海外コンテンツマーケティング事例10選! アイデアから学ぶポイントや成功のコツを解説

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海外のコンテンツマーケティングの事例を14選紹介します。国内と違って海外ではどのような手法が使われているのか、事例から学ぶポイントについてもまとめました。

今までの施策では思うような効果を得られなかった方は効果的な施策を打つためにも、本記事でご紹介する海外の事例を参考になさってください。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

海外のコンテンツマーケティング事例を参考にするメリット・デメリット

緑のうえの「POINT」の文字情報過多の現代においてコンテンツマーケティングは必須です。何から始めたらよいかわからないときは、海外の事例からアイデアを獲得する方法もあります。参考にする前に、海外のコンテンツマーケティング事例を参考にするメリットとデメリットについて解説をします。

成功事例を参考にするメリット

成功事例を参考にすることでゼロからコンテンツを考えるより、スピードアップが図れます。また、ユーザー視点で見ることでこれまで思いつかなかった新しいアイデアが生まれる可能性もあるでしょう。

丸ごと真似するのではなく、メディアのユーザーファーストの考え方やコンテンツの運用方法に着目して学ぶことがポイントです。自社ではどのようなところが活かせるのか、既存のコンテンツで利用できる手法から試してみるとよいでしょう。

成功事例を参考にするデメリット

一方で、海外の成功事例の影響を強く受けすぎてしまわないように気を付けましょう。参考事例はあくまでそのメディアの強みをアピールできるものとなっており、ただ酷似しただけのコンテンツでは、自社の強みと合致しないことがあります。自社の強みをアピールするには「自社らしさ」を忘れずに事例は参考程度にとどめることを意識しておくのがポイントです。

コンテンツマーケティングは時代によってコンテンツSEOやホワイトペーパー、アプリなど流行りがあります。海外の成功事例を参考にすることで、流行りの手法を見極めることが可能です。

海外のWeb広告事例

「MARKETING」のブロックと資料

コンテンツマーケティングで利用される主なWeb広告に「パーソナライズド広告」があります。ユーザーの興味や関心に関連する内容をコンテンツとして提供するものです。ユーザーのニーズを満たすことでCV(成果)へつなげます。

しかし、こうした広告に警戒心をもつユーザーもいます。ストレスを与えないWeb広告として注目を浴びているのが「ネイティブ広告」です。海外のWeb広告の事例を紹介しましょう。

Friskies(フリスキー)

アメリカのネイティブ広告の成功事例としてあげられるのが、ペットフードを販売する「Friskies」とバイラルメディア「BuzzFeed」のタイアップ広告です。

FriskiesはBuzzFeedのユニークユーザーに着目し、YouTubeチャンネル「DEAR KITTEN」をBuzzFeedのネイティブ広告枠で配信。先輩猫と新参の子猫のシュールでかわいいやり取りを描いた動画は、多くのユーザーによって拡散されました。

この経験から、Friskiesはテレビ視聴率が高まるスーパーボウル期間中に、「DEAR KITTEN」をベースにした60秒のテレビCMを放映。スーパーボウルを見ているユーザーに対して、自然に取り扱い商品であるキャットフードと動画シリーズをアピールすることに成功しました。

海外のWebコンテンツ事例3選

keywordと書かれた付箋紙

検索エンジンからのアクセス流入を増やすには、コンテンツを検索結果の上位に表示させることが大切です。キーワードやペルソナの設定などSEO対策をはじめ、ユーザーの検索意図をくみ取った良質なコンテンツの継続発信が大切です。

海外のSEO対策においてもキーワード調査は必須です。膨大な英語コンテンツの中から上位表示を狙うには質の高いコンテンツの制作が求められます。どのようなコンテンツがあるのか海外のWebコンテンツ事例を3つご紹介しましょう。

Fanatics(ファナティック)

スポーツ関連のECサイトを運営する「Fanatics」は、スポーツに関する情報をブログで発信しています。

トレンド記事はすぐにアップするなどスポーツファンに向けた記事を提供したことで、自然検索の流入が1,100%。キーワードの順位は230%アップしました。スポーツの歴史など、深堀りした内容の記事を提供することで定期購読を促進し、訪問ユーザー数を増やしました。

時間が経つとアクセス数が落ちていくトレンド記事のデメリットをカバーするため、長く読まれる記事をアップしてアクセス数が落ちにくい仕組みを作っているところが勉強できるポイントです。

American Express (アメリカンエキスプレス)

クレジットカード会社の「American Express」はターゲットとするアッパー層・ミドル層の顧客に向けたビジネス情報をブログで提供しています。BtoB向けにブランディングやSNSの使用方法などのビジネス情報も提供しています。

Facebookは約790万人、Instagramは約49万人、Twitterは約86万人(2022年8月時点)のフォロワー数をほこるSNSでも発信を続けて、見込み顧客の育成に成功しました。

