【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

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自社でコンテンツマーケティングを行う企業やオウンドメディアを運営する企業が増えてきました。しかしながら、ツールを導入し、キーワード選定を行うところまではできても、そのあとの数十本、数百本の記事執筆に、社内リソースを割き続けるのはかなりの負担です。一般消費者向けのジャンルならまだしも、専門性の高い記事が要求されるなら、ライティングにかかる労力も相当ですよね。そんなときは、SEOライティングの外注を考えてみてはいかがでしょうか?

一口に外注と言っても、依頼先はさまざま。質の良いライティングを行うためには優秀なライターの獲得が欠かせません。
今回は、コンテンツマーケティング・コンテンツSEOを行う企業向けに、ライティングの外注について解説します。

なおSEOライティングについてもっと詳しく知りたい方は以下の記事もご参照ください。

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 ライター選び【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

ライティングの外注:外注先の種類と依頼するメリット・デメリット

SEOライティングの外注先にはたくさんの種類があり、どこに依頼すればいいか、迷ってしまいますね。
初めに、どのような外注先があるか書き出し、それぞれのメリットとデメリットと合わせてお伝えします。

外注先①フリーのライター

在宅でできる仕事を求め、ライターを目指す人が増えています。母数が増えているので、「募集をかけたのに、ライターが1人も見つからない」事態にはまずなりません。
その分、大変なのが応募者の力量の把握です。ライティング案件で募集を行えば、たくさんのライターさんが応募してきてくれますが、案件に合ったライターさんの選定には苦労します。

フリーのライターさんに依頼するメリット

フリーライターに依頼するメリットは、価格交渉や急ぎの対応、再修正などの面で、融通が利きやすいことにあります。
フリーランスであれば、個別の契約になりますので、専門業者を介した発注の場合と比べ、交渉次第で柔軟に対応してもらえます。

フリーのライターさんに依頼するデメリット

身元が保証されていない場合もあるので、企業の文章執筆を依頼するなら、信頼できそうな人物かをクリアにしておく必要があります。特にクライアントの機密情報に触れる仕事や、サイトの操作といった大きな責任がともなう部分を任せる際は必須です。

一人ずつ契約を交わし、イチから説明しなければいけないという面でも、フリーのライターさんに依頼するのは、やや効率が悪いかもしれません。

また、文章を書くのが上手でも、SEO対策の知識がないとSEOライティングはできません。本人が「できる」と言っても、そのレベルは人それぞれ。ポートフォリオや執筆実績をよく見てから依頼しましょう。

外注先②クラウドソーシング

クラウドソーシングとは、ネットを介して仕事を依頼するビジネス形態を指します。
圧倒的にシェアが高いのは、「クラウドワークス」と「ランサーズ」でしょうか。

クラウドソーシングで依頼するメリット

クラウドソーシングに登録しているライターさんの個人ページでは、料金が明らかにされていたり、ポートフォリオが見られたりと、確認項目が一通り揃っています。複数のライターさんを比較しやすく、依頼した際のイメージを具体的にしやすいのがいいところです。メッセージ機能を活用すれば、システム上で気軽に質問や依頼ができます。
安く受注してくれるライターさんも多いので、低額の案件を多数抱えている場合などは、利用してみる価値はありそうです。

クラウドソーシングで依頼するデメリット

登録に手間がかかる場合があります。また、本名を明かさずとも仕事ができる設定も選べるので、そのようなライターに依頼する場合は、フリーランスと同様、機密情報の取り扱いには注意が必要です。

また、クラウドソーシング会社への手数料も必要です。初回だけではなく、依頼の都度、かかり続けるコストです。ライターさんもクラウドソーシング会社に手数料を払っていますから、そこで引かれる分を考えると、値段交渉もしづらい傾向にあります。
どのクラウドソーシング会社でも、サイトを経由しない直接の契約は禁止されています。

外注先③コンテンツ制作会社・SEO専門会社・SEOコンサル会社・執筆代行業者

Webコンテンツを専門に制作している会社や、SEO業者・SEOコンサルティングを行う会社に依頼すれば、専門性の高い分野のライティングも安心して任せられます。

専門業者に依頼するメリット

SEOライティングを専門的に行う会社へ依頼すれば、ライターへ依頼したときにありがちな「SEO効果が出ない」事態を防げます。そのような会社は多数のライターを抱えていますから、たまたま自社案件にそぐわないライターがあてがわれた場合も、スムーズにライターを変更してもらえるでしょう。

