高い」と判断し、検索順位の向上が期待できます。

しかし、単に被リンクの数を増やすだけではなく、リンクの質を重視しなければいけません。質の高い被リンクとは、政府機関や有名メディア、業界で権威のあるサイトなど、信頼性の高いサイトからのリンクを指します。このようなリンクは、Googleの評価を大きく高める効果があります。

一方で、無関係なサイトや質の低いサイトからのリンクは、検索順位に悪影響を与える可能性があるため注意が必要です。

被リンク戦略を進めるうえで役立つのが競合分析です。自社と同じ業界に属する競合が、どのようなサイトからリンクを得ているかを調べることで、有効な施策のヒントを得られます。

たとえば、SEOツールを活用して競合サイトの被リンクを分析すれば、自社と関連性の高い外部サイトを特定し、そこにアプローチする手段を考えられます。

ただし、被リンク戦略を成功させるためには、価値あるコンテンツが必要不可欠です。他サイトがリンクを貼りたくなるような魅力的なコンテンツを提供することが、被リンク獲得の大前提となります。

独自の調査データやテンプレート、無料ツール、インフォグラフィックなどは、他サイトにとっても価値が高いためリンクされやすいコンテンツの一例です。また、ユーザーが共有したくなるような役立つ情報やユニークな視点を取り入れることも効果的です。

モバイルフレンドリーとGoogleコアウェブバイタルの基準を満たす方法

現代のWebサイト運営において、モバイル対応とユーザー体験の向上は不可欠です。Googleはモバイルフレンドリー対応やコアウェブバイタル(Core Web Vitals)のパフォーマンスを、検索順位の主要な評価基準として重視しています。

以下では、これらの要素を改善する具体的な方法をわかりやすく解説します。

モバイルフレンドリー対応の基本

多くの人がスマートフォンを使って情報を検索しており、それに対応する形でGoogleは「モバイルファーストインデックス」を採用しています。これは、モバイル版サイトを基準に検索順位を決定する仕組みです。

モバイル対応が不十分な場合、検索順位が下がるだけでなく、ユーザーに「使いづらいサイト」と判断されるリスクも高まります。

まずはレスポンシブデザインを導入しましょう。レスポンシブデザインとは、ユーザーが利用する端末の画面サイズに応じてレイアウトを自動的に調整する仕組みです。PC、スマートフォン、タブレットのどの端末からアクセスしても快適に閲覧できるサイトとなります。

多くのWordPressテーマがこの機能にデフォルトで対応しており、特に有料テーマを活用すれば、簡単かつ効率的にモバイル最適化を進められます。

次に、遅いページの表示速度を改善するために、AMP(Accelerated Mobile Pages)の導入を検討しましょう。AMPを導入すると、モバイルページの読み込み速度が大幅に向上し、ユーザーの離脱を防ぐことが可能です。

WordPressでは専用プラグインをインストールするだけで導入が可能ですが、一部のデザインや機能に制限が発生する場合があります。そのため、導入前に事前に確認し、自社サイトに適しているかを見極めることが大切です。

Googleコアウェブバイタルの基準を満たすには

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは、GoogleがWebサイトのユーザー体験を評価するために設定した指標のことです。これを改善することで検索順位が上がり、SEO効果が高まります。

以下が3つの重要指標です。

指標 説明 良好な値の目安 対策
LCP(Largest Contentful Paint) ページ内で一番大きなコンテンツ(画像やテキスト)が表示されるまでの時間を測る 2.5秒以内 ・画像や動画を圧縮し軽量化
・サーバーの応答時間を短縮
・軽量テーマの使用
FID(First Input Delay) ユーザーが最初に何か操作(クリック、タップ、スクロールなど)をしたとき、ページが反応するまでの時間を測る 100ms以内 ・JavaScriptの最適化
・不要なプラグインの削除
CLS(Cumulative Layout Shift) ページのレイアウトがどれだけ予期せず動くか(要素のズレなど)を測る 0.1以下 ・フォントの最適化
・動的コンテンツの安定化

コアウェブバイタルの改善と並行して、サイト全体の評価を下げないための低評価コンテンツの整理も重要です。

内容が薄いページや古い情報のページは、検索エンジンにインデックスされないよう「noindex」の設定をしましょう。プラグインを使えば簡単に設定できます。

また、古いコンテンツを最新情報に更新する、あるいは削除することで、サイトの全体的な質を高められます。重複コンテンツが存在する場合は、正規のページを「canonicalタグ」で指定し、一貫性を示すことも忘れないようにしましょう。