どのオウンドメディアでもコンテンツ内でクレジットカードには触れていません。ターゲットを絞り、徹底的に顧客にメリットのある情報を提供し続けることで見込み顧客の安定的な獲得につなげているところが勉強できるポイントです。

Four Seasons Magazine(フォーシーズンズマガジン)

「Four Seasons Hotels & Resorts」は富裕層をターゲットとするWebマガジンを運営。読者数は約110万人で、世界49カ国のフォーシーズンホテルと52のプライベートレジデンスでペーパーマガジンが配布されています。

現地の情報だけではなく、旅行者向けのメディアでは見られないニッチな情報が提供されているのが特徴です。各コンテンツでは海外の美しい写真も掲載されており、カップルや友人同士、家族旅行など旅行者の視点で作られています。

記事を読んで気に入ったら、そのまま宿泊の予約が可能です。宿泊利用したユーザーのうち10人中9人がマガジンを読んでいるというデータもあります。スムーズに自然なCVへつなげているところが勉強できるポイントです。

海外のSNS事例2選

スマホで写真を撮る

SNSは現代のコンテンツマーケティングに欠かせない媒体のひとつです。FacebookやInstagram、Twitterなどがあり、テキストや画像以外に動画も投稿できます。魅力的なコンテンツはシェアもされやすく、商品やサービスを認知していない潜在顧客へのアピールが可能です。

海外ではどのように活用しているのか、SNSを活用した事例を2つご紹介します。

Air Asia(エアアジア)

マレーシアの航空会社「Air Asia」は、2012年にシドニーからクアラルンプールへのフライトを開始した際にFacebookを活用したキャンペーン「AirAsia’s Friendsy」を実施しました。

一緒にフライトしたい友人を302人選ぶというものです。選ばれた友人のうち50人にタグをつけることができるため、潜在層に向けたアピールにつながりました。このコンテストの参加者は23万人。Facebookのファンは30%増加し、2万2,000件のいいねを獲得しました。

Marc Jacobs(マークジェイコブス)

ファッションブランド「Marc Jacobs」は、2014年2月にニューヨークに人気フレグランス「Daisy(デイジー)」を販売するポップアップストア「Mark Jacobs Daisy Tweetshop」をオープンさせました。

ユーザーが商品を撮影してSNSに「#MJDaidyChain」をつけて投稿するとフレグランスをはじめ、アクセサリーや財布など豪華なアイテムがもらえます。また、Instagramに投稿された写真から優秀作品に選ばれた方にはハンドバッグがプレゼントされました。

リーチ数はInstagramが2,260万人、Twitterは1,460万人。ポップアップストアには著名人や一般客総数1万人以上が来店するなど成功を収めています。このキャンペーンは世界三大広告賞のひとつ「The CLIO ImageAwards」で賞を獲得しました。

トレンドに敏感なターゲット層の心理とSNSの特性を利用したキャンペーンは、ユーザーの満足度を満たしつつブランディングも両立させたところが勉強になります。

海外の動画事例2選

動画撮影用のカメラ

テキストや静止画像だけではなく、動的な映像やアニメーション、CGなど音声を利用した表現豊かなコンテンツを「リッチコンテンツ」といいます。ユーザーがコンテンツの内容を理解しやすいだけではなく、訴求力が高いことが特徴です。

近年はYouTubeなどの動画配信サービスが普及し、多くのユーザーが動画から情報を得ています。海外では短時間で商品の魅力を届けられることから、デモンストレーション動画が注目を浴びています。具体的にどのような事例があるのか、ご紹介しましょう。

monday.com(マンデイドットコム)

イスラエル発のビジネス管理ツール「monday.com」は、スタッフのモチベーションを高めるためにオートメーション機能を備えたクッキーマシンを作る動画を掲載しました。仕事に対するモチベーションの維持は、多くの企業が抱えている課題のひとつです。こうしたニーズに着目し、ユニークなアイデアで解決に取り組んでいる動画の再生数は約7万回。(2022年8月時点)多くのユーザーから共感のコメントをもらっています。

現在はYouTubeチャンネル「monday makers.」として、リモートワークにおける課題の解決方法をコミカルな動画で提案しています。ユーザーに対して、自然に興味や関心を持ってもらえるコンテンツづくりが勉強になります。

HASBEAN(ハズビーン)

イギリス発祥のコーヒーブランド「HASBEAN」は、YouTubeチャンネルで「In My Mug」としてコーヒー豆を1種類紹介し、淹れ方や風味などを解説するノウハウ動画を提供しています。コーヒー通はもちろん、豆の選び方などを知りたい見込み顧客にとってもメリットが得られる動画です。

コンテンツは当初、CEOが自ら出演して作成されていました。CEOによるコーヒーに関する偽りのない情報は企業の信頼性にもつながります。最新のチャンネル登録者数は3,790人。「In My Mug」の動画は698本と継続的に配信されています。(2022年8月時点)

