「せっかく書いた記事なのに、なかなか検索順位が上がらない…」「どこをどう直せばいいのかわからない」と悩んでいませんか？
やみくもに記事を直しても、時間ばかりかかってしまい、成果が出ない…なんてことが多いです。大切なのは、「なぜ順位が低いのか」を把握し、改善すべき場所だけを直すこと。
この記事では、SEOツール「パスカル」の機能を通して、簡単なリライトの進め方と、成果を出すためのポイントを、わかりやすくご紹介します。
リライトするときに重要なのは「上位サイト分析」
SEOにおける記事のリライト、ディスクリプションやタイトル、本文の内容をちょっと修正しただけで、リライトした気になっていませんか？」
残念ながら、部分的な修正だけで上位表示することはできません。なぜならSEOは、タイトルや本文の中身だけではなく、さまざまな指標（評価基準）の総合点で決まるからです。
Googleは多くの要素を見て記事の質を判断しているため、どれかひとつの項目だけを直しても、検索順位が上がらない可能性があります。
【参考】Google検索セントラル
狙ったキーワードで上位表示するには、さまざまな指標を、最適な状態に整える必要があります。
では、どのようにして最適な状態を目指せばいいのでしょうか。検索結果に出てくる上位サイトをひとつずつ手作業で分析し、上位表示に必要な項目をあてどなく改善いくのは、現実的ではありません。
そんな時こそ、SEOツール「パスカル」の出番です。
パスカルの「リライト機能」を活用してWebサイトを運用することで、わずか30秒で上位30サイトの分析をすることができます。次から詳しく説明していきます。
正しいSEOリライトの方法｜パスカルで実践
SEOリライトで成果を出すためには、まず現状を正確に把握することが重要です。ここでは、パスカルの「リライト機能」を使って、自社の記事を上位サイトと比較。具体的な改善点を特定する手順を解説します。
ページの診断をして改善箇所を俯瞰する
まずは、さっそくパスカルのリライト機能にある「ページの診断」で改善箇所を俯瞰してみましょう。分析の仕方はとてもシンプルで、必要なのは「上位表示を狙いたいキーワード」と、「そのキーワードで書いたコンテンツのURL」のみです。
１つの項目だけではなく複数の項目を分析
上位表示をするために重要なことは、検索順位を決定するための主要な5つの評価軸にあります。SEOは、これらのうちどれか１つだけを対策すれば良いというものではなく、各要素の総合点によって検索結果での上位表示が決まります。
パスカルの画面では、以下のように示されます。
SEOは、これらのうちどれか1つだけを対策すれば良いというものではなく、各要素の総合点によって検索結果の上位表示が決まります。タイトルや文章の中身だけを直すといった部分的な修正では、根本的な順位アップにはつながりません。
上位サイトの傾向に合わせながら調整
パスカルは、Googleのアルゴリズムを分析し、SEOシグナルの中でも特に順位への影響がある50項目に絞って統計分析を行っています。
その結果、上位表示しているWebサイトの傾向に対して、分析対象のWebサイト（入力したURLのWebサイト）が今どこに位置しているのかを視覚的に表示します。
カラフルな丸は、分析対象のWebサイト（入力したURLのWebサイト）の現在の数値です。青色の背景は、上位サイトの傾向を分析した最適値です。
丸の大きさは順位への影響度であり、丸が大きいほど順位に対して影響が大きなシグナルとなります。青色の背景に入っているシグナルは、問題ありません。青色の背景に入っていないシグナルは、青色の背景に入るように改善しましょう。
最適値に入っていても「さらに強化」と表示されているシグナルに関しては強化が必要です。
SEOリライト効果を最大化させるポイント
リライトの成果を大きく出すために、記事の内容（コンテンツ）を直すときに意識したい4つのポイントと、その他に大切な調整箇所を紹介します。
検索ユーザーのニーズを捉える
リライトで成果を出すためには、「検索ユーザーが本当に求めている情報」や「解決したい課題」を知ることが重要です。
例えば、「トランペット 初心者」というキーワードで上位表示を目指す場合、ユーザーの検索意図は「トランペットの演奏方法（知識）」なのか「初心者におすすめの楽器（おすすめ）」なのか、上位サイトの傾向から判断する必要があります。
パスカルの「リライト機能」では、指定キーワードで上位表示しているページがどのようなジャンルのコンテンツで構成されているかを分析できます。
このグラフは、指定キーワードで検索結果1位から10位までのページが、11種類のどのジャンルに多く分類されているかを可視化したものです。上位サイトがどのようなジャンルのコンテンツを提供しているかを分析し、ユーザーのニーズから外れることがないよう、コンテンツのリライトに活かしましょう。
E-E-A-Tを満たす
E-E-A-T（イー・イー・エー・ティー）とは、Googleが記事を評価するときに重視する考え方です。
