コンテンツマーケティングのゴールとは? 目的別の設定方法を解説

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Webマーケティングの戦略として「コンテンツマーケティング」を導入する背景には、さまざまな目的があります。長期的かつ継続的に運用をしていくコンテンツマーケティングで成果を出すためには、本来の目的を見失わないためのゴールの設定が必須です。この記事では、BtoB向けコンテンツマーケティングのゴールを設定する重要性とは何かと、具体的な設定方法について解説します。成功するコンテンツマーケティングの構築にぜひ役立ててください。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

コンテンツマーケティングに必須となる「ビジネスゴール」とは

ゴールに入るサッカーボール

コンテンツマーケティングの方向性や具体性を決めるために必須なのが、「ゴールの設定」です。一般的にゴールとは目標点または最終目的のことを指します。コンテンツマーケティングにおけるゴールとは、大きく分けて「ユーザーゴール」と「ビジネスゴール」のふたつです。

ユーザーゴールとは

ユーザーゴールはコンテンツを閲覧するユーザーの目的を指します。具体的には「なぜ自社のコンテンツにたどり着いたか」「なぜコンテンツを閲覧しているか」などが該当します。

ビジネスゴールとは

ビジネスゴールとは、コンテンツマーケティングにおいて達成したい最終目的です。ビジネスゴールを達成するには、ユーザーゴールを理解し、適切なコンテンツを提供することが求められます。

つまり、ビジネスゴールを設定することはユーザーゴールの理解につながるのです。適切なコンテンツの方向性や内容が分かるため、成果の出せるコンテンツマーケティングの実施につながるでしょう。

コンテンツマーケティングのゴール設定の重要性

PLANの文字

コンテンツマーケティングを運用するとき、あらかじめビジネスゴールの設定をしていないとマーケティングの成果が出せない可能性が高いです。コンテンツマーケティングにおけるゴール設定の重要性を解説します。

動機が曖昧なため失敗する可能性が高い

「何となく流行しているから」「SEO対策で有効だから」など、コンテンツマーケティングの動機が曖昧なまま運用を続けてしまうと、頓挫または失敗する可能性があります。コンテンツマーケティングの目的が分からず、進む方向が定まっていないためです。

戦略変更時の方向性が分からなくなる

コンテンツマーケティングは長期的かつ継続的に運用を続けます。途中で戦略を変更することも珍しくありません。ゴールを設定していないと戦略変更の方向性が分からないため、戦略に沿った適切なコンテンツが作成できないでしょう。

コンテンツの制作自体が目的になってしまう

コンテンツマーケティングは定期的に新しいコンテンツを制作、更新することで運用します。ゴールの設定がないと、「ただコンテンツを作る」「更新する」こと自体が目的となってしまう恐れもあります。

コンテンツマーケティングのおもな目的

並んだドア

コンテンツマーケティングで設定するビジネスゴールの内容は、コンテンツマーケティングのおもな目的(何のためにコンテンツマーケティングを運用するか)によって異なります。まずはコンテンツマーケティングの目的を把握しておきましょう。

コンテンツマーケティングのおもな目的は「商品・サービスの購買」「リード獲得」
「ブランディング・ファン化」「認知拡大・人材獲得」のいずれかです。たとえば直接的な利益をアップしたい場合と、採用ブランティングなどのために自社やブランドの認知を広げたいときでは、コンテンツマーケティングで設定するゴールは異なります。適切なコンテンツの方向性も異なってくるでしょう。

▼コンテンツマーケティングの目的の種類や認知手法別の目的についてはこちらでくわしく解説しています。

ブルズアイに矢が命中しているボード

【関連記事】コンテンツマーケティングの目的とは? 種類や認知手法ごとの目的を詳しく解説

コンテンツマーケティングの目的とは何かを詳しく解説する記事です。コンテンツの種類とユーザーへの認知拡大手法ごとの目的も紹介します。目的の達成度の確認方法や目的を決める必要性も説明しますので、ぜひご覧ください。

コンテンツマーケティングのゴール設定に活用できる「SMART」

Be smartの文字

コンテンツマーケティングの目的を把握したら、次はビジネスゴール設定に進みます。ビジネスゴール設定に活用できるフレームワークに「SMART」があります。SMARTとは、目標やゴール設定に適切な5つの要素の頭文字を取ったことが名前の由来です。SMARTの5つの要素について解説します。

