個人事業主やフリーランスでも導入できる? 小規模事業でコンテンツマーケティングを行うときのポイント

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プログラマーやインストラクターなど、最近はフリーランスとして個人で仕事を請けている人が増えてきましたが、そのような人たちに共通する悩みが、集客をどう行うのかということですよね。さまざまな営業活動をしてみたものの、思うように集客できていない人もいるかと思います。

ここではそんなフリーランスなどの小規模事業で、集客がうまくいかないという人のために、コンテンツマーケティングを活用した集客方法について解説していきます。SNSやブログなどで集客を考えており、ただ具体的に何をすればいいのかわからないという人は、ぜひ参考にしてください。

コンテンツマーケティングについてもっと概要を詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

個人の仕事にコンテンツマーケティングが有効な理由

ノートパソコンを操作する男性

コンテンツマーケティングと聞くと、大手企業が集客のために行っているというイメージがあるかもしれません。ところが最近は個人事業主やフリーランスといった人たちも、積極的に導入しつつあります。

そこで、ここではまずメディアなどを利用したコンテンツマーケティングを導入することで、個人の仕事にどのようなメリットがあるのかを解説していきます。

コンテンツマーケティングは低コストで始められる

コンテンツマーケティングの魅力は、なんといっても低コストで始められるという点にあります。集客のためにWeb広告を出したり、雑誌広告を掲載したりしようとすると、まとまった金額のお金が必要になりますが、コンテンツマーケティングを自分で行う場合には、ほとんど費用を掛けずに始められます。

もちろん自分でコンテンツマーケティングを行う場合には、ある程度の知識が必要になりますし、コンテンツ制作に時間がかかるといったデメリットもありますが、知識やコンテンツ制作のスキルは独学でも身につけることも可能です。

営業活動の負担が減り自分の事業に集中できる

コンテンツマーケティングでは、コンテンツに営業活動してもらうことになります。制作したコンテンツは24時間365日休むことなく集客を続けてくれるので、営業活動の時間を減らせて、自分の事業に集中できるようになり、売上アップに繋がります。

さらにコンテンツマーケティングを導入することで、サービスを利用したい顧客側からアプローチしてくるようになるため、これまでの自分から顧客候補者に何度もアプローチする営業スタイルよりも、効率よく集客できるようになります。

コンテンツ内容次第で大手企業に対抗できる

個人でもWeb広告を出せば集客できますが、Web広告は資金力がものをいう世界なので、大手企業と競合する場合、どうしても顧客を大手企業に取られてしまいがち。ところがコンテンツマーケティングの場合は、個人でも大手企業に対抗することが可能です。

たとえば優良なコンテンツを制作して、Google検索で上位表示されるようになれば、大手企業よりも多くの顧客候補者を獲得できるようになります。しかもコンテンツを増やしていくことで、専門家としての信頼度も上がるので、多くの仕事依頼を請けられるようになります。

ファンを増やすことで固定客を確保できる

個人でコンテンツマーケティングを行った場合には、自分自身のパーソナリティを見せることになるので、コンテンツ内容によってはファンが増えていきます。個人のYouTubeチャンネルでも数万人の登録者がいることがありますが、それだけファンがいれば安定した固定客を確保でき、事業の収益が安定します。

さらにファンが増えていくと、そこから口コミによってまたファンが増えていくといった、ポジティブな流れも生まれます。ただし、そのような流れを生み出すには、自分だけのオリジナルな情報を発信し、ファンになってもらえるだけの個性を演出するなどの工夫が必要になります。

SNSでバズったときには一気に顧客が増える

TwitterなどのSNSでコンテンツマーケティングを行った場合、コンテンツ内容によってはSNSでバズることがあり、1度の情報発信で数万人に自分の事業を知ってもらえることもあります。そのすべてが顧客になるわけではありませんが、認知をしてもらえたことでフォロワーが大幅に増えるケースも珍しくありません。