E (Experience) 経験
E (Expertise） 専門性
A (Authoritativeness) 権威性
T (Trustworthiness) 信頼性
リライトでは、Webサイト全体が、そのテーマについて経験や専門的な知識を持ち、内容が信頼できると判断されるように情報を強化することが大切です。
【参考】Google検索セントラル
次のような工夫をすることで、E-E-A-Tを高めることができます。
専門家による監修を入れる
資格を持った専門家が記事の内容をチェックし、監修者として明記する。
独自の体験談を盛り込む
記事のテーマに関する一次的な経験や、実際に試した結果を具体的に記述する。
情報源を明記する
引用元となるデータや統計、公式な情報を正確に示し、信頼性を担保する。
このような取り組みを通じて、ユーザーから「このWebサイトの情報は信頼できる」という評価を得ることが、結果として検索順位の向上につながります。
網羅性を高める
リライトでは、コンテンツのテーマに関する情報の抜け漏れがないかを確認し、網羅性を高めることが大切です。上位サイトが共通して使用している重要なキーワードは、ユーザーが求めている情報である可能性が高く、それらを記事に追加することで、記事全体の価値が高まります。
パスカルの「リライト機能」で確認できるSEOシグナルには、この情報の網羅性をチェックする項目があります。上位サイトの傾向に対し、不足しているキーワードがないかをデータで示してくれます。
シグナルの丸をクリックするとポップアップが表示されます。
「さらに詳しく」をクリックすると、指定キーワードで上位表示しているWebサイトの80%以上が使用しているキーワードや、50%〜79%が使用しているキーワードを確認することができます。指定キーワードに関連した情報を十分に含んだ記事を作成することで、上位表示されやすくなります。
「未使用単語のみ表示」にチェックを入れ、抜けキーワードを使いながらページの文字数を最適値以上に増やすようにリライトします。
パスカルの分析結果を活用し、不足している情報を戦略的に追加することで、Googleから「このトピックに関して包括的な情報を提供している」と評価されやすくなります。
独自性を強める
上位サイトの分析をし、傾向を知ることは重要ですが、他のWebサイトと同じ情報ばかりでは評価や順位を上げることはできません。他のWebサイトにはない、自社独自の視点や情報、経験を加えることで、その記事の価値が上がり、順位が上がりやすくなります。
例えば、「トランペット 初心者」というキーワードで上位表示を目指す場合の独自性の高め方として、以下の2つのような方法があります。
独自のデータ
音楽教室が、初心者1000人にアンケートを取り、「楽器を始めた段階で、一番挫折しやすかったポイント」や「継続できた人の練習法」を分析し、その結果を公開する。
独自の経験
プロの演奏家が、自身の経験に基づき、「楽器を長持ちさせるための独自のメンテナンス方法」や「上達が早まる練習の裏技」を詳しく解説する。
このように、自社ならではの情報を提供することで、「有益なコンテンツ」としてGoogleから評価されることにつながるでしょう。
コンテンツだけではなくタグの調整も
リライトでは、記事の中身（本文）を直すだけでなく、ページ構造を整えるためのタグ調整も重要です。ここでいうタグとは、タイトルのタグ<title>や見出しのタグ（h2、h3など）を指します。これらのタグを論理的な順番で使うことで、Googleにもユーザーにも記事の構造が正しく伝わります。
特にタイトル<title>は、検索結果でクリックされるかどうかを決める「コンテンツの顔」となる要素です。ユーザーがクリックしたいと思える魅力的なタイトルになっているか、ターゲットキーワードが自然な形で含まれているかをチェックし、調整しましょう。
もちろんパスカルの「リライト機能」のSEOシグナル分析では、タグの項目もチェックが可能です。上位サイトのタイトル・見出しタグの個数やキーワード数など分析することができます。
パスカルの分析結果を活用し、上位サイトの傾向に合わせて見出しの構成や文字数を調整してWebサイト運用をしていきましょう。これにより、記事の構造的な評価を高めていくことができます。
SEOリライトの注意点
リライトするときに、うっかりやってしまいがちな失敗や注意点も知っておきましょう。
AIでのリライトは「正確性」に注意
AIツールはリライト作業を効率化できますが、AIが生成した情報には間違った内容や古い情報が含まれていることがあります。必ず人間が内容をチェックし、「正確性」と「信頼性」を保つように注意しましょう。
消してはいけないキーワードがある
リライトをする時に、関連性が低いと判断した言葉を削除したことで、かえって順位が下がってしまうことがあります。なぜなら、削除したキーワードが実は順位がついていた大切なキーワードであった可能性があるためです。