こうした基本的な改善が競合との差別化につながります。

WordPress SEOのプラグインおすすめ

WordPressでSEO対策を行う際、プラグインを活用することで設定や管理が大幅に効率化されます。ここでは、無料および有料のプラグインの選び方とおすすめ、注意点をご紹介します。

無料プラグインの選び方とおすすめ

無料プラグインはコストを抑えつつ、効果的な施策を実践するために有効です。ただし、すべてのプラグインが高品質というわけではないため、適切な選び方とおすすめプラグインを理解しておく必要があります。

プラグインを選ぶ際のポイントは以下の通りです。

・基本的な内部SEO機能を網羅しているか
・直感的に操作できるか
・継続的に更新を行っているか(更新が止まっている場合はセキュリティリスクが高まる)

まずは多くのユーザーに使われている人気のプラグインから導入し、実際に運用する中で、追加や削除をしましょう。おすすめの無料プラグインは以下の通りです。

プラグイン名 主な特徴 対象ユーザー おすすめポイント
Yoast SEO タイトルやメタディスクリプションの最適化、XMLサイトマップの生成、SEOスコアの視覚的表示 初心者 ・改善ポイントが一目で分かり、操作が簡単
・SEOの基本機能が充実
All in One SEO Pack シンプルなインターフェース、Google Analyticsとの連携、軽量設計 初心者~中級者 ・サイトのパフォーマンスを損なわずにSEO対策を進められる
・幅広いユーザーに対応
Rank Math スキーママークアップ、詳細なキーワード分析、SEOスコア確認機能、多機能プラグイン 初心者~上級者 ・他プラグインからの移行が容易で、既存の対策を強化したい場合にも最適

有料プラグインの選び方とおすすめ

有料プラグインは、無料版では対応しきれない高度な機能を備えており、大規模なWebサイトや専門的なSEO対策を必要とする場合に有効です。ローカルSEO、リダイレクト管理、複数キーワードの最適化など、詳細な機能を必要とするケースでは、有料プラグインが向いています。

有料プラグインを選ぶ際には、まず自社の課題や目標を明確にし、それに対応できる機能が備わっているかを確認しましょう。また、サポート体制の充実度も重要です。有料プラグインの多くは、技術サポートや活用ガイドを提供しており、初めての導入でも安心して活用できます。

さらに、無料版との違いを比較し、有料版で追加される機能が費用に見合うかを慎重に検討することが大切です。

おすすめの有料プラグインとして、無料版でも触れた「Yoast SEO Premium」の有料版が挙げられます。

無料版の基本機能に加え、リダイレクト管理や複数キーワードの最適化、内部リンクの提案機能を搭載しており、大規模なサイト運営や複数ターゲットキーワードを扱う場合に最適です。価格は年額99ドル(約13,000円)で、初心者から中級者まで幅広いユーザーに支持されています。

もう一つのおすすめは「SEOPress Pro」です。

このプラグインは、Yoast SEO Premiumと同様の機能をよりリーズナブルな価格で提供しています。たとえば、カスタムスキーマの作成やGoogle Analyticsとの完全統合、被リンク分析機能など、高度なSEO機能を搭載しています。価格は年額49ドル(約7,000円)で、コストパフォーマンスが高い点が魅力です。

有料プラグイン導入前には、無料版やトライアル版を試し、機能性や使いやすさを確認しましょう。
※ご紹介した価格や製品仕様は、2025年1月27日時点でのものです。

プラグインの使用方法と注意点

WordPressのプラグインは、サイト運営やSEO対策を効率的に進めるツールですが、使い方を誤るとSEOに悪影響を及ぼすことがあります。

プラグインを正しく活用し、その効果を最大限に引き出すために、以下のポイントをぜひ押さえましょう。

まず、プラグインの数を必要最低限に抑えることが重要です。多くのプラグインをインストールすると、サイトの表示速度が低下し、Googleが評価する「コアウェブバイタル」に悪影響を与える可能性があります。