SNSでフォローしてもらえると、顧客候補者とのつながりができるため、すぐに仕事の発注がなくても、何かのタイミングで仕事を依頼されることもあります。そのためには多くの人が本当に必要とする情報を発信し続け、コミュニケーションをとる必要もありますが、反響がわかりやすく、楽しみながら続けられるのもコンテンツマーケティングの魅力のひとつです。

コンテンツマーケティングで集客をするときの流れ

「5Step」の文字を書いたノートと机

コンテンツマーケティングについて、「コンテンツを公開し続ければいいだけ」と思っている人もいるようですが、それではマーケティングにはなりません。コンテンツマーケティングは偶然性に依存せず、継続して安定した顧客を確保するために、顧客になってもらうための流れを意識する必要があります。

「認知→興味→比較検討→購入・成約→ファン(リピーター)になってもらう」

これがコンテンツマーケティングを行う上での、とても重要な流れになります。それぞれの段階において、具体的にどのようなコンテンツを用意すればいいのか、流れを次の段階につなげるために、何をすればいいのかを見ていきましょう。

STEP1 認知

まずは自分の存在を認知してもらう必要があります。そのためにはまず、Google検索の上位に表示されるような情報を発信していきます。目的は、「認知してもらう」ことです。Googleなどで検索しているユーザーに見てもらい、認知してもらうフェーズです。

STEP2 興味

次に興味を示してもらうために、提供しているサービスに関するオンリーワンな情報や、悩みを解決するようなコンテンツを制作します。オウンドメディアなどでコンテンツを見てもらい、資料(ホワイトペーパー)ダウンロードにつなげるなどの施策も可能です。

STEP3 比較検討

興味を示してくれた人に向けて、比較検討するためのコンテンツを制作します。ここでは、競合他社と比較して、自分のサービスが優れている点をアピールすることが重要です。見込客獲得にはここのフェーズで接点ポイントを持つことがとても重要です。

STEP4 購入・成約

自分が提供するサービスについての、より詳しいメリットをアピールし、商品の購入や成約に結びつけます。期間限定の割引サービスや特典などを用意することで、購入を後押しすることも有効です。オウンドメディアから自社公式サイトへの誘導、成功事例の資料をお渡しするなども成約率を高める施策になるでしょう。

STEP5 ファン(リピーター)になってもらう

コンテンツマーケティングでは、ファン(リピーター)になってもらうことがゴールですので、提供したサービスを活用するためのコンテンツを制作したり、ユーザー会などを開催したりして、顧客とのつながりをより濃いものにしていきます。

SaaSなどを提供している会社は、契約してからがスタートとなりますので、売上を上げるための支援や、お客様の目的に合わせて効果の出る施策支援なども行うことで、ファンになっていただけるでしょう。

個人のコンテンツマーケティングにおすすめの手法

ノートパソコンで仕事をする女性

コンテンツマーケティングにはいくつかの手法がありますが、個人で行う場合には下記の3種類がおすすめです。

▼個人に適したコンテンツ
・SNS
・ブログ
・動画

それぞれの手法について、どのような特徴があるのか詳しく見ていきましょう。

SNS

SNSはコミュニケーションツールと考えている人もいるようですが、個人がコンテンツマーケティングをするのにおすすめのツールでもあります。すでに多くの人がSNSを利用しており、そこで良質なコンテンツを配信し続けることで、認知度アップを狙えます。

しかもSNSにはシェアという機能があり、重要だと感じたコンテンツや面白いコンテンツを知り合いに広める文化があるため、バズりやすいといった特徴もあります。さらに、フォロワーとつながり、コミュニケーションをとることでファンを増やすことも可能です。

ただしSNSではコンテンツが流れていきやすく、制作したコンテンツが資産になりにくいといったデメリットもあります。

ブログ

ブログによるコンテンツマーケティングの魅力は、Google検索からのアクセスを増やせることにあります。自分の事業に関するキーワードを意識してブログを作成し、その内容が有益であれば上位表示されるので、簡単なメンテナンスだけで集客できます。