医療系や金融にかかわるカテゴリーでは、特に高い専門性が要求されますから、ライターへの教育が徹底された専門業者に外注するメリットは大です。

専門業者に依頼するデメリット

SEO関連の専門業者に依頼すると、キーワード選定やSEO対策全般のコンサルがセットになるケースも多いでしょう。自社で執筆するのと比べ、格段に費用がアップし、月に100万円以上かかるケースもザラです。
小さい規模の会社で、このような業者を利用するのは、費用の面で現実的ではないかもしれません。

外注先④社員の紹介・個人的なツテ

企業の文章のライティングにはビジネスや業界への理解が欠かせません。その点、知り合いや取引先の紹介なら安心ですね。

紹介でライターを探すメリット

知り合いの企業で実績のあるライターや、素性の知れた信頼できるライターに出会える可能性が高いのがメリットです。交渉の時間が短縮できるのも魅力的です。

紹介でライターを探すデメリット

引き合わせてもらったライターが自社の案件にそぐわなかった場合、紹介者の手前、ライター変更が難しい状況に陥るかもしれません。特に紹介者が取引先であると、今後の関係を考えて、泣く泣く依頼を続けるしかない、という状況もありそうです。
下手に紹介してもらうより、自分で探したほうが納得のいく外注ができるかもしれませんね。

SEOライティングを外注するメリット・デメリット

ここからはSEO対策を意識したライティングという観点から、外注のメリットとデメリットをお伝えします。

SEOライティング外注のメリット

メリットデメリット【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

①時間短縮ができる

社内リソースでライティングを行うということは、日本語の校正や内容の精査、SEO視点のチェックなど、すべてを社内で済ませなければなりません。

「文章を書く」だけなら、小学生のうちから皆さん経験がありますから、簡単と思うかもしれません。でも、5,000字、1万字の記事となると、ほとんどの方は未経験。5,000字は原稿用紙で12枚以上です。ちょっと想像できないですよね。

小学生の作文は1,000字くらい、SEO対策記事は3,000〜1万字くらい、書籍は8~10万字くらいです。文字数が増えれば、話の展開や書き方が変わりますし、ましてやSEOライティングでは、検索エンジンに選ばれるための書き方をしなければなりません。

すべて社内で行おうと思ったら、ライティング担当者だけでなく、校正者やサイト運営担当者など、全員で勉強し、チームで行うしかありません。

手間の削減と時間短縮を考えたら、SEOライティングは外注が現実的だ、と思う人も多いのではないでしょうか。

②トータルで考えたときのコスト削減につながる

「社内リソースで執筆すれば“無料”」なんて思うのは大間違い。ほとんどの場合で3,000字以上、時には1万字以上ものボリュームを執筆することになるSEOライティングを、長文の作成に不慣れな一般企業の社員が、すんなりと書けるでしょうか。

ブログの執筆経験がある、文系出身で論文を書いたことがある、といった「適任者」に任せたとしても、SEOライティングには勉強が必要なので、そのための工数を確保しなければなりません。

一万字の記事となれば、専門ライターでも40時間以上をかけるケースも珍しくありません。SEO専門ライターへ依頼する費用と、社員一人を記事執筆のために何十時間も拘束するのと、どちらがコスト削減になるでしょうか?

「餅は餅屋」と言いますが、社内リソースは本来の業務に向け、ライティングは専門ライターに任せるのが賢い選択かもしれませんよ。

③専門知識を効率よく学べる

社内でSEOライティングを行う場合は、ネット情報や書籍などで勉強していくしかありません。「会社でSEO知識のある人を雇う」選択肢もありますが、Web制作会社やSEOコンサル会社でなければ、ハードルの高いケースも多いものです。

ここでSEOライティングのスキルのある人に外注すれば、自社で勉強する必要がなくなります。わからないことは質問すればその場で解決しますし、素人では考えの及ばないことも先回りしてアドバイスがもらえるでしょう。

