コンテンツマーケティングの弱みを補うバナー活用術【顧客流入、コンテンツ内の導線のサポートにバナーを利用】

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バナーはWebマーケティングの手法でももっとも古いもののひとつです。バナーはアフィリエイトやターゲティング広告の入り口としても利用されてきました。近年はネット広告の増加による利用者のストレスへの懸念から、広告色の薄いコンテンツマーケティングが注目されています。

しかしコンテンツマーケティングも万能ではなく、弱い点があります。本記事では、その弱点をバナーを使って補うアイデアを紹介します。

コンテンツマーケティングについてもっと詳しく知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

【関連記事】【2023年版】コンテンツマーケティング完全ガイド

コンテンツマーケティングとは、記事や動画などのコンテンツを通してユーザーに価値ある情報を提供し、認知度や売り上げの向上などを目指す施策です。多くの企業が取り組んでおり、今や定番のマーケティング手法ですが、実践手順やポイントなどがわからない方もいらっしゃるかもしれません。本 記事では、コンテンツマーケティングの基礎知識やポイント、成功事例を解説します。

Webマーケティング手法の変遷

SNSサービス

バナー、アフィリエイト広告

バナー広告はインターネットが一般に広まり始めた頃から利用されてきました。代表的なのは、人気ポータルサイトであるYahoo! のトップページへの掲載です。その種類もシンプルなテキスト広告から画像やGIF動画を利用したものなど、利用者の目を引くために様々な工夫が凝らされてきました。
やがて一般ユーザーのサイトにもアフィリエイト目的のバナーがよく見られるようになります。

SEO、リスティング広告

インターネットの普及に伴い、Webサイトの数もどんどん増えてゆきました。サイト数の急増は、自社サイトを見つけてもらうことを困難にしてゆきます。

そこで如何にして検索サイトの上位に表示させるか、というSEOが注目されます。
同時に検索エンジンの上位や検索結果の横に自社サイトの広告を表示させるリスティング広告が広まります。ユーザーの検索ワードによって入札の価格が変わるので、キーワードの選定次第では低予算で広告を出すことも可能であり、現在でも広く活用されています。

ブログ、SNS

多くの企業が無料のブログ運営サービスを開始したことで多くのブログサイトが誕生しました。ブログサイトの急増はアフィリエイト広告の急増にもつながりました。

インターネットへの情報発信のハードルをさらに下げたのがTwitterなどのSNSです。Twitterは短いテキストメッセージをやりとりするメディアですが、そのなかに企業ツイートが挿入され広告利用されました。

コンテンツマーケティング

ポータルサイトのバナーやブログのアフィリエイトや広告ツイートなどは、形は様々ですが、いずれもターゲットはその商品に強い興味をもつユーザーでした。ただあまりにも売ろうとする意識が見える広告は、ユーザーにストレスを与えます。

そこで注目を集めたのがコンテンツマーケティングです。即購入を訴えるのでなく、ちょっと興味がある潜在層に向けた情報提供を目的としています。有益な情報を少しずつユーザーに伝えることで将来のファン化を目指す施策です。ロイヤリティの高いユーザーは長期に渡って利益につながるため、多くの企業がコンテンツマーケティングに取り組んでいます。

新しいバナーの活用方法

デジタルマーケティング

コンテンツマーケティングとバナー広告を連動させる

Webマーケティングの手法の変化に伴い、バナーの役割も変化しています。初期はシンプルに購入ページへの入り口であったバナーですが、マーケティング手法の変化に合わせてバナーの使われ方も変化しています。コンテンツマーケティングだけや、バナーだけにとらわれることなく、それぞれの手法の長所の連動することは欠かせません。

コンテンツマーケティングスタートアップ時の売上補填

コンテンツマーケティングは成果が目に見えるまで時間がかかります。スタートアップ時はほとんど売上に結びつきません。そこで、売上補填としてバナー広告を活用して売上を補填します。

バナー広告離れが進んでいると言われますが、興味のある製品、サービスであればそれなりのクリックが期待できます。コンテンツマーケティングの伸びを見ながら、徐々にバナー広告を減らしていきます。

ネイティブ広告の入り口としてバナーを利用する

一見するとサイトのコンテンツに溶け込んでいる、広告らしさを減らした広告をネイティブ広告といいます。検索サイトに表示される広告リンクも他の検索結果と同じデザインで掲載されているのでこれもネイティブ広告のひとつです。