さらにアクセスしてくれた人の悩みを解決するような提案ができれば、信頼されるようになるので成約率もアップします。ただし、記事は何を書いてもいいわけではなく、本当に必要とされる内容の記事を戦略的に公開し続ける必要があり、読みやすいといった文章力も求められます。

動画

スマートフォンの通信環境が整ったことで、ちょっとした空き時間にも動画を視聴する人が増えており、動画も個人のコンテンツマーケティングとしておすすめの手法となっています。個人でも大手企業に負けないほどの集客が可能で、多くの情報をまとめて伝えられるといったメリットもあります。

デメリットは動画編集スキルが求められることと、YouTubeなどの動画配信サービスに依存することになるという点です。自分で動画を作れない場合には、専門業者に依頼することになりますが、動画制作の費用は高く、それに見合うだけの顧客確保につながるとは限りません。

それでも動画配信そのものを収益化することもできるため、時間と労力をかけてでも導入する価値のあるコンテンツになります。

個人でコンテンツマーケティングを行うときのポイント

オフィスで書類を見て計算をしている女性

実際に個人がコンテンツマーケティングを実施するとなると、いくつかポイントを押さえたうえで始める必要があります。何も考えずにコンテンツを配信しても、まったく集客できないということも考えられますので、ここではコンテンツマーケティングを行うときに重要となるポイントを解説していきます。

押し付けるのではなく提案していく

コンテンツマーケティングを導入するときに重要になるのが、人の心理を考えるということです。自分が顧客の立場になったときに、強引に押し付けるタイプの営業をされると不快に感じるように、他の人も強引な営業を不快に感じ、避ける傾向にあります。

このためコンテンツマーケティングでは、まずは悩みに対する提案をしていくことから始めなくてはいけません。顧客になりそうな人の悩みに、いくつかの解決方法を提案し、その中のひとつに、自分が提供できるサービスも含めるわけです。

自分のサービスに興味を示した人に対して、さらに深掘りした情報を提供し、納得してもらったうえで購入や契約に結びつけます。

本当に必要とされている情報を発信する

コンテンツ制作するときに意識してもらいたいのが、本当に必要とされている情報を発信するということです。コンテンツを自分で制作すると、どうしても自分が伝えたいことを中心に発信してしまいがちですが、それでは集客は出来ません。

また、下記のような良質なコンテンツを発信し続けることも重要です。

▼良質なコンテンツの条件
・読みやすい
・専門性やオリジナリティがある
・正確で信頼性の高い情報で構成されている
・共有したくなる内容

この条件を満たすコンテンツを増やしていくことが重要で、売上アップにつなげたいからといって、虚偽の情報などを混ぜたコンテンツを公開するのはNGです。コンテンツマーケティングで重要なのは信頼ですので、信頼を損なうような行為は避けましょう。

適度に個性を含んだコンテンツに仕上げる

良質なコンテンツの条件としても少しお伝えしましたが、コンテンツマーケティングではオリジナリティがとても重要になります。他のサイトでも書かれていることばかり並べても、個性がなく読み手の心に残ることはありません。

これでは認知されても興味のステップに進むことはないため、購入や契約にはつながりません。さらに個性がないコンテンツばかりでは、ファンを増やすこともできないので、コンテンツマーケティングに失敗します。

自分だけが持っている情報や自分の強みを一覧にして、それをベースにオリジナリティのあるコンテンツを制作してください。

費用対効果を考えて外注する

文章力に自信がない場合や、動画編集などのスキルがない場合には、コンテンツ制作を外注することも可能です。むしろ外注することで、自分は本業に集中できるので、苦手分野は積極的にアウトソーシングするべきですが、そのときに費用対効果をきちんと考えて発注しましょう。

いくら良質なコンテンツが増えても、それに掛かった費用に見合うだけの売上がなければ、コンテンツマーケティングを行う意味がありません。特に個人の場合には本業に使える時間に限られており、売上には上限があるので、採算が取れるかを常に考えて発注する必要があります。

低予算で外注したい場合には専門業者に依頼するのではなく、格安でコンテンツ制作できるクラウドワークス(CrowdWorks, Inc.)やランサーズ(Lancers,Inc.)などのクラウドソーシングサービスを活用して、赤字にならないように工夫しましょう。