パスカルの「リライト機能」には「削除NGキーワード」を教えてくれる機能があります。これを使えば、消してはいけない重要なキーワードがわかるので安心です。「リライト機能」の画面右下には、SEO作業へのショートカットが付いています。
クリックすると、ページの改善箇所のみをまとめたものが別タブで開きます。
削除NGキーワードが確認できるので、本文中から削除してはいけないキーワードを確認しておきましょう。
キーワードの盛り込みすぎ
昔のSEO対策では、同じキーワードをたくさん詰め込む方法がありましたが、今は逆効果です。不自然にキーワードを繰り返すと、Googleから「ユーザーの役に立つ記事ではない」と判断され、検索順位が大幅に下がったり、最悪の場合は検索結果から表示されなくなったりするペナルティを受ける可能性があります。リライトを行う際は、自然な文章の流れと、読者が読みやすい表現を最優先に心がけましょう。
【参考】Google検索セントラル
リライトするべきページについて
たくさんの記事がある場合、どの記事から直せば最も効率よく成果が出るでしょうか。パスカルの「サイト調査機能」を使って、リライトの優先順位を決めましょう。
上位表示しているページは優先度「低」
すでに検索結果で1位〜10位に入っているページは、基本的に優先度は低く、安易にリライトしないようにしましょう。なぜなら、リライトによって、かえって順位が下がってしまうリスクがあるからです。
上位の記事は「コンテンツ以外の要素」（ドメインの強さや、被リンクなど）でも評価されていることがあります。そのため、コンテンツを修正しただけで、そのバランスが崩れてしまう可能性があります。
ただし、「コンテンツの評価が低すぎるもの」や「情報が古くなりやすいキーワード（トレンド情報など鮮度が重要なもの）」の場合は、リライトの検討が必要です。
パスカルのリライト機能画面では、上位表示するために重要な、検索順位を決定するための主要な5つの評価軸をレーダーチャートと採点スコアで確認することができます。
例 狙いたいキーワードが「ペルソナ カスタマージャーニー」のコンテンツの場合
コンテンツ要素を示す軸のへこみが大きい（スコアが低い）ので、コンテンツのリライトの優先度が高いと考えられます。
（ドメインや被リンクのスコアを上げるのは、長期的な戦略が必要です。コンテンツのスコアを上げて効率的に上位表示を目指しましょう）
10位以下のキーワードでコンテンツ評価が低い
リライトすべきページの優先順位が高いのは、「表示回数は多いのに、検索順位が11位以下（2ページ目以降）の記事」です。
ここでは、パスカルの「サイト調査機能」を使って、リライトするべきページの見つけ方をご紹介します。
パスカルの「サイト調査機能」は、キーワードを軸にしたフィルタを使って、SEOすべきページを絞り込むことができます。
以下の条件で絞り込んでみます。
・検索順位が「11より低い」（検索結果の１ページ目に入っていない）
・表示回数合計が「100〜回より多い」（検索結果の表示回数が多いもの）
この条件で絞り込むと、「表示回数は多いが、10位以内（検索結果1ページ目）に入れていないキーワード」を抽出することができます。
リライトをして10位以内に入った場合は、流入が一気に増える可能性があるキーワードということになります。「サイト調査機能」は、ページ軸でリライトの優先順位を判断することも可能です。
CVに近いキーワード
「CV（コンバージョン）」とは、自社の売上や問い合わせ、資料請求など、最終的な成果を指します。
リライトにおいて、CVに近いキーワードで書かれた記事は、リライトの優先度が非常に高いです。
たとえば、自社がSEOツールなどのサービスを展開している企業の場合、「SEO チェック ツール」「マーケティング 支援 会社」といったキーワードは、サービスを探している「今すぐ客」が検索する可能性が高くなります。
パスカルの「サイト調査機能」では、自社サイトにどんなキーワードでアクセスが来ているかという一覧を確認できます。これを使って、自社の商品やサービスに対してのコンバージョンに近いキーワードを把握しておきましょう。
成果に貢献しているのに、順位がまだ低い記事を見つけ出してリライトすることで、最短で成果を出すことにつながります。
リライトした後にすることとは？
記事のリライトが完了しても、作業は終わりではありません。ここからは、リライト後にするべきことと、順位が上がらない場合の対処法をご紹介します。
２〜３ヶ月ほど様子を見る
記事のリライトやSEO改善を行った後は、基本的に編集を加えずに、少なくとも2〜3ヶ月間様子を見ることをおすすめします。なぜなら、Googleの検索システムが、ページを読み込み直して再評価するまでには時間がかかるからです。
リライト直後や1週間後に順位を確認しても、その結果がまだ反映されていないことが多いため、焦ってすぐに再修正するのは控えましょう。
順位が上昇しないときは？
