Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違いとは? 手法や成果などをもとに解説

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スマートフォンの普及や新型コロナウイルスの感染拡大などを背景に、Webマーケティングの市場は急速に拡大しています。多くの企業がWebマーケティングに取り組むようになっていますが、Webマーケティングと混在しやすいコンテンツマーケティングとの違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では、Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違いを、手法や成果など様々な観点から解説します。本記事を参考に、よりWebマーケティングへの理解を深めてください。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

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コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違い

コンテンツマーケティングの文字を指差す人

まずはWebマーケティングとコンテンツマーケティングそれぞれの概念と違いを理解しましょう。Webマーケティングとは、WebサイトやWebサービスを中心に行うマーケティング活動です。オウンドメディアの構築やオンラインショップの開設など、Web上で行われるマーケティング活動全般をさします。

一方、コンテンツマーケティングとは、ユーザーに役立つコラムや動画などのコンテンツを作成し、そのコンテンツ経由で自社の商品・サービスの購買やブランド化(ブランディング)につなげるマーケティング活動です。コンテンツマーケティングのコンテンツはWeb上のものに限らず、書籍やポスターなどオフラインにおけるものも含まれます。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングには共通する部分が多くありますが、概念の違いはマーケティングを行う軸と言えるでしょう。Webマーケティングは言葉の通りWeb上という「場所」でのマーケティング活動に軸をおいており、コンテンツマーケティングはコンテンツという「手法」に軸をおいています。

Webマーケティングは、Web上におけるコンテンツを活用した集客や販促、契約、アフターフォローなどマーケティング活動全般をさすため、Web上におけるコンテンツマーケティングはWebマーケティングの手法の一つと言えます。しかし、コンテンツマーケティングはWebマーケティングに完全に包括されているわけではなく、オフラインにおいてコンテンツを活用したマーケティングも含まれる点を認識しておきましょう。

Webマーケティングとデジタルマーケティングの違い

デジタルマーケティングの文字が映るディスプレイ

コンテンツマーケティングと同様に、Webマーケティングと混同されやすい用語にデジタルマーケティングという概念があります。デジタルマーケティングとは、Webに限らずEメールやSNS、アプリなど様々なデジタルツールを活用して行うマーケティング活動です。このデジタルマーケティングは、マーケティングを行う「ツール」に軸をおいた概念と言えるでしょう。

デジタルマーケティングで利用されるデジタルツールは、大部分がWeb経由で顧客に提供されるものであるため、Webマーケティングとデジタルマーケティングを同一のものとして解説される場合があります。しかし、Webを使用しない、マーケティング活動のための社内業務にデジタルツールを活用するシーンをふまえると完全に一致しているわけではなく、Webマーケティングはデジタルマーケティングの一部として考えられる場合が多いでしょう。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの歴史

古い書籍の画像

Webマーケティングとコンテンツマーケティングはそれぞれの概念がうまれた背景が異なります。コンテンツマーケティングのほうがWebマーケティングよりも歴史が古く、インターネットが発展し様々な手法が生まれたことからWebマーケティングという概念がうまれました。Webマーケティングとコンテンツマーケティングそれぞれの歴史を詳しく見ていきましょう。

コンテンツマーケティングの歴史

コンテンツマーケティングが注目を集めるようになったのは2000年頃からですが、2007年に設立されたコンテンツマーケティング協会(Content Marketing Institute)が発行したインフォグラフィックでは、「槍で熊から身を守る6つの方法」と題された洞窟に描かれた壁画がコンテンツマーケティングの起源とされています。この時点でマーケティングという概念があったわけではないにせよ、槍の販売を促進する、槍の使い方を教えるという目的で作成されたものであることが推察されます。

紀元前の時代から、より現在のコンテンツマーケティングに近づき、コンテンツマーケティングの原点と言われているのが雑誌「The Furrow」です。「The Furrow」は農業情報誌ですが、直接的に農具を売り出すコンテンツではなく、農家向けの有益な情報を提供するお役立ちコンテンツでした。ユーザーに役立つ情報を発信し、そこから販売につなげる現在のコンテンツマーケティングの事例と同様の手法であると言えるでしょう。

1990年代に入ると、ブラウザ・Webページなどの登場によりインターネットの普及が進みます。1990年代より前は雑誌など紙媒体が主流であったのに対し、IT化が進むにつれ徐々にWeb媒体のコンテンツが主流になりはじめ、Webマーケティングとの重なりがうまれてきます。

