幅広い方法におけるコンテンツマーケティングのデメリットをメリットも踏まえて解説!~成功事例につなげるための実践に役立つ基礎知識~
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コンテンツマーケティングには、記事コンテンツやオウンドメディア、SNS運用、ホワイトペーパーやメルマガ、動画や音声のコンテンツ、イベント開催など、選択肢が豊富にあります。今回は、個々の方法の特徴やメリットと合わせて、デメリットやその理由、どのような解決法があるのかを詳しく解説していきます。ぜひ視野を広げて、自社に最適なコンテンツマーケティング方法を検討してみてください。
コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。
記事コンテンツやオウンドメディアを活用したコンテンツマーケティング
検索エンジンからの顧客流入に強み! 記事コンテンツやオウンドメディアのメリット
コンテンツマーケティングと聞いてまず思い浮かべるのが、記事コンテンツやオウンドメディアを活用したWebマーケティングではないでしょうか。インターネット検索が当たり前になった今、検索エンジンを通して顧客に情報を伝えるのは効果的な手法です。検索結果でコンテンツが上位表示されれば、自然に長期的な顧客流入が期待できるでしょう。
記事コンテンツには、ブログ記事やコラム記事、ハウツー記事、成功事例やインタビュー記事、専門性の高い記事などさまざまな種類があり、自由に得意分野を選んで作成することができます。オウンドメディアのように公式のWebサイトとして展開すれば、デザインも含めて個性的な内容の発信が可能で、他社との差別化もしやすくなるでしょう。
どちらも検索エンジンから顧客を呼び込むため、SEOを意識することで高い集客力が期待できます。検索エンジンからの流入というスタイルによって、不特定多数の潜在顧客にアプローチできるのもメリットです。広告にかかるコストを抑えられるほか、作成したコンテンツが資産になるため、時間をかけて継続することでさらなる利益も期待できるでしょう。
自由度の高い手法だからこそ難度も高い! 記事コンテンツやオウンドメディアのデメリット
デメリットでよく挙げられるのは、成果が出るまでに時間がかかることです。記事数が少なければ検索エンジンで表示されにくいため、一定数の記事をストックする必要があり、さらに検索で選ばれるためにはSEO対策が必要になるため、ある程度の専門知識が不可欠です。
広告コスト自体は削減できても、メディア立ち上げや人材のためのコスト、社内で全てを担当することが難しい場合は外注のコストなどが必要になるため、必ずしも費用の節約につながるとは言い切れません。制作のための社内体制の構築は必須で、成果が出るまで長期間継続しなければいけないことも難点です。
加えて、これらの要素をクリアしても、肝心のコンテンツが狙いたいユーザーにマッチしたものでないと、最終的な目標達成は難しくなります。記事やメディア自体は制作の自由度が高い分、狙い通りにマーケティングを成功させるにはハードルの高い方法です。
明確な計画と質の高さで勝負! 効果的な施策にする解決法
成果が出るまでに時間がかかるため、制作の体制作りは長期のプランで計画し、KPI設定も目先の利益ではなく長期的な目線で捉えていきましょう。自社のコンテンツマーケティングの目的をしっかりと見定め、ターゲット設定を行い、ユーザーにとって価値のある上質なコンテンツを提供することが大切です。
検索エンジンで上位表示させるために、コンテンツにはSEO対策を行い適切なキーワードを盛り込むことがポイントです。SEO対策では、無料ツールを導入する方法もあります。検索上位にある競合相手の記事の分析も行いましょう。継続して記事を投稿し続けること、リライトによって古い記事を見直していくことも大切な要素です。
もちろん、コンテンツが面白いことも重要です。宣伝色が強くならないようにするほか、ハウツー記事では解決まで導く内容にする、コラム記事では起承転結を意識する、ブログ記事では結論から書くなど、内容に合わせて書き方のコツをつかみましょう。その上でSNSと連携するなどして、効率良く情報を拡散することで成功を導きやすくなります。
▼コンテンツマーケティングにおけるメリットやデメリットについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
SNSを活用したコンテンツマーケティング
コミュニケーション力に強み! SNS運用のメリット