④コンテンツ制作に多角的な視点を取り入れられる

複数ライターに依頼すればその分、多様な視点が取り入れられます。設定したペルソナに近い人や、特定分野に詳しい人など、あえてキャラクターの違うライターに依頼するのも手です。

SEOライティング外注のデメリット

ここでは考えられるデメリットを5つ挙げておきます。

情報流出に注意【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

①ライターの得意分野や力量による品質のバラつき

担当ライターの執筆実績やライティングスキル、案件との相性によって、納品される記事の品質にはばらつきが出ます。

品質が担保された記事を安定的に納品してもらいたいなら、納得できる力量のライターを確保する必要がありますが、自力で見つけられないなら、専門業者を介して依頼をしたほうがいいですね。
それでも急なライター変更が起こることもありますし、同じライターでも状況や分野による質のバラつきは避けきれません。納品物のクオリティが「いまいち」な場合、最後は社内のスタッフで帳尻合わせをすることになるかもしれません。外注するうえでは考慮しておかなければならないポイントです。

②依頼先によってはコスト増

クラウドソーシングやフリーランスライターであれば、価格が抑えられる場合が多いのですが、専門業者に依頼するとなると、むしろ価格は跳ね上がります。費用対効果を考え、売り上げを上回る費用が発生する事態に陥らないように、依頼前に十分に試算してください。

③コミュニケーションコストの増大

意外に大変なのが、外注ライターとのコミュニケーションです。専門業者に依頼しても、依頼内容の詳細をくまなく伝えなければ、SEO対策で成果は出せません。

伝えるべき事項は、

・企業概要
・企業の成り立ち
・取引先企業
・売りたい商品やサービス
・SEO対策の目的
・目標数値

など多岐にわたります。実際の執筆に入れば、

・企業スタンスと書かれたニュアンスが異なる
・クライアント企業でのNGワードが使用されている
・自社の商品・サービスの説明が間違っている
・文章のテイストがターゲット層に合っていない

とすり合わせが必要な事柄が次々と浮かび上がってきます。
場合によっては「これを全部伝えるくらいなら、自分で書いたほうが早いんじゃないか…」と頭をよぎるかもしれません。初期の情報共有の際に、考えうる限り丁寧な伝達を心掛ければ、スムーズにいく部分も増えるでしょう。

④秘密漏洩のリスク

外部に依頼する際に怖いのは秘密漏洩のリスクです。例えば、ライターへの情報共有のために開放したクラウドデータの中にクライアント企業の新製品の情報が紛れていて、何かの拍子にそのデータにアクセス・悪用される、といったケースがあるかもしれません。
Wordpressも気軽に権限を渡してしまうと、ライター側のウイルス感染などでうっかりパスワードが漏洩し、サイトが乗っ取られた、なんてこともあるかもしれませんね。

社内の情報システム部と相談する、契約はきちんと交わすなど、考えられるリスクに備えましょう。

⑤外部ライターへの企業理念の浸透が難しい

お願いするのは社外の人ですから、自社の企業理念が浸透していないのが当然です。社歴が長ければ長いほど、社内の常識が世間の常識だと思ってしまいがち。自分の当たり前が他人の当たり前ではないと認識し、外部ライターには細かく企業の理念を伝えてください。

SEOライティングを外注すべきケースとは

企業によって状況はさまざまですが、一般的に、「外注がおすすめ」なケースを4つ挙げてみます。

限られた時間の中で作業を行う【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

①特定の分野の知識とライティングスキルの両方が必要なケース

例えば、不動産業者が不動産についてのコラムを書くのは難しくなさそうですが、不動産に関する内容でも、法律がかかわってくるならどうでしょうか。また、5,000字以上の文字数など、ある程度の長さのある文章も、ライティングスキルがない人が書けば「読まれない」記事になってしまいます。
そういったケースでは、SEOライティングの外注が必要です。

②社内リソースではまかなえないほどの記事本数が想定されるケース

SEO対策は、通常、1~2年のサイクルで施策を行い、分析と改善を繰り返します。期日の決まったイベントや企画、新商品発売に向けてのSEO対策であった場合、ハイペースでの記事執筆が必要になります