これらのネイティブ広告をコンテンツマーケティングの売上補填、知名度促進に利用するのも良い方法です。掲載先の体裁に合わせることが必須ですが、効果的なバナーを設置できればより多くの流入が期待できます。

コンテンツ内の導線にバナーを用いる

コンテンツページには関連するテーマへのリンクや訪問者が次に訪れたくなるようなサイトへのリンクを設置します。主な目的はサイトの回遊性を高め、顧客に役立つコンテンツを紹介することです。

このリンクはテキストだけでもかまいませんが、バナーはより顧客の目を引くことができます。

バナー作り前に抑えておきたい重点ポイント

Webサイト

印象的なバナーを作るためのポイント

バナーの設置場所は、自社サイト内と他社サイト(GoogleやYahoo! など)への掲載に分けられます。自社サイトでは任意のサイズで好きな場所に掲載できますが、他社サイトへの広告出稿では掲載場所やバナーのサイズが決められています。また目につきやすく大きなサイズだと広告費も高くなります。

汎用性を考えたサイズ、デザインのバナーを用意することで効率良いバナーの活用が行えます。そして運用の利便性以上に重要なのがバナーによって何を伝えたいのかをはっきり決めておくことです。バナーの役割、目的を明確にすることは戦略上欠かせないポイントです。

バナーの目的を明確にする

限られた大きさのバナーだからこそ、一番の訴求ポイントを明確にしておくことが大切です。商品画像やサービスのイメージ図を流用するだけでなく、商品やサービスの利用によるメリットを一瞬で伝えられるように考慮しましょう。

商品訴求の場合、多くの特徴を詰め込みたくなります。しかし限られた大きさの中に多くの情報を詰め込むことは、却って特徴があやふやになりわかりにくいバナーになりかねません。
一番に伝えたいことに作成目的を絞り、ビジュアルやキャッチコピーを吟味していくことが大切です。

バナーを届けたいターゲットを明確にする

バナー以外にもいえることですが、マーケティングではターゲットを具体的に想定することが大切です。性別、年代、職業、趣味、悩みごとなど、ターゲットのイメージを具体的に絞り込むようにしましょう。

コンテンツマーケティングの戦略立案時には、対象者のペルソナを作ります。ペルソナはざっくりしたターゲット像でなく、詳細で具体的な人物像のことです。コンテンツマーケティングの戦術としてバナーを利用するのであれば、あらかじめ練っておいたペルソナをバナーデザインにも活かすべきです。

バナー作成の手順

Web広告のラフスケッチ

競合他社のバナーデザインを研究する

訴求ポイント、ターゲット(ペルソナ)が整理できたら、いよいよ実際のバナー作りに着手します。

既にいくつものバナー作成の経験があり、コンバージョンでも手応えを感じられているなら、自分にとってベストな進め方を確立されているかもしれません。しかし、バナーの目的がこれまでと異なる場合や、そもそもまだ経験が十分でない場合は、競合他社のバナーを研究してはいかがでしょうか。

訴求ポイントがデザインやキャッチコピーにどのように反映されているのか、他社のバナーから読み取ってみましょう。数多くのバナーを研究することで良い見本も悪い見本も見えてきます。

バナーのアウトラインをつくる

バナー制作に必要な要素が揃ったら、メインビジュアルやキャッチコピーを検討します。その際にいきなり最終稿に着手するのではなく、手書きでラフを描いてみましょう。バナーに反映させたかった訴求内容やターゲットをイメージしどのように図案化するかを考えます。またラフ案のどこにそれらの要素が反映されているかを書き出してみましょう。

このようなバナー制作の企画書を作ることで、関係者間での意識の共有や自分では気づかなかった弱みや付け加えるべき要素を見つけることができます。

装飾やカラー、フォントの微調整

メインビジュアルとキャッチコピーについて関係者間での合意ができたら、実際の制作に着手します。
これまでの過程がきちんとこなせていれば、80%くらいの工程までスムーズに進むことでしょう。残りの20%は、微調整の積み重ねです。フォントの選定や色、大きさ、配置、ビジュアルの色味調整など微調整は考え出すといくらでも気になる点が出てきます。

ひとつだけ押さえておくべきポイントは、バナーもコンテンツマーケティングのパーツの一部である、ということです。積み上げてゆくコンテンツのデザインやイメージから離れすぎることなく、最初に決めた目的が伝わりやすいゴールを目指しましょう。