また、プラグインの自動機能に過度に依存しないようにすることも重要です。

たとえば、関連ページを自動生成するプラグインは便利ですが、生成されたリンクがユーザーにとって有益かどうかを必ず人間の目で確認する必要があります。
実際にプラグインによる自動リンク生成でユーザビリティが落ち、Googleの評価が低下してしまった事例もあります。

関連ページは、プラグインを使わずに、人間が手作業で見直しながら設定することをおすすめします。記事の内容をしっかり理解し、本当に関連性の高いページへリンクを繋ぎましょう。少し手間はかかりますが、ユーザーにとって有益な情報を提供し、SEO効果を高めるためには必要な作業です。

その効果を最大限に引き出すには、適切な選択と運用、そして人の手による細やかな調整が不可欠です。

WordPressのSEO対策に役立つツール紹介

WordPressでSEOを成功させるには、プラグインだけでなく外部ツールを活用すること有効です。以下では、SEOに役立つツールとGoogle Analytics・サーチコンソールについてご紹介します。

Google Analyticsとサーチコンソールの基本

Google Analyticsとサーチコンソールは、Webサイトのパフォーマンスを分析し、改善策を見つけるための基本ツールです。

Google Analyticsは、訪問者の行動を詳しく分析するためのツールです。

まずは公式サイトでアカウントを作成し、計測対象のWebサイトを登録します。登録後に発行されるトラッキングコードをサイトに埋め込めば、データ収集が可能になります。

WordPressサイトの場合、無料プラグイン「Site Kit by Google」を利用すれば、設定が簡単に行えます。

Google Analyticsでは以下のようなデータを測定できます。

・ページビューやセッション数:訪問者がどのページを閲覧し、どの程度の時間滞在しているかを把握
・直帰率や離脱率:訪問者がどのページでサイトを離れたかを確認
・流入元の分析:検索エンジン、X(旧Twitter)やFacebookといったSNS、広告など、どのチャネルが最も効果的かを評価し、集客施策を最適化

こういった指標を分析すれば、人気のページやユーザーが離脱する原因を特定し、サイト改善に役立てられます。

Googleサーチコンソールは、SEOパフォーマンスを分析し、改善を支援するツールです。公式サイトでアカウントを作成し、サイトを登録後、所有権の確認を行うことで利用を開始できます。

主な取得可能データは以下の通りです。
・クリック数、表示回数、CTR(クリック率):検索結果でのパフォーマンスを分析し、効果的なキーワードを特定
・平均掲載順位:キーワードごとの順位を確認し、順位向上を目指した改善施策を計画
・インデックス状況:Googleに適切に認識されているページ数やエラーを把握し、修正を実施
・モバイルフレンドリー状況:スマートフォンでの表示適正をチェックし、モバイルユーザーの利便性を向上

自社サイトがどのように検索エンジンで評価されているかを把握し、SEOの改善につなげられます。

Google Analyticsは「ユーザーの行動を把握するツール」、Googleサーチコンソールは「検索エンジンでの評価を最適化するツール」として、それぞれ異なる役割を持っています。

これらを適切に活用することで、ユーザー行動と検索エンジンでの評価を両面から分析し、効率的な改善策を実行できます。

SEO対策に役立つツール

SEO対策を効率よく進めるためには、信頼性が高く使いやすいツールを活用することが重要です。ここでは、SEO初心者から中級者まで幅広く利用できる3つの基本ツールをご紹介します。

まず「ラッコキーワード」は、検索ボリュームや関連キーワードを調査するためのツールです。

ユーザーがどのような語句で検索をしているのかを把握するのに適しており、キーワード選定に活用できます。たとえば、「SEOツール」と検索すると、それに関連するキーワードやサジェスト(予測検索)が一覧で表示されるため、ユーザーの検索意図を深く理解できます。

次に、「Screaming Frog」は、Webサイトの技術的なSEO診断を行うツールです。

サイト内のすべてのページをクロールして、タイトルタグやメタディスクリプション、内部リンク構造、404エラーなどの技術的な問題を一覧化します。特に、大規模なサイトで効率的に問題を見つけるのに適しており、インデックスエラーや重複コンテンツの検出、リダイレクトの確認など、SEOの土台を整える作業をサポートします。

無料版でも基本的な機能を利用できますが、有料版ではさらに多くのページをクロールでき、詳細なレポートを取得可能です。技術的なSEO対策に力を入れたい場合に欠かせないツールといえます。