Specific(具体的)

明確で具体的なゴールや目標を設定しましょう。たとえば「売り上げを最大化する」「集客する」ではなく「●●(具体的な商材)の販売数を●円まで上げる」「ユーザーの悩み解決や有益な情報を多く紹介し、問い合わせの量を増やす」のように設定します。

ゴールや目標を具体的にすると設定範囲が限定的になり、コンテンツマーケティングでやるべき行動が見えてきます。

Measurable(測定可能)

ゴールや目標を設定する際には、達成度合いを数字などのデータで測定でき、成果が把握できるようなゴール・目標にしておきましょう。

測定できる目標やゴールなら、途中での軌道修正や戦略変更の検討もしやすいです。具体的には「Googleの検索順位で1位になる」などが該当します。

Achievable(達成可能)

達成可能なゴールや目標を設定しましょう。ゴールや目標達成までの具体的な期間や必要な準備が把握できます。また、コンテンツマーケティングは基本的に長期的な運用が必要です。達成可能なゴールや目標はコンテンツマーケティング運用へのモチベーションや意欲にも関連します。

Relevant(関連性)

自社やメンバーの望むもの、目標が結びついているなど会社や業界市場との関連性を考えて目標やゴールを設定しましょう。ゴール達成までの詳細な目標設定にも役立ちます。

Time-based(期限)

目標達成やゴール到達までには、期限を設けます。期限を設定すれば、達成する目標が複数あるときでも優先順位が把握できます。もしも期限内にゴール到達や目標達成ができなかったときには、「阻害する要因があった」「期限が短かった」など理由を考えて次回に活かすことも可能です。

コンテンツマーケティングのゴール設定の手順

ホワイトボードに手順を書く男性

コンテンツマーケティングでゴールを設定するときの各手順を、流れに沿って解説します。

現状を把握する

まず現状を把握するために自社の強み、商材の特徴やユーザーへもたらすメリット、売上、課題などを洗い出しましょう。現状をベースにどんなゴールが設定できるかが分かります。

たとえば自社の強みが「ほかの企業にはない独自技術がある」、売上が「ほとんどが既存顧客から」、課題が「自社や技術の認知度が低く新規顧客が獲得できない」の場合、自社や技術の「認知度向上」「ブランディング」がコンテンツマーケティングの目的となります。

ゴールを設定する

現状を把握したうえでコンテンツマーケティングの目的を決めたら、ゴール(最終目的)を設定します。

ゴールから逆算して目標設定をする

ゴールから逆算して、必要なステップごとにこまかい目標を設定しましょう。ゴールに到達するまでに、コンテンツマーケティングの「サイトへの流入数」「 サイトのコンテンツの閲覧(熟読)率」などの指標を使った目標設定が向いています。たとえば「1ヶ月間にPV数●を目指す」「資料のダウンロード数●を目指す」などです。

それぞれの目標に期限をつけることも、忘れずに行いましょう。

コンテンツマーケティングのゴール設定のポイント

矢が刺さった的

設定したゴールが不適切ではコンテンツマーケティングによる成果は上げられません。またゴールになかなか到達できないことでモチベーションが下がり、せっかく軌道に乗っていたコンテンツマーケティングの運用がスローダウンしてしまう可能性もあります。

あらかじめゴール設定のポイントを踏まえておき、適切なゴールを設定するようにしましょう。

現状では達成できないゴールにする

「背伸び」をしないと達成できないゴールを設定しましょう。現状で達成できるゴールを設定してしまうと、コンテンツマーケティングをはじめても今以上の成果は出せません。コンテンツの成長や達成感なども得られないため、現状を打破できるように少し高めの目標を持ってのゴール設定が重要です。

目標とゴールは関連付けして設定する

ゴール(最終目標)を達成するために、中間的な目標が存在します。ゴールから逆算して目標を設定していくことで、ゴールへ着実に近づくとともに、進捗状況やコンテンツマーケティングの成果も把握しやすくなります。