仕上がりの最終確認

バナー制作時には、実際のサイズよりも大きなサイズで作業を進めることがあります。サイズが大きい方が細かな調整がやりやすいからですが、掲載サイズに縮小してもメッセージが伝わるかどうかしっかり確認しましょう。細部にこだわっていても、縮小するとごちゃごちゃしてるだけの印象になってしまうことがあります。

最終確認は複数の目でチェックするのがよいでしょう。バナー制作の企画書どおりにできているか、第3者目線でも見てもらうことで思わぬ弱点が見つかるかもしれません。

コンテンツ内の導線にバナーを活用する

サイトデザイン

コンテンツを読んだユーザーに次のアクションを提案する役割にもバナーは活用されます。例えば「資料請求はこちら」などの文言をいれたバナーを配置するなどです。バナー以外の案内方法も合わせて紹介しましょう。

ボタン

装飾やビジュアルを切り落とし、必要な文言(「資料請求はこちら」など)だけを配置した画像をボタンと呼びます。フォントや背景色など視覚に訴える要素も残しつつ、全体のイメージに合わせ、押し付け感の少ないデザインに整えます。

ネットに不慣れなユーザーにもわかりやすい導線となるように、背景色との対比や陰影のあるデザインを考えながら作成してみましょう。

テキストバナー

もっとも広告らしさが少なく、コンテンツ内に自然に挿入するならテキストバナーが有効です。

一方で広告感を打ち消すことが主目的であるため、目立たないという弱点もあります。様々なWebサイトやコンテンツに接してきたユーザーなら、リンクがあるはずと察してテキストバナーに容易にたどり着くこともできますが、不慣れなユーザー、興味はあるが細部まで読み込まずに流し読み程度のユーザーには気がついてもらえない可能性もあります。

バナー

ユーザーを誘導するテキストにビジュアルデザインも付加したバナーは、目立つ反面どうしても広告感が滲み出てしまいます。
乱用しすぎないように心がけ、コンテンツの最後などに配置するのがよいでしょう。

コンテンツ内のバナー(CTA)設置箇所

使いやすいWebデザイン

コンテンツには訪問者に役立つ情報を提供するとともに、資料請求やメルマガ登録、ホワイトペーバーダウンロードなどの自社の目的に自然に誘導することが求められます。

そのためには前述のボタンやバナー、資料請求フォームなどをどこに配置するかが重要です。資料請求などの行動をまとめてCTA(コール・トゥー・アクション、行動喚起)と呼びます。適切にCTAを設置することで、Webサイトからの離脱を抑制、ユーザーのストレス減などの効果が期待できます。

ファーストビュー内

コンテンツに訪れたユーザーが最初に目にする場所です。コンテンツの冒頭なので、他にはコンテンツの概要や目次などがユーザーの目に触れます。それだけでも要不要が判断できる興味が高いユーザーや、とりあえず様々な資料を比較してみたい方には有効な場所です。

コンテンツの最後

コンテンツ内容をしっかり吟味してもらった上でCTAを提示します。情報収集に慎重な方や自社サービスをまだ十分に知ってもらえていないユーザーに有効な場所です。

コンテンツ内

段落の区切りなど、コンテンツの合間にCTAを設置します。訪問者がどこまでコンテンツを読んでくれるかわからない場合、複数のCTAがあることでコンバージョン向上が期待できます。

サイドバー

本文脇のサイドバーにCTAを常に表示します。本文を読み進めて行って有益だと判断された時点でCTAに繋げることができます。サイドバーは表示スペースも多く取れるので、バナーだけでなく、氏名やメールアドレスなどを含めた資料請求フォームの掲示にも有効です。

ヒートマップツールの活用

訪問者がどのようにコンテンツを読み進めていってくれたのか、離脱場所はどこが多いのかなど、行動分析に基づいてCTAを設置するのも有効な方法です。

行動分析ツールのひとつ、ヒートマップツールでは熟読エリア、離脱(終了)エリア、クリック位置を色の濃さで表示することができます。CTAの設置場所だけでなく、コンテンツ内の弱みの改善にも有効です。

複数手法の組み合わせでより高い効果を

コンテンツマーケティングにバナー広告を組み合わせることで、弱点の補強やコンテンツの改善が期待できます。

Webマーケティングの手法はどんどん進化していきますが、古い手法がすぐに役に立たなくなるわけではありません。新しい手法に従来の手法を自然に取り込むことでより優れたマーケティング戦略が可能になります。

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