オウンドメディアでブランディングを成功させるには? メリットも併せて解説

現在では多くの企業が活用するようになったオウンドメディア。このオウンドメディア運営を通して自社や製品・サービスのブランディングをしたいという会社もあるでしょう。しかし、どうすればオウンドメディアでブランディングができるのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回は、オウンドメディアでのブランディングに失敗しないために、ブランディングの基礎から期待できるメリット、注意したい点、会社として心がけなければならないことなどを解説します。

オウンドメディアについて知りたい方は以下の記事もご参照ください。

緑の樹木にかぶさった青空に白文字で描かれたowned mediaの文字

【関連記事】オウンドメディアとは? 定義やメリット・デメリットなど基礎知識を解説!

オウンドメディアは自社が所有するメディアの総称です。Webマーケティングでは、顧客にとって