逆に目標とゴールに関連性がないと、いつまで経ってもゴールは達成できません。

モチベーションが保てるゴールを設定する

コンテンツマーケティングは長期的な運用と定期的な更新が必要です。モチベーションが保てるゴールなら、運用中に創意工夫を取り入れる、戦略を思い切って変えてみるなど成果を出すために柔軟な対応もできるようになります。

モチベーションが保てないゴールでは、コンテンツマーケティングの目的がぶれてしまいます。「体裁を良く見せるためにコンテンツをとにかく更新する」など、本来の目的を見失ったままコンテンツマーケティングが運用されることになり、当然成果は上げられなくなります。

ゴールへの到達度はコンテンツマーケティングの成果計測で見る

ものさしとペンと電卓

中間目標の達成度やゴールまでの到達度を測る指標となるのが、コンテンツマーケティングの成果測定です。コンテンツの成果を分析し、必要に応じて改善を行うことで着実にゴールへ近づけます。コンテンツの成長にもつなげられるでしょう。

測定する数値を見る

PV数、直帰率、滞在時間、ページ経由の問い合わせ数や売り上げ、ソーシャルブックマーク数、SNSでの拡散数など、目標やゴールと関連する数値を計測し、分析します。

目標は必要に応じて変える

ゴールへ到達する途中で設定した目標は、必要に応じて変えて問題ありません。目標を変えることがゴールへの近道となることもあります。中間目標はこまかく設定することで、コンテンツの改善点を具体的に把握しやすくなります。コンテンツマーケティングの目的に合った指標を選び、目標を設定しましょう。

ユーザーゴールを加味して達成度を見る

ゴールへの到達度や目標達成度を見るときには、「ユーザーゴール」も加味しましょう。目標の達成度やゴールへの進捗度は、前述通りコンテンツマーケティングの成果を分析した数値より把握できます。

一方でユーザーゴールは「ユーザーがコンテンツから得る目的や望み」です。ユーザーゴールは数値では表示できません。コンテンツへ到達し、閲覧してもらうターゲットをふまえて年齢や性別、職業などをこまかく設定する「ペルソナ設定」を行い、ユーザーゴールをまず把握しましょう。

ユーザーゴールをふまえたうえでコンテンツを制作し、ユーザーからの反応を見ることでユーザーゴールを満たしているかが把握できます。

目標は達成してもゴールが達成できない場合の対策方法

ハイタッチする人形

中間目標は達成できても、なかなかゴールまで到達できないということもあるでしょう。たとえば中間目標として設定した「月間PV数」「クリック数」などは達成できても「問い合わせ」「商品の購入」などのゴールまで至らない、などです。このときの対策方法として有効なのが、コンテンツの見直しです。ユーザーの流入数が多いものの、問い合わせや商品の購入には至らない場合、ユーザーが求めてるものとコンテンツとの間に乖離があることになります。たとえば問い合わせにリーチしたいのなら、「実績の一覧」「導入事例」「活用動画」などの商材のメリットや特徴が具体的に分かるコンテンツが有効です。

コンテンツマーケティングのゴールである「ビジネスゴール」の達成には、ユーザーゴールを把握したうえでユーザーの求めるコンテンツを提供することで達成します。ターゲット設定やペルソナ設定はしているものの、ゴールに到達していないときにはより具体的なユーザーゴールを把握するための施策を行いましょう。

ユーザーゴールを適切に把握したコンテンツ制作を支援するものに「SEOツール」があります。たとえばPascalならコンテンツに取り入れるキーワードだけでなく、10種類の中からジャンルの提示、タイトルや見出しのキーワードや方向性、上位ページとの比較も簡単にできます。SEO効果が高いだけでなく、よりユーザーが求めるコンテンツの理解につながります。ユーザーゴールを踏まえたコンテンツの方向性や内容が分かるため、新規のコンテンツ制作にも、既存のコンテンツをゴール到達のために改善するのにも役立ちます。

コンテンツマーケティングはゴール設定が重要

コンテンツマーケティングにおけるゴール設定の重要性や具体的な設定方法と流れ、中間目標は達成できてもゴールまで到達できないときの対処方法を解説しました。

コンテンツの方向性を決める、長期的な運用をするためにも、コンテンツマーケティングでのゴールは重要な指標となります。ユーザーゴールを把握できるSEOツールを取り入れるなどして、ゴールまで到達できるコンテンツ制作を実現しましょう。

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