コンテンツマーケティングの効果測定は難しい? 指標を使って問題点を視覚化しよう

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コンテンツマーケティングを導入したものの、期待していた成果を得られず、困っている担当者も少なくないようです。費用対効果が悪いので撤退することも検討に入れている企業もあるかもしれませんが、ちょっと待ってください。

効果測定をきちんと行い、問題点を明確にして改善を繰り返すなどの対策を行えば、多くのケースで期待どおりの成果を得られます。そこで本記事では、効果測定の基本的な考え方と重視すべき指標について、わかりやすく解説していきます。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

コンテンツマーケティングの効果測定が必要な理由

会議資料を見るビジネスウーマン

売上アップを目的にコンテンツマーケティングを導入したものの、導入前と比べて目に見える効果が得られないと、すぐにコンテンツマーケティングには意味がないと判断し、撤退しまう事例も珍しくありません。

ところがコンテンツを公開すればすぐに成果が出るほど簡単なものではなく、成果を挙げるにはトライアンドエラーを繰り返し改善していく必要があります。そのためにはまず、効果測定により問題を視覚化しなくてはいけません。

問題を視覚化できると、コンテンツが下記のような問題を抱えていることがわかります。

▼効果測定によりわかることの例
・検索による訪問者数が少ない
・コンテンツの途中で離脱している
・SNSでシェアされていない

コンテンツの抱えている問題がわかれば、あとはそれらをひとつずつ改善していくだけで、自然にコンバージョンが上がり、目に見えた成果が発生します。

また、成果を挙げるためには「知ってもらう→興味を持ってもらう→検討してもらう」などの段階を踏んでいく必要がありますが、その段階ごとの目標(KPI)をきちんと達成しているかを確認するのにも、効果測定が有効になります。

コンテンツマーケティングの効果測定はなぜ難しい

効果測定で悩むビジネスマン

コンテンツマーケティングの効果測定を行い、正しく改善していけば確実に成果を挙げられるのですが、実際には多くの企業で「効果測定の方法がわからない」という理由で、効果測定をしていません。

コンテンツマーケティングの効果測定が、難しいと考えられる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、ひとつずつ注目して解説していきます。

ユーザーの満足度を数値化するのが難しい

コンテンツマーケティングでは、ユーザーが満足してくれるコンテンツを制作する必要がありますが、何を満足とするかはユーザーごとに違います。このため、ユーザーの満足度は数値化することがとても難しく、数値化には専門的な知識が求められます。

仮に数値化できたとしても、調査対象の母数が少ない場合には精度が低くなるため、そのデータを元に改善を行っても成果が挙がらないでしょう。

指標の目標設定に正解がない

効果測定はいくつかの指標を使って行いますが、コンテンツの種類や業種などによって指標がどのような数値になっていれば「成功」なのかが違います。ところが、実際には多くの企業が目標となる数値を「なんとなく」で決めてしまいがちです。

その結果、問題をクリアしているのに、成果が挙がらない状態になることがあります。その場合、目標設定に問題がなかったか確認する必要があるのですが、企業によっては「コンテンツマーケティングをしても意味がない」となってしまいます。

コンテンツマーケティングの効果測定に使う指標

SEO分析チャート画面のノートパソコンとメモを取る手

コンテンツマーケティングの効果測定にはいくつかの指標を使いますが、段階や目的ごとに使用する指標が異なります。段階ごとにそれぞれどのような指標を重視するのか、詳しく見ていきましょう。

顧客獲得段階で重要になる指標

コンテンツマーケティングの顧客獲得段階で重要となる指標は、次の9種類になります。

▼顧客獲得段階で重要になる指標
コンテンツ数:公開したコンテンツの数
コンテンツの表示順位:Googleなどで表示される順番
PV数:訪問したユーザーが閲覧したページの総数
UU数:サイトを訪問したユーザーの数
セッション数:サイトへの訪問回数
遷移率:ユーザーが他のコンテンツを見た割合
回遊率:1回の訪問でユーザーが閲覧したページ数
直帰率:ユーザーが1ページだけしか読まなかった割合
滞在時間:ユーザーがコンテンツを読んでいた時間

顧客獲得段階では、まずコンテンツが存在していることを知ってもらう必要があります。そのためにはGoogle検索などで上位表示されることが必須条件です。また訪問してもらうだけではなく、コンテンツに満足してもらえているかをこれらの指標を使って確認します。

サービスや商品の認知度向上で重要になる指標

自社が提供するサービスや商品の認知度を上げたいときに、重要視すべき指標は3つあります。

▼サービスや商品の認知度向上で重要になる指標
リツイート率:Twitterでのつぶやきがリツイートされた回数
シェア数:Facebookに投稿したコンテンツがシェアされた回数
SNSでの「いいね!」の数:TwitterやFacebookなどで「いいね!」を押された回数

サービスや商品の認知度を高めるときに重要になってくるのが、TwitterやFacebookといったSNSでの拡散です。たとえば新商品を発売するときに、その商品の写真をTwitterで情報発信したとします。そのときに、どれだけリツイートされたり、「いいね!」ボタンを押してもらったりしたかをチェックします。