SNSマーケティングは、主なSNS媒体である、TwitterやInstagram、Facebook、LINE、TikTokなどを通じて、情報がユーザーにシェアされることで拡散していくところが魅力です。SNSは情報のやり取りを主としている媒体のため、高い拡散力が期待できるでしょう。記事コンテンツやオウンドメディアのように、SEO対策の手間がかからないことも利点です。
SNS運用では、インフルエンサーが商品やサービスを紹介し拡散されることが大きなメリットにつながります。元から興味のあるユーザーだけでなく、インフルエンサーを通じて、商品やサービスを全く知らなかったユーザーにも情報を届けられるでしょう。ユーザー間で情報が拡散されることで、集客力が高まることも特徴です。
SNSは企業と個人が気軽につながりやすい環境のため、コミュニケーションが取りやすく、ユーザーの愛着を得やすいメリットがあります。コンテンツの拡散によって企業自体の認知も高まりやすく、ユーザーのファン化も期待できます。
情報発信には注意も必要! SNS運用のデメリット
SNSでは手軽に情報を発信できますが、コンテンツ投稿は慎重に行うことが大切です。瞬時に情報が拡散される分、一度発信したら後から訂正をすることは難しいため、間違った情報を拡散しないようにしましょう。また、投稿の内容によっては炎上して自社のイメージを大きく損なう結果につながる場合もあるため注意が必要です。
SNSは展開の早いメディアのため、同じような情報発信をしていると飽きられてしまいます。たくさんの情報が溢れている分、投稿頻度が少なすぎるとユーザーの目に留まらずに埋もれてしまうこともあるので、投稿のタイミングも計画的に行うと良いでしょう。常に新鮮な情報を継続して提供していくことがSNS運用の難しいポイントです。
また、個々のSNS媒体には個性があります。投稿内容の傾向もそれぞれ違い、それを好むユーザーが集まっているためユーザー層にも違いがあります。自社の提供したい情報にマッチしていないSNS媒体を選んでしまうと、期待した効果が得られないこともあるので注意しましょう。
個々のSNSマーケティング戦略に尽力! 効果的な施策にする解決法
ブランディングや見込み顧客の育成、自社メディアへの流入などの目的と、施策のゴールを考えた上でターゲットを明確にしましょう。例えば、BtoBの商品やサービスをアピールしたい場合は、SNS運用だけでは直接的な購入に結びつけるのが難しい場合もあります。このような場合は、ブランディングや愛着心が高まる投稿に視点を当てるなど、効果が得られやすい目的を定めると役立ちます。
個々のSNSは、匿名で発信するユーザーが多いTwitterや、画像や動画の発信が中心のInstagramなど、それぞれに特徴があるため、自社の魅力を発信できる媒体とそれに見合う発信方法を選びましょう。例えばTwitterは匿名性が高いためユーザーが気軽に参加できる雰囲気があります。140文字以内の文字数制限があるため詳細な発信は難しくなりますが、気軽な雰囲気を上手く活用してユーザーとのコミュニケーションがつかめれば、例えばコーポレイトサイトなどのしっかりとした場では「企業」「株式会社」然とした堅いイメージであっても、SNSではもっと身近で親しみやすい印象をもってもらう、ということが可能です。
また、投稿の内容は炎上防止を常に心掛けておきましょう。多くの人の目に触れるため、世間一般の意見と大きくずれてしまっていたり、差別的に捉えられてしまったりすると、炎上につながるため注意が必要です。できるだけ多くの共感を得られるよう、社内でSNS運用のポリシーやルールを明確にしておくと良いでしょう。
ホワイトペーパーやメールマガジンを活用したコンテンツマーケティング
リード獲得や育成に有効! ホワイトペーパーやメールマガジンのメリット
ホワイトペーパーは、ダウンロード形式で顧客に情報を提供するため、より専門性の高い内容を届けることができます。不特定多数に向けたアピールは難しいものの、顧客の認知度を高めるのに優れた方法で、見込み顧客の獲得や育成に最適です。主にBtoB向けの施策として活用されていて、ホワイトペーパーによって自社の商品やサービスの課題解決を促すことができます。
メルマガもまた、メールアドレスを通じて個々のユーザーに詳細な情報を届けることができます。こちらも不特定多数に向けたアピールは難しいですが、ピンポイントでアプローチでき、見込み顧客の関心を高めたり信頼性を獲得したりするのに有効です。ユーザーがメールアドレスを登録する段階で一定の関心は得られているため、商品やサービスの購入に直接結びつけられる可能性も期待できるでしょう。
ホワイトペーパーとメルマガは、双方を組み合わせることでリード獲得や育成の効果がより期待できることがあります。メールマガジンからホワイトペーパーに誘導する、またはその逆もあり、導線を工夫することでユーザーの興味関心を惹きつけられるでしょう。メルマガの場合は、メルマガの開封率やメール内に配置したURLのクリックなどによって、見込み顧客の関心度合いを数値化できるメリットもあります。