3ヶ月以上様子を見ても順位が改善しない場合は、リライトが失敗しているだけではなく、Webサイトの傾向自体が変わってしまった可能性があります。その際は、再度パスカルの「リライト機能」を使って診断スコアを確認しましょう。
スコアが低い場合
コンテンツ自体にまだ問題が残っている可能性が高いです。再度最適値から外れているシグナルがないかを確認し、修正しましょう。
スコアが高いのに順位が向上しない場合
以下の2つの可能性が考えられます。
・Webサイトの専門性が低い
Googleは、E-E-A-Tでも「専門性」を非常に重視しています。Webサイト全体の専門性が低い場合、それが原因で順位が上がらない可能性があります。
この場合は、テーマに関連する「子記事」を継続的に作成し、Webサイト全体の専門性を上げることで、既存記事の検索順位を底上げしていくことが必要になります。
・ドメインが相対的に弱い
コンテンツの質が似ているページ同士を比較した場合、やはりWebサイトの運営実績や外部からの評価（ドメインの強さ）が強い方が、順位が高くなる傾向があります。
ドメインを強化するためには、他の信頼できるWebサイトからのリンク（被リンク）を増やす対策が必要になります。
リライトと新規はどちらが良い？
既存記事のリライトと新規記事の作成、どちらを優先すればいいか悩んだときは、Webサイトの状況によって判断が変わります。
基本的には、既存記事のリライトを優先する方がメリットが大きいでしょう。なぜなら、ある程度の順位がついている既存記事は、Googleがすでに評価をしているため、コンテンツを最適化することで、さらに順位が上がる可能性があるからです。
また、既存記事の手直しだけで済むので、作業時間も新規記事作成に比べて大幅にかかりません。しかし、まだ公開しているコンテンツの数が少ない場合は、リライトよりも新規記事作成を優先した方がよいでしょう。
Webサイトの立ち上げ初期や記事数が少ない段階では、まずユーザーのニーズを広く網羅するために記事の数を増やすことが重要になります。ある程度記事数が増え、順位が伸び悩む記事が出てきた段階で、リライトに力を入れることをおすすめします。
SEOリライトで上位表示した事例
弊社、株式会社オロパスが運営するブログでも、パスカルを使ったSEO施策のリライトで大きな成果が出ています。ここでは成功事例として、リライト前は圏外（106位）だった「キーワード選定」というキーワードで書いた記事についてご紹介します。パスカルの「リライト機能」で記事を分析した結果、以下のような改善を行いました。
タイトルの修正（例：【2025年最新】の追記や、検索した人が知りたいことに合わせた調整
図解や表の挿入による分かりやすさの向上
文章の流れの整理
この結果、リライト後約半年（2025年10月末現在）で順位が5位にまで上昇！検索順位が大きく上がったことで、記事へのアクセス数も約2倍に増加し、コンバージョンの成果にも大きく貢献しました。
このように、パスカルのデータに基づいて記事を直すリライト施策は、確実に成果につながっています。
SEOリライトにおすすめの無料ツール
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスは、リライトするべきページのUX（読者満足度）や課題の特定に役立ちます。
リライトでの活用方法
ページごとの滞在時間や離脱率を確認することで、「記事の導入でユーザーが離脱していないか」「記事のコンテンツは最後まで読まれているか」といった、UX（読者満足度）の課題を見つけられます。特に離脱率が高いページは、コンテンツの質や構成を見直す、優先順位の高いリライト対象記事となります。
Googleサーチコンソール（GSC）
Googleサーチコンソールは、リライト対象記事の特定と、ユーザーのニーズを把握するために利用します。
リライトでの活用方法
検索クエリを確認することで、記事が意図していないキーワードで流入してしまっていないか、あるいは狙っているキーワードの平均掲載順位に対してクリック数が下がっていないか（CTRの低下）を分析できます。
Googleサーチコンソールを使ったリライト記事の選定方法については、以下の記事を参考にしてください。
【参考】リライトの優先順位を決める方法を解説｜SEOツール パスカル
まとめ │パスカルでデータに基づいた効率的なリライトを
この記事では、SEOツール「パスカル」を使った、成果を出すためのリライト手順と重要なポイントを解説しました。
リライトを成功させる鍵は、上位サイトのデータを正確に分析し、ユーザーのニーズ、E-E-A-T、網羅性、独自性といった重要な要素をデータに基づいて強化することです。
パスカルの「リライト機能」は、「今の記事の何をどう直せばいいか分からない」という悩みを解消し、勘や経験に頼らず、データが示す最適な改善点を明確に提案します。これにより、初心者でも迷うことなく、効率よく検索順位アップを目指すリライトができるでしょう。
現在、4日間だけ使える無料体験を提供しています。ぜひこの機会に、Webサイトのリライトを効率化し、上位表示を実現させましょう！