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最新のSEOトレンドとWordPressでの対応方法

SEOは、アルゴリズムのアップデートやユーザー行動の変化に合わせて進化し続けています。ここでは、特に注目される「AIを活用したSEO施策」と「一次情報の重要性」について解説します。

AIを活用したSEO施策

AI技術は、SEOにおける重要なツールとして進化を遂げており、従来の手作業では時間がかかっていたタスクを効率化し、より精度の高い施策を可能にします。

具体例として、上位10記事の見出しをChatGPTに分析させることで、各記事に共通する内容を特定し、検索ユーザーが求める重要なテーマや課題を把握できます。

この手法を使えば、検索意図に沿ったコンテンツ制作の方向性が明確になり、外せない要素を網羅した記事を効率的に企画できます。さらに、AIは上位記事からユーザーニーズを抽出することも得意であり、記事制作の下準備として有効です。

ただし、現状ではAIによる記事制作のクオリティは充分でないケースもあるため、最終的な編集やクオリティチェックには人間の手が必要となります。

また、AIはSEO関連の他の作業にも役立ちます。たとえば、URLやメタディスクリプションの自動生成に活用すれば、時間を節約しながら質の高い内容を作成できます。記事内で使用する図表をAIに作成させたり、記事の要約をもとに動画を自動生成して記事冒頭に設置するなど、視覚的要素を強化する使い方も可能です。

生成AIの作業結果は、しっかりと人間の目で確認・補正することが非常に重要です。以下記事でも生成AIの使い方は詳しく解説しています。

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一次情報の重要性

生成AIの普及により、SEO対策が効率化される一方で、一次情報の重要性がこれまで以上に高まっています。

ChatGPTやBing AIなどの生成AIは、大量の公開情報をもとにコンテンツを生成する能力に優れていますが、その多くは二次的に加工された情報です。

これに対し、オリジナルの一次情報をもとにしたコンテンツは、深い示唆と独自性を持ち、SEOにおいて差別化のための強い武器となります。

一次情報とは、自社で得た独自のデータや経験、調査結果などを指します。Googleが重視する「E-E-A-T」の基準を満たすために欠かせません。信頼性が高く評価される一次情報を活用することで、検索エンジンからの評価を向上させ、他サイトとの差別化が図れます。

たとえば、業界調査や顧客アンケートの結果を基にした独自データは、AIでは生成できない貴重な情報です。これらをグラフや表に整理し、記事内で視覚的に示すことで、専門性と権威性を大幅に高められます。WordPressの「Visualizer」や「TablePress」といったプラグインをダウンロードすれば、データをわかりやすく伝えられます。

また、自社での実践や体験談も、生成AIには再現できない一次情報です。具体的な体験にもとづく記事は、ユーザーに共感を与えやすく、信頼性を高める効果があります。

生成AIが普及し、情報が簡単に大量に流通する時代だからこそ、一次情報をもとにした独自性のあるコンテンツの価値が高まっています。SEO対策では、ユーザーニーズを満たしつつ、独自性・専門性の高いコンテンツを発信するようにしましょう。

まとめ

本記事では、WordPressを活用したSEO対策の基礎から応用までを詳しく解説しました。

WordPressは、テーマの自由度や豊富なプラグインが特徴であり、SEOに取り組む際の強力なツールとなります。特に、SEO対策済みのテーマやプラグインを状況に合わせて活用することで、専門知識がなくても効率的に成果を上げることが可能です。

もちろん、CMSはさまざまな種類があり、必ずしもWordPressが最適な選択肢とは限りません。しかし、SEO対策を主要な目的とする場合には、その柔軟性や拡張性からWordPressは有力な選択肢となるでしょう。

ぜひ本記事を参考に、WordPressの特徴や機能を最大限に活用して、自社サイトのSEO施策を進めてみてください。

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藤井 慎二郎の写真

記事の監修者

藤井 慎二郎 / 株式会社オロパス 代表取締役

SEOコンサルタントとしてBtoB、BtoC問わず、1,000社以上のWebサイトをコンサルテイングを行ってきた実績を持つ。経営軸の高い視座で戦略的にSEOを進めることが得意。
2014年に現在の株式会社オロパスを設立。それまでのSEO知見を活かしてSEOツール「パスカル」を開発。

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