Webマーケティングの歴史

Webマーケティングの始まりは、1994年にインターネット上でバナー広告が登場したことにあると言われています。以降、検索エンジンやリスティング広告がうまれ、Web上でのマーケティング手法に様々なバリエーションがうまれました。2000年代に入ると、ブログやSNSといった直接的なセールスではないマーケティング手法が登場し、現在のような多様なWebマーケティング手法の熟成につながっています。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングが注目される理由

電球のイラスト

現在、Webマーケティングやコンテンツマーケティングが注目されている大きな理由としては、電子商取引の市場拡大が挙げられるでしょう。大和総研が発行し、経済産業省が公開している「令和3年度 電子商取引に関する市場調査」(※1)によれば、オンラインモール(ECサイト)やネットオークション、フリマアプリなど様々な電子商取引の市場が年々拡大しています。

スマートフォンの普及や新型コロナウイルスの感染拡大などの要因により、店舗での販売からオンラインでの販売に移行しつつあると言えます。また、ビデオ(動画)広告が前年比 で132.8%となっており、飛躍的な成長を遂げている点も大きな特徴です。適切なコンテンツを作成し、Webマーケティングを行うことで、大きな販売促進効果が得られる時代になっています。

※1 出典:経済産業省「令和3年度 電子商取引に関する市場調査」
https://www.meti.go.jp/press/2022/08/20220812005/20220812005-i.pdf

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの手法

SEOの文字が映るディスプレイ

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの主な手法としては以下のようなものが挙げられます。各目次ごとに、詳しく見ていきましょう。

Webマーケティング
・コンテンツSEO
・Web広告
・メール/LINEマガジン
・動画コンテンツ配信
・SNS運営
・ウェビナー開催
・ホワイトペーパー発行

コンテンツマーケティング
・書籍出版
・ポスターや看板などのアナログ広告
・セミナー開催
・Webマーケティング手法

オウンドメディアをはじめとしたコンテンツSEOは、現在のWebマーケティング・コンテンツマーケティングの主な手法の一つとして大きな割合を占めています。Web広告のように広告掲載に費用がかかる手法に比べ、読者を集めることさえできればコストを抑えて安定した成約につなげられる手法である点が魅力と言えるでしょう。LINEがインフラと言えるレベルにまで普及している昨今では、LINEマガジンに力を入れる企業も多くあります。

また、「Webマーケティングとコンテンツマーケティングが注目される理由」で解説した通り、マーケティング手法として大きく伸びているのが動画コンテンツ配信です。Youtubeなどの動画配信サービスへの動画広告掲載に加え、動画配信サービスで独自のアカウントを作成し動画コンテンツを配信する企業が増えています。SNS運営とも親和性が高く、拡散力があり、ペルソナとしている層へのアプローチがしやすい点も動画コンテンツ配信が注目を集めている理由でしょう。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの対象・ターゲット

スマートフォンの検索画面

Webマーケティングとコンテンツマーケティングは共通する部分も多いですが、対象・ターゲットとなる層に違いがあります。コンテンツマーケティングにはアナログな手法も含まれるため、Webに慣れていない年代層も対象・ターゲットに含まれます。スマートフォンが普及しているとは言え、ガラパゴスケータイやらくらくフォンなどを利用している層も多く、アナログな手法が効果的になる場合もあるでしょう。そういった層に対してWebマーケティングを行っても、アプローチが難しいだけでなく、成約までの手続きで手間取り顧客が離脱してしまう原因になる可能性があります。

一方、Webマーケティングの主な対象・ターゲットはWebに慣れている世代です。PCやスマートフォンを日常的に利用している世代であれば、Webマーケティングによる成果を獲得しやすいでしょう。しかし、10代〜20代など若めの層であればSNSでのアプローチが届きやすいといったように、Webマーケティングの手法によっても効果的な年齢層は異なります。大きな成功を得るためには、世代にあわせたWebマーケティングの手法を取り入れるようにしましょう。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングのツール・サービス

様々なITサービスのアイコン

Webマーケティングやコンテンツマーケティングで利用される主なツール・サービスには以下のようなものがあります。

・SEOツール
・アクセス解析ツール
・コンテンツ制作ツール
・Web広告サービス(Googleなど)

SEOツールはコンテンツSEOで成果を得やすくするために利用されるツールです。検索エンジンからのアクセスは現在も大きなチャネルのため、SEOツールをうまく活用してアクセスを集めることができれば大きな成果につなげられるでしょう。