月10本、20本と記事を公開しようと思うと、社内リソースだけで行うのは難しい場合がほとんどでしょう。
計画的なライティングが、SEOで成果を出すための近道です。手をつけた後に「やっぱり無理だ」と途中から外注してもうまく行かないケースが多く、やりかけた分は最悪、削除に。
どう考えても社内のみで完結できそうにないプロジェクトなら、最初から外注する前提で、計画を練るべきです。

③SEO対策の知識のある人が企業内に存在しない・勉強の時間がさけないケース

業種にもよりますが、たまたま社内にSEOに詳しい人がいる、なんてことは基本的にまれでしょう。
となると、企業内で積極的に勉強時間を与え、社内にSEO知識を蓄積していくしかありません。それに加え、SEO業界は情報の更新ペースが早いため、日々の情報取集も必須となれば、専任の担当者がいなければ、効果的な対策は難しいかもしれませんね。
知識のある人はいるのか、勉強時間が割けるのかを確認のうえ、どちらもNGなら、外注を検討したほうがいいでしょう。

④経験豊富なライターでないと書けない高品質な文章が求められる場合

BtoC企業で、商品が食べ物や雑貨、世の中のトレンドなどであれば、企業に属する人が一般消費者に近い立場でもあるので、外注せずとも良い記事が書けるかもしれません。

でも、専門家やニッチな業種の特定の人々を対象とした記事や、法律や金融のような専門性の高い分野、業界通でないと意見が出せない分野などは、そうはいきません。ライティングの実務経験が豊富なライターでないと、良い記事を書くのは難しいでしょう。

SEOライティングを外注しない方がいいケースとは

SEOライティングでは、あえて「外注しない方がいいケース」もあるんです。

外注しないほうがいいケース【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

①厳密にブランドや商品イメージを守りたい場合

企業や商品のブランディングを第一に考え、イメージを厳密に保ちたい場合は、外注は難しいかもしれません。企業内で書くにしても、経営者や役職者と綿密なすり合わせを行わなければならない分野です。社外の人に任せると、ブランドメッセージの伝達や、出来上がった記事の修正などで、工数がかさむことになります。

②企業の重要情報を明かさないとライティングができない場合

記事内容そのものには反映しないものの、企業の重要情報を、執筆の前段階の知識として伝える必要があるケースもあります。依頼する側・される側、双方に余計な神経を使いますから、外注はやめたほうがいいでしょう。

③事業の専門知識や業務理解が必要な場合

たいていの業界には専門ライターがいますが、その会社独自の商品・サービスを展開している場合や非常にニッチな業務内容である場合などは、任せられるライターを探すのは困難です。社内での執筆を検討しましょう。

④制作予定のコンテンツが数本程度とごく少ない場合

特に、コンテンツ制作会社に外注する場合は、まとまった本数を継続的に依頼をする前提でないと、受注してもらえないかもしれません。
わずか数本の記事でSEO対策の効果を出せるのは、大手企業など、よほどドメインパワーの強いケースだけです。一般の中小企業のウェブサイトに1〜2ヶ月で少量のコンテンツを公開しても成果の約束ができませんし、コンテンツ制作会社としても、数本の記事のために、企業理解や執筆ルールを確認するのは手間ですから、断られる可能性大です。

⑤かけられる予算が少なく、コストを抑えたい場合

外注するには少なからず費用が発生します。予算を抑えれば文章の質が下がり、質を上げればライティング費用は高くなります。
外注する費用が捻出できない状況で、従業員にライティングを課すと、本業の業務に支障が出ます。経営者や役職者が執筆する、従業員に書いてもらうなら業務量の調節をするなど、社内リソースの配分を考えるといいでしょう。

SEOに強いライティング外注先を選ぶためにチェックすべきポイント6つ

ライターに直接依頼する場合と、SEO会社などに委託する場合では事情が若干異なりますが、確認すべきポイントをお教えします。

どんなライターに依頼するか【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

Point1 適切なSEOの知識があるライターか

SEOライティングには正しい知識が欠かせません。情報が変わるのも早いので、数年前の知識では歯が立たないことも。webサイトをチェックする、セミナーに参加するなどしてSEOの最新情報を取り入れ、知識・技術をアップデートしてくれるかも重要な視点です。