ターゲット(ペルソナ)をしっかり設計する

コンテンツマーケティングだけではなく、webマーケティングにはペルソナの設定が欠かせません。ペルソナであるターゲットをしっかりと設定し、ターゲットがどのような課題や経験を持ち、どのような行動を取るのか仮説を立ててターゲットに合わせた施策が必要となります。

ターゲット(ペルソナ)の仮説を立てて、そのターゲットがどのようなニーズを持ち、潜在的なウォンツがどのようなものがあるのかを把握することで、使用する媒体や発信する情報、メルマガなどさまざまな対策が可能になります。

個人のコンテンツマーケティングでの失敗事例

バツ印をつくるビジネスマン

個人でコンテンツマーケティングを導入しても、思うような結果が出ずにやめてしまうケースがあります。ここでは同じことにならないために、よくある失敗事例をいくつかご紹介していきます。

意図的にバズらそうとする

SNSでバズると、あっという間に認知度が上がるので、ついバズりそうな投稿をしたくなりますが、残念ながら100%バズる方法というものは確立されていません。このため、ほとんどのケースで失敗して、中身のない投稿が積み重なっていき、信頼されなくなってしまいます。

さらに運よくバズったとしても、必ずしもプラスになるとは限らず、炎上してアカウントを閉じなくてはいけなくなるようなケースもあります。このため、コンテンツマーケティングではバズるかどうかは意識せずに、質の高い投稿を継続して行いましょう。

目標を感覚で決めてしまう

失敗例として多いのは、コンテンツマーケティングでは目標を明確にして、その目標を実現するためにどうすればいいのかを試行錯誤しながら進めていきます。会社組織であれば、目標を社内で議論して決めますが、個人の場合には検討も決定も自分が行うため、感覚で目標を決めてしまいがちです。

根拠のない目標は達成することが難しく、達成したとしても必ずしも売上アップなどの結果につながるとは限りません。目標は必ず根拠のあるものにして、自分だけで判断できない場合には、コンテンツマーケティングに詳しい人に相談しながら決めましょう。

成果が出なくてすぐにやめてしまう

個人でビジネスを行うときにはスピーディな判断が強みということで、即断即決で進めている人もいるかと思います。このため、コンテンツマーケティングも短期間で成果が出なくて、その内、運営をやめてしまうことが多々あります。

ところが、コンテンツマーケティングはなんらかの成果が出るまでに早くても3ヶ月かかり、一般的には成果を感じるようになるまでに半年かかるとされています。参入する分野によっては、1年以上継続して、ようやく成果が出てくることもあります。

成果がなかなか出なくても、すぐにやめてしまうのではなく、半年以上は継続してコンテンツを増やし続けましょう。戦略を立てる際に、売上を上げるためや、見込み客を増やすためには、長期的な対策が必要と理解しておきましょう。

コンテンツの改善を行わない

コンテンツマーケティングでよくある失敗として、ただひたすらコンテンツを増やしているだけという事例があります。コンテンツを増やすことは大切ですが、コンテンツは公開したら終わりではなく、きちんと効果測定を行って、効果測定の内容を踏まえてコンテンツを改善する必要があります。

自分で効果測定方法がわからない場合にはコンサルタントに相談するなどして、効果測定と改善を繰り返して、期待する成果を安定して得られる状態を目指してください。

個人だからこそコンテンツマーケティングで差別化を図ろう

コンテンツマーケティングは大手企業のマーケティング手法だと考えていた人も、大手企業だけでなく個人事業主やフリーランスのような人手が足りないケースでも、売上アップにつなげることが可能だと、しっかりと理解してもらえたかと思います。

成果が出るまでに時間がかかるため、途中でやめてしまう人も少なくありませんが、少なくとも半年、できれば1年は成果が出なくてもコンテンツを増やし、効果測定による改善を繰り返して、コンテンツ経由での新規顧客獲得を目指しましょう。

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