また、アクセス解析ツールを利用すれば、アクセスしてきたユーザーが何の経路でたどりついたのか、どの程度滞在したのか、その後どのような行動を行ったのかなどを分析できます。コンテンツSEOに取り組む際には、SEOツールとあわせてアクセス解析ツールを活用するのがおすすめです。

従来のWebマーケティングはコンテンツSEOが大部分を占めており、WordPressなどのCMSツールが人気を集めていましたが、現在は動画コンテンツの人気が高まっており、動画コンテンツ作成用のツールも様々なものがあります。自社にあわせたコンテンツ制作ツールを活用すれば、効率的かつ効果的なコンテンツを制作しやすくなるでしょう。

加えて、従来のバナー広告やリスティング広告だけではなく、現在はYoutubeやInstagramなど動画配信サービスやSNSでの広告出稿も成果を得やすくなっています。ペルソナにあわせてどの広告を選ぶのかもWebマーケティングで成果を得やすくするためのポイントです。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの運用ポイント

OKサインをだす女性

Webマーケティングやコンテンツマーケティングで成果を得やすくするための運用ポイントを3つ紹介します。本項目を参考に、マーケティングの施策を見直してみましょう。

SEOを重視する

多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいる昨今において、発信したコンテンツが埋もれてしまわないよう、適切なSEOの実践が非常に重要です。

効果的なSEOを行うためには、検索エンジンのアルゴリズムやキーワードの狙い方、キーワードにあわせたコンテンツ内容など専門的な知識が必要になります。SEOに長けた人材を確保できれば良いですが、なかなか人材を集められないという企業も多いでしょう。SEOツールで専門性の部分をカバーできれば、人材を確保できなくても成果を得られる可能性が高まります。

アクセス解析ツールを活用する

SEOは適切に対策を行ってもすぐに成果が得られるものではなく、明確な正解がわからないために、SEOツールなどを活用しても必ずしも成果が得られるものではありません。SEOで成果を得るために重要になるのが、アクセス解析ツールを活用してSEOの効果を確認しながらトライアンドエラーを繰り返すことです。

トライアンドエラーを繰り返すことで、成果を得やすい傾向が分析できるとともに、新たなアプローチの切り口を見つけやすくなります。コンテンツSEOに取り組む際には、アクセス解析ツールを活用し、活動の成果を確認しつつ適宜修正を行い成果の改善を図るようにしましょう。

外注やコンサルティング会社を利用する

自社内だけでマーケティング施策に取り組んでいると、結果としてどうしても視点に偏りがでてしまい、ユーザー目線のマーケティングができているか、様々ある手法のなかでペルソナにあわせたマーケティングができているかなどを客観的に確認するのが難しくなります。

自社のマーケティング施策が適切かを客観的に確認するためには、外注やコンサルティング会社の活用が有効です。適宜外注やコンサルティング会社を利用することで、施策の軌道修正を行えるだけでなく、新しい取り組みを始めることによる成果拡大につながる可能性もあります。外注やコンサルティング会社の費用は安くないですが、実績に行き詰まりを感じている場合は、外注やコンサルティング会社の利用を検討してみると良いでしょう。マーケティングの基礎固めや課題の発見にもおすすめです。

注目されているWebマーケティングの手法

タブレットでデータを見る男性

最後に、近年注目されているWebマーケティングの手法を紹介します。近年ではAIやビッグデータを活用したマーケティング手法が注目を集めています。AIを利用してユーザーの悩みを24時間解決できるようになればスムーズに成約につなげられますし、ビッグデータを併用してペルソナにあわせた最適なアプローチを発見できれば、マーケティングにおいて大きなメリットを得られるでしょう。

AIやビッグデータの活用はまだまだ成熟していない分野ですが、今後の成長に期待がもたれています。昨今ではAIやビッグデータを活用した様々なソリューションが提供されていますので、積極的に活用を進めてみるのも有効でしょう。

Webマーケティングとコンテンツマーケティングの違いを理解して取り組もう

Webマーケティングとコンテンツマーケティングは共通する部分が多いものの、歴史や手法、ターゲットなど様々な違いがあります。それぞれの特徴を理解しつつマーケティングに取り組むことで、より成果を得やすくなるでしょう。

本記事で解説したWebマーケティングとコンテンツマーケティングの違いや成果を上げるための運用ポイントを参考に、ぜひ自社のマーケティング戦略を見直してみてください。

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