ハードルの高い施策! ホワイトペーパーやメールマガジンのデメリット
ホワイトペーパーやメルマガは、不特定多数向けの施策ではないため、自社にそれほど興味を持っていない潜在顧客に働きかけるには難しい面があります。読んでもらえないと無駄になってしまうため、ダウンロード率や開封率が低ければ低いほど運用コストのデメリットが大きくなるでしょう。
専門性の高い内容でユーザーの認知を高める点では効果的であるものの、サービスや商品のアピールが主になってしまうと嫌悪感につながるため注意が必要です。そのため、コンテンツ制作の難易度も高く、制作にエネルギーが必要になります。ダウンロード後やメール送信後に情報を修正することができないため、制作には慎重さも欠かせません。
また、ダウンロードやメールアドレスの登録など、ユーザーにとってややハードルの高いアクションが必要になることもデメリットです。
内容とアプローチ方法を工夫! 効果的な施策にする解決法
まずはユーザーにとって需要のあるコンテンツを制作することが大切です。見込み顧客の望んでいる課題解決のための資料としてわかりやすくまとめましょう。専門性の高い情報ではありますが、専門用語を使い過ぎず、ユーザーの知識のレベルを問わず読めるコンテンツ制作がポイントです。また、個々のユーザーによって抱えている課題には違いがあるため、ターゲット設定は明確にする必要があります。
商品やサービスの紹介に偏り過ぎず、全体の構成も整えましょう。魅力的なタイトルでユーザーの興味関心を惹きつけ、期待を裏切らない内容を押さえた上で、上手く自社のアプローチしたい事柄を盛り込むのがコツです。エネルギーが必要な作業のため、社内体制を整えて人員も確保しておきましょう。
ホワイトペーパーとメルマガ単体の施策ではなく、他の施策と組み合わせることも大いに役立ちます。ホワイトペーパーとメルマガを組み合わせるだけでなく、記事コンテンツやオウンドメディア、SNSなどから、ホワイトペーパーやメルマガの集客をするのも良いでしょう。良質なコンテンツを制作し、関連する媒体との導線を意識した集客の施策も行うことでより効果が得られやすくなります。
動画や音声を活用したコンテンツマーケティング
視覚や聴覚にアプローチ! 動画や音声マーケティングのメリット
動画や音声によるコンテンツマーケティングは、テキスト形式ではないところが他の施策と比較した際の大きな違いで、文字を読むことを苦手に感じる顧客にもアプローチできるのが魅力です。視覚だけでなく、聴覚でも情報を伝えられるため、直感に働きかける訴求ができるでしょう。
テキストでは伝えづらい部分を動画の動きや音声で補うことができ、一度に多くの情報を伝えられるため、ユーザーに自社の商品やサービスをより理解してもらうことができます。加えて、ユーザーの感情移入が期待できる、記憶に残りやすいということもメリットです。また、記事コンテンツやオウンドメディアと同じように、動画や音声のコンテンツも資産になります。
近年は、動画再生メディアや音声メディアの普及が拡大していることもあり、動画マーケティングや音声マーケティングは注目されつつあります。メディアのユーザーが増え、拡散力が高まるほど、マーケティングの成功も期待できるでしょう。
専門技術やコストが必要! 動画や音声マーケティングのデメリット
動画制作や音声制作には、専門の技術が必要になるため、自社に適切な人材がいない場合は特に、コンテンツ制作のハードルが高くなるでしょう。コンテンツ制作には時間もかかるため、その分マーケティングの効果が表れるのも遅くなります。自社での制作が難しい場合は外部に依頼することになりますが、ある程度のコストがかかるため費用対効果でデメリットになる可能性があることも押さえておきたいポイントです。
動画のように伝えられる情報が増える分、コンテンツ内容はより慎重に制作する必要があります。ユーザーに対して悪影響のある内容だと炎上する可能性があり、拡散によって自社のイメージを損なう危険があるため注意しましょう。
また、音声のみのコンテンツは、視覚情報がないことがデメリットにつながる場合があります。実際にコンテンツを再生してみないと内容に触れることができないため、動画と比べると拡散されにくいのも難点です。例えば、食べ物や景色など、商品やサービスによっては、視覚イメージが重要になる場合もあります。内容によって音声コンテンツが不向きなケースがあるため、商品やサービスとの相性も検討することが大切です。
的確で独自性のあるコンテンツ制作! 効果的な施策にする解決法