Point2 丁寧なリサーチができるか

クライアント企業がくれる内容・こちらが説明した内容だけで記事を構成・執筆しても情報が不十分ですし、良い文章にはなりません。ライター自身が、疑問を解消するために独自の視点でリサーチができることも重要です。
関連記事 ブログ担当者必見:SEOライティングのリサーチ手順・コツを大公開

Point3 これまでの執筆実績や得意分野と、依頼する内容が合致するか

いくら大手企業や人気メーカー、有名サイトで幅広い執筆経験があっても、依頼する内容・分野と、ライター自身の知識・ノウハウが合致していなければ、質の高いライティングは叶いません。

Point4 コミュニケーションが得意か

ライターさんの方から、わからないことを素直に質問し、情報を収集する姿勢があることは大切です。メールやチャットの返信が早い、納期に遅れそうなら早めに連絡をくれる、緊急時は電話対応にも応じてくれる、など、やり取りがスムーズなライターさんに依頼したいですね。

Point5 納期を守り、修正やフィードバックにきちんと対応してくれるか

「指定文字数で原稿を書けば終わり」というスタンスのライターは、原稿提出後の修正やフィードバックにきちんと対応してくれない場合があります。また、頻繁に連絡もなしに納期遅れを生じるライターは、企業としてのSEO対策戦略が期間内に終わらない可能性があるので、早めにチェンジしたほうがいいかもしれません。

Point6 価格・値付けは適正か

発注前には複数のライターや専門業者に見積もりを取りましょう。他と比べて大幅に安価な料金を提示される場合は、校正回数が限られていたり、修正に応じてもらえなかったりするかもしれません。

特別な事情がない限り「高品質なライティングを低価格で提供してもらえる」ということはあり得ません。複数の見積もりをとった結果「どれも高すぎる」と感じるなら、企業側が求めるライティングレベルと、想定している費用のバランスがそもそも見合っていない可能性もあります。予算を上げられないのなら、求めるライティングのレベル感やコンテンツ量について、もう一度検討しましょう。

SEOライティングを外注する場合の費用・文字単価の相場

SEOライティングには執筆だけでなく、SEO戦略を練ったり、入稿時にSEOに適する形式でタグの記述をしたりする、といった工程があります。

ライティング外注の費用感【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

SEOコンサルティングとライティング、丸ごと依頼した場合の費用感

コンサルティングを含んだSEOライティングを依頼する場合は、月数本から十数本の記事執筆とコンサル費用で、月額数十万程、時には100万円以上になります。

なお、月額数万円程度で行えるSEO対策サービスだと、十分な効果が得られない可能性があります。「本当に必要か?」「どんなことをしてくれるのか?」よく確認してください。間違っても「ブラックハットSEO」といわれる、一時的に効果があってものちのちペナルティ対象となる施策を行う業者に依頼しないように気を付けてください。SEO業界の現状を考えれば、「月額数万円の低価格で即、検索順位が上がる」のは、何か良くない小細工をしているとしか考えられません。

ライターへの外注費用の目安

ライティングを外注する際の目安は、ライターのレベル別に以下の通りです。依頼する際によく使われる「文字単価」は、1文字あたりの金額です。あくまでも目安なので、依頼前に案件ごとの個別の条件をよく確認してください。

初心者ライター

文字単価:0.5~3円
この価格帯のライターさんに依頼する場合、文字単価の安さは魅力ですが、企業のサイトに掲載する文章を任せるには少し心もとないかもしれません。「一般消費者に近い感覚を持っている」という点では、ライティングだけで生計を立てるプロライターよりも、向いている案件もあります。
必要な記事本数と内容により、依頼を検討してください。

中級ライター

文字単価:3~10円
ライター経験が数年以上ある人に依頼する場合は、これくらいの文字単価を想定している企業も多いかもしれませんね。判断する際に気を付けてほしいのが、ライター歴の長さだけで決めないこと。専業ではなく副業ライターも多いので、「ライター歴の長さ=経験の豊富さ」ではないからです。
専門分野や執筆実績を確認し、企業の重要なコラムやブログを任せるなら、採用・発注前にテストライティングを実施しましょう。書き上がった成果物が「質」の参考になるのはもちろんのこと、コミュニケーションのトーンや仕事への向きあい方など、他の判断要素も得られます。