注目度が高い商品の情報発信ほどSNSで拡散される傾向にありますが、SNSで拡散されやすいようにコンテンツを作り込むことも重要になります。

コンバージョン段階で重要になる指標

顧客を獲得し、サービスや商品の認知度が上がったら、次はコンテンツマーケティングの本来の目的であるコンバージョンを追求する段階に入ります。そのときに重要な指標は次の4つです。

▼契約・購入段階で重要になる指標
契約数(販売数):訪問したユーザーがサービスを契約(商品を購入)した回数
問い合わせ数:訪問したユーザーがサイトから問い合わせをした回数
資料請求数:訪問したユーザーが資料請求をした回数
ダウンロード数:ホワイトペーパーなどをダウンロードされた回数

この段階では契約や販売といった最終目標を達成させることが重要になるため、契約数や販売数を指標として確認します。ただし、それだけで判断するのではなく、前段階の問い合わせや資料請求数、ダウンロード数などもチェックしておかなくてはいけません。

コンテンツマーケティングの効果測定を行う際のポイント

オフィスで会議をするスーツ姿の男女

コンテンツマーケティングにおいて効果測定はとても重要ですが、ただ指標をチェックするだけでは期待する成果を得ることができません。ここではきちんと成果を得るために、効果測定を行う際のポイントについて解説していきます。

短期間では効果はすぐには表れないので焦らない

コンテンツマーケティングで重要なのが、良質なコンテンツを公開することです。ところがどれだけ魅力的なコンテンツであっても、アクセスが集まるのには時間がかかるため、すぐに効果が表れることはありません。

指標に現れるまで早くても3~6ヶ月、競合のいるコンテンツなら成果が出るまで1~2年くらいかかると考えておくとよいでしょう。それくらい長期で効果測定のスケジュールを組み、じっくり焦らず待つようにしてください。

効果測定だけでなく分析も行ってコンテンツを改善する

効果測定の目的は、コンテンツの問題点を洗い出すことにあります。ところが効果測定を行っただけで満足して、コンテンツの分析まで行っていないというケースがよくあります。これではせっかくコンテンツを制作しても、成果が期待できません。

効果測定を行い、コンテンツの問題点や弱い部分を把握したら、なぜそのような結果になったのか、分析まできちんと行いましょう。分析結果を元にコンテンツ戦略を立てるなどの対策を行い、対策を実行することでコンテンツを改善してください。

ただしコンテンツの改善を行っても、検索アルゴリズムの変更により、検索順位が大幅に下がることもあります。このため改善は継続して行う必要があり、SEOを意識した「効果測定→改善」のサイクルを継続し続けることも重要になります。

効果測定はツールを使うと効率よく改善できる

コンテンツマーケティングの効果測定は手間と時間がかかり、さらに専門知識も必要になってくるので、社内で行いたのであればツールを活用するのがおすすめです。ツールを使えば、専門知識がそれほどない担当者でも、効率的にコンテンツを改善できるようになります。

ただし、サイト運営についての知識がまったくない場合には、ツールを活用するのも簡単ではありません。そういう場合には、会社内の人材だけで何とかしようとするのではなく、コンサルティングに相談して、サポートしてもらうのもおすすめです。

コンテンツマーケティングの効果測定に使えるツール

パソコンを使う女性の手元

コンテンツマーケティングの効果測定を自社で行うには、ツールを使うのがおすすめとお伝えしましたが、まず導入しておきたいのが下記の2つのツールです。

▼コンテンツマーケティングの効果測定に役立つツール
・Googleアナリティクス
・Googleサーチコンソール

Googleアナリティクスはウェブサイトのアクセス分析を行えるツールで、PV数やユーザーの基本属性、サイト内での動きなどを自動的に分析してくれます。

Googleサーチコンソールは、どのような検索キーワードで検索され、検索ページで何番目に表示されたかがわかるツールです。サイトが抱えている問題を把握できるため、サイトのアクセス数増加に活用できます。

まずは、この2つを活用することからスタートし、もっと深く効果測定したい場合には、ヒートマップと呼ばれるツールやコンテンツマーケティングツールを活用しましょう。いずれも無料ツールがありますが、より効率よく成果を得たいなら有料ツールも選択肢に入れておきましょう。

正しく効果測定してコンテンツマーケティングを成功させよう

コンテンツマーケティングで重要なのは、コンテンツをたくさん作ることだと思っている人もいるようですが、本当に重要なのは公開したコンテンツの効果測定を行い、問題を改善していくことにあります。

効果測定は難しいというイメージがあるかもしれませんが、競合他社も同じようにコンテンツマーケティングを導入しているなら、効果測定によるコンテンツの改善は避けては通れません。ここでご紹介した指標やツールを活用して問題点を視覚化し、改善を繰り返してコンテンツマーケティングを成功させましょう。

▼「オウンドメディア」の効果測定については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。

【関連記事】オウンドメディアの効果測定はどうすればいい? 重視すべきポイントをわかりやすく解説

オウンドメディアはコンテンツを作るだけでは成果を出すことができません。大切なのは効果測定を行ってコンテンツを改善していくことです。ここではそんな効果測定をするときに重視すべきポイントをご紹介しています。

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