動画や音声のコンテンツにおいても、目的やターゲット設定を明確にすることは必要です。目指すものがはっきり把握されているとコンテンツも制作しやすくなり、外部に依頼する場合も伝えやすくなるでしょう。動画の場合は特に情報量が多い分、的確に届けられる内容にすることもポイントです。動画は長過ぎても訴求力が低下するため、必要な情報をコンパクトにまとめることも心掛けておきましょう。
音声コンテンツは視覚情報がない分、何かをしながら聴くことができるため生活に溶け込みやすい利点があります。購買に至るまでの詳細情報を伝えるのは難しい反面、ブランディングのような認知を目的にすると効果が期待できるでしょう。また、動画や音楽のコンテンツをどの媒体で流すかも成果に影響するポイントです。自社のコンテンツ制作の目的に適した媒体を選びましょう。
動画や音声コンテンツで訴求する手段としては、人気のあるインフルエンサーに、自社に代わって商品やサービスを紹介してもらう方法もあります。上手くアイディアが浮かばない場合は、動画や音声マーケティングの成功事例の一覧を参考に検討するのもおすすめです。多彩なコンテンツの個々の特徴を見極めた上で、独自性を追求して制作してみてください。
イベントを活用したコンテンツマーケティング
ユーザーにリアルな体験を提供! イベントマーケティングのメリット
これまではWebページのコンテンツなど、インターネット上でのマーケティングについて主に紹介してきましたが、実際に顧客を集めて開催するイベントマーケティングも、見込み顧客の獲得や育成に有効な方法です。展示会やセミナー、来場者に体験を促す参加型イベントなど、複数の方法があるほか、ウェビナーのようにオンライン上でもイベントを開催できます。
イベントに参加するユーザーは一定の興味を持ち合わせているため、積極的にコミュニケーションを取りやすい利点があるほか、対面での解説やリアルな体験の提供などで、より訴求性の高いアプローチが可能です。これによって、自社の認知やブランディングを高めることにもつながるでしょう。
オフラインイベントでは分析データではわかりにくいユーザーのリアルな反応を知ることができ、オンラインイベントではユーザーの反応を数値化できるメリットがあります。
収益が集客に左右される! イベントマーケティングのデメリット
イベントは、開催のための手間やコスト、準備時間がかかるところが大きな負担になります。イベント会場を押さえて、スタッフを確保し、集客のためには告知方法にも工夫が必要になるでしょう。当然のことながら、イベントは来場者の参加によって成立するため、集客ができないと目的の達成は難しくなってきます。
イベントの具体的内容・方針についても、ただ開催すれば良いのではなく、費用対効果を高めるためにはある程度のノウハウが必要になります。ターゲット設定や目的達成のための運営プランを念入りに計画するほか、アフターフォローも大切です。近年の傾向として、実際に多くの人が集まるオフラインイベントの場合は、新型コロナウイルス感染症対策も重要になるでしょう。
明確なプランでイベントの目的達成! 効果的な施策にする解決法
イベントコンテンツは、企画の段階で目的や目標を明確にしておきましょう。売上金額は~円以上、クリック率は〜%以上などのように、目的達成に向けた具体的な数値を定めておくのもポイントです。ターゲットを明確にした上で、他の施策と同様にKGIやKPIを設定することも大切です。
イベントは集客がないと負担が大きくなってしまうため、ユーザーが参加しやすい環境を整えることも意識しておきましょう。イベントならではのメリットをアプローチして、来場しやすい時間や曜日のほか、申し込みに手間がかからないようにするなど、参加のためのハードルを低くすることも集客に役立ちます。SNSやメルマガ、プレスリリースなど、複数の媒体を活用して告知することも集客を上げるコツです。
イベントはリアルタイムで物事が進んでいくため、当日の進行についても事前準備の段階で見落としのないように確認しておきましょう。イベント開催に慣れていない場合は、イベントマーケティングを支援する会社に相談することもひとつの方法です。イベント開催後には、アフターフォローや調査を行い、次の目的達成につなげましょう。
▼コンテンツマーケティングのさまざまな手法については、以下の記事もあわせてご覧ください。
自社の施策に合ったコンテンツマーケティング手法を選ぼう
コンテンツマーケティングにはさまざまな方法があり、視野を広げれば幅広い取り組みができます。ユーザー数やプレビュー数、SNSでの拡散数など、コンテンツを評価する指標も複数あるため、個々に分析しながら成功につなげてみてください。
自社の施策に合わせて、効果的なコンテンツマーケティング手法を選びましょう。