上級ライター

文字単価:10円以上
文字単価10円以上のライターは、インタビューや取材経験があり、しっかりした企業で編集者としての経験を積んだ人もいます。ビジネス的な感覚がきちんと身についており、コミュニケーションスキルもかなり高い方が多い印象です。ヒアリングのある案件や、専門性が高い案件への対応も安心して任せられます。

企業サイトの文章執筆は、予算が許すなら、このクラスのライターに依頼してください。特に、きちんと成果を出せるSEOライティングを期待するのなら、中級以上のライターでないと対応が困難です。
SEO知識に多少の不安を抱えていたとしても、ライティングスキルが高ければ、SEOを学びながら、書いていく方法もあるでしょう。しかし、ライティング技術にも不安がある中、さらに未知のSEOライティングも行う、というのでは無理があります。

依頼したい内容のレベルと予算のバランスを見ながら、ライター選びをするといいですね。

SEOライティングを外注する場合の流れ

①目的・目標・予算の確認

ライティングの外注費用を含めて、かかる費用を算出。集客したいターゲット層を明確にし、全体の設計を行います。

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「キーワード選定 考え方」内 初期設計の手順

②外注先の選定

個人のライターに依頼するか、専門業者に依頼するか検討します。費用や記事のクオリティに大きく影響する部分なので、担当者だけでなく、企業戦略の一つとして検討します。

③キーワード選定

いきなり書き始めるのはNG。狙うべきキーワードを決め、依頼するライターと情報共有がしやすいよう、コンテンツマップを作りましょう。

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④見積もり・テストライティングの実施

外注先の候補に見積もりを取ります。可能ならテストライティングを実施しましょう。

⑤原稿依頼・ライターへの情報共有

外注先が決まったら、依頼内容を詳細に共有しましょう。対面でもオンラインでも構いません。内容について口頭で話し、ライターからの質問に答える場を用意しましょう。
「選定したキーワードの一覧だけを渡して自由に書いてもらう」のはNG。企業や商品・サービスの理解なしに、いい記事が出来上がることはありません。

⑥原稿チェック・修正依頼

仕上がった原稿をチェックします。一発でドンピシャの記事が上がってくることはほとんどないので、修正をしながら、ライターさんと一緒に文章を作っていくイメージで、丁寧に校閲しましょう。少々手間がかかったとしても初期の段階で手厚く対応すれば、のちの工数を大幅に削減できます。

⑦原稿の受領と記事の公開作業

原稿を受領したら、記事の入稿と公開作業に入ります。意外と手間がかかる工程ですが、ライティングと一緒に請け負ってくれる業者やライターさんもいます。依頼時に確認しておきましょう。

⑧支払い

請求書の発行手順や支払いサイトなどの確認も、依頼時にきちんと行っておきましょう。

⑨公開後の分析・フィードバックや次の依頼内容の確認

記事公開後は、少し間をおいて、Googleサーチコンソールやアナリティクスで分析を行います。分析結果はライターにも共有し、次回以降の執筆に活かしてもらいましょう。改善点も一緒に伝えると、さらにSEO効果の高い記事執筆につながります。

外注する際にライターさんに伝えるべき項目は?

SEOライティング外注の成功のカギは、ライターへの情報共有と伝え方です。

業界の一般常識を伝える

ライティング技術が非常に高いライターでも、依頼主の業界での常識は知らないかもしれません。ライターとのやり取りの中で、「この情報は一般的だと思っていたけど、そうではないのか」と気づくこともあります。そんな気づきは、コンテンツのヒントにもなりますね。

企業の商品・サービスの概要を伝える

これから売りたい商品やサービスの詳細を伝えます。記事の中で直接的に「買ってください」と書くわけではないにしろ、企業としてどんな目的でSEO対策を行うのかは伝えておきましょう。

ターゲット層やペルソナを伝える

社内で設定した、クライアントとなりうる人たちのイメージを伝えます。一般的にはターゲット層やペルソナといわれます。これをきちんと伝えることで、記事ごとの方向性のブレを防ぎ、統一感のある記事執筆をサポートします。

現在のSEO分析結果と目標値の共有

WordPressの記事公開も依頼するなら、操作説明をしっかりと行いましょう。セキュリティ面も配慮し、「権限を限定する」「ログイン情報は渡さず、ドキュメント上でテキストデータへのタグ入れ(見出し化タグ、強調タグなど)だけを依頼する」といった具合に工夫するといいですよ。

選定したキーワードとその理由を説明

選定したキーワードの一覧を渡すだけでなく、どんな目的で選定したのか、どのような内容を想定しているかなど、具体的に伝えます。目安の文字数も一覧に記載しておきましょう。

語り口・書き手のキャラクター設定

ユーザーの知識レベルや年齢層、性別などの属性によって、受け入れられやすい文章のスタイルが異なるので、事前にライターさんとすり合わせを行います。ライトに書くか、堅い調子で書くのか、ビジネスライクにいくのか、親しげな話口調にするのか、など、書きぶりについても確認しておきましょう。

SEOライティングを外注する際の注意点・陥りやすい失敗

最後に、外注時に失敗しがちなポイントと、注意点をお伝えします。

SEO対策 難しい【SEOライティングの外注】依頼のポイントとWebライター・業者選びの注意点は?

期待していたものと大きくかけ離れる記事が出来上がった

受け取った初稿の内容やトーンが思っていたのと違うとがっかりしてしまいますよね。でもその残念な気持ちをそのままライターさんにぶつけないように、気を付けたいところです。
たいていは、ライターだけでなく、発注側にも問題があります。
・指示の出し方が具体的でなく、わかりにくかった
・すり合わせが不十分
・提供した情報が少なかった
・ライター側でも追加リサーチをしてもらいたかったのに、ライターは、提供された資料のみで書くと勘違いしていた
というように、コミュニケーション不足や伝達の不備から起こることがほとんどです。

安さに飛びついて、SEOライティング経験のないライターに依頼してしまった

SEO対策の記事は、本やWebサイトの情報に少し触れた程度では書けません。また、低価格の初心者ライターに依頼するなら過度な期待はしないほうがいいでしょう。
できる限りたくさんの作業を任せたいなら、Webのコンテンツディレクター、編集の経験があるライターに任せた方が失敗は少ないのではないかと思います。

コミュニケーション・人間関係の面でトラブル

ビジネスといえど、人と人。相性もありますし、ちょっとしたすれ違いで険悪な仲になってしまうこともあります。ライターや外注先は大切なパートナーですから、できるだけ対等で良好な関係を築けなければ、SEO対策の成功はありません。コンテンツSEOは書いてくれる人がいなければできない施策ですから、発注側も敬意を払いたいものですね。

複数ライターに依頼したら、記事のテイストがバラバラに

「依頼したのに書きあがらない」「希望する記事がでてこなかった」といったリスクを回避するために、数本ずつ複数ライターに依頼する企業もあるでしょう。しかし、それがアダとなることも。仕上がってきた原稿の書きぶりがまちまちで、まとまりのない印象のブログになってしまうケースがあるからです。

例えば、20代前半の若者が好む文体で書かれたコラムと、論文調の堅い書きぶりのコラムが同じカテゴリの記事内で混在していたら、読者は混乱します。
依頼時には、サンプル記事を渡す、構成案の時点でチェックする、ターゲット層を詳細に伝えるなど、依頼側が配慮するようにしましょう。

外注するなら契約の締結はしっかりと

「完成したコンテンツの著作権」「契約形態」「請求時期」「秘密保持契約」などは、契約時にはっきりしてさせておかないと後々トラブルになります。お互いに不利益を被らないためにも、書面か電子契約で合意の証拠をきちんと残しておきましょう。

まとめ:外部の協力を仰ぎ、リソース不足の課題を解決!

SEOライティングでは読者のニーズに応え、求められる記事を書く必要があります。時には事例を交えて具体的に解説したり、その道のプロにインタビューしたりと、ライター自身が与えられた課題に積極的に取り組めば、良質なコンテンツができあがり、検索エンジンからの評価は必ず上がります。

質の高い文章を企業のサイトに掲載するには、外部のライターや外注先が大きな力になってくれるでしょう。必要だと判断したら、外注先を早めに決定し、コンテンツマーケティングの初期から関わってもらえたら百人力です!