公式Webサイトにもコーヒー豆の産地や調達方法などコーヒーに関する想いにあふれたコンテンツが満載です。コーヒーのエキスパートとして、魅力的なコンテンツを多数発信し、ユーザーの信頼を得ているところが勉強になります。

海外のオフラインのコンテンツマーケティング事例2選

棒グラフの資料

SAMSUNG(サムスン)

韓国半導体業界大手の「SAMSUNG」は、ニューヨークにポップアップ店舗「SAMSUNG837」を設置しました。製品販売が目的ではなく、体験を目的として設置されたものです。VR空間の体験をはじめ、新商品の体験などSAMSUNGが持つ高い技術力を世界に発信することができました。

魅力的な体験ができる店舗はファンの育成にもつながります。商品のカスタマーサポートの役割も担っています。オンラインのように、オフラインでもユーザーに合わせたコンテンツを提供しているところが勉強できるポイントです。

Granata Pet(グラナタペット)

ドイツのペットフードメーカー「GranataPet」と位置情報に基づいたSNS「FOURSQUARE(フォースクエア)」と連携してペットフードの認知力向上を目的としたビルボード(屋外広告)を街中に設置しました。ビルボードとは、屋外に設置する大型の看板のことです。

ビルボードの前にきた人がアプリにログインすると設置されたボウルにペットフードが出てきます。ペットがおいしそうにペットフードを食べる姿を見た飼い主の多くは、自宅でもこのペットフードを食べさせてあげたいと思ったのでしょう。ビルボードを訪れた人の多くがローカルストアでペットフードを購入しました。人間の好奇心をうまく活用し、行動につなげたところが勉強できるポイントです。

海外のペーパーマガジン事例2選

ペーパーマガジンはインターネットを使用していない顧客にもアプローチすることが可能です。海外のペーパーマガジンの事例を2つ紹介します。

John Deere(ジョンディア)

世界最大の農機具メーカー「John Deere」は、農業者向けの情報誌「The Furrow」を発行し、インターネットを利用しない顧客とのコミュニケーションを図っています。現在、同マガジンはWebコンテンツとしてデジタル化されているものの、従来どおりのペーパーマガジンとしての発行もされており、サブスクリプション登録で入手可能です。

オンライン・オフライン両方でのアプローチを行っているところが勉強できるポイントです。

Life Time Fitness(ライフタイムフィットネス)

アメリカやカナダで展開しているフィットネスクラブの大手「Life Time Fitness」の事例を紹介します。2001年よりペーパーマガジン「Experience Life」を発刊。フィットネスや栄養、美容製品など本当に価値のある情報を提供することで、信頼性を高めています。

他社に広告枠を提供して、ペーパーマガジンをひとつのメディアとして成り立たせているところが勉強できるポイントです。現在はWebメディア化もされています。

海外のホワイトペーパー事例2選

スマホを使う男性

ホワイトペーパーはテーマにもとづいた課題解決につながる自社製品・サービスの紹介が記された資料をさします。顧客の獲得につなげるには、見込み顧客のニーズに合わせたホワイトペーパーを選ぶことが大切です。どのような施策が必要なのか海外のホワイトペーパー事例を紹介します。

Vircom(ヴィルコム)

セキュリティ関係のソフトウェア企業「Vircom」は、企業向けにスパム対策のヒントやコツをホワイトペーパーで提供しています。内容は主に電子メールの脅威や自社サービス「modusCloud」による暗号化、電子メールのクラウドアーカイブなどです。

自社のセキュリティに不安を感じているユーザー(企業)に寄り添いながら、自社サービスの提案をしているところが勉強になります。

YALE APPLIANCE(エールアプライアンス)

家電を取り扱うメーカーの「YALE APPLIANCE」は顧客視点で解説した「Buying Guide」を提供しています。25種類以上の家電の選び方について書かれており、購入を迷っている見込み顧客の背中を押してくれる役割を担っています。ダウンロードで得た居住地域やメールアドレスから、ターゲットに合った細やかな情報を提供します。

また、ブログで読者ニーズを満たす情報を提供しながらも、最終的には「Buying Guide」へアクセスするよう、サイト導線が考えられているところがポイントです。

海外のコンテンツマーケティング事例から学ぶ成功ポイント

コンテンツマーケティングの施策はSEOやWeb広告などがありますが、施策を打てばすぐに効果がでるわけではありませんし、成功するとも限りません。施策後はPV数やリーチ数など分析したデータをもとに効果検証を行い、Webページを改善していくことが重要です。

これまで紹介した海外のコンテンツマーケティング事例の一覧を参考に、自社なりの施策を考えてみましょう。どのような施策を打てばよいのか迷ったときは、コンテンツマーケティングの戦略策定から運用支援まで行っている会社へ相談するのも方法のひとつです。ぜひ検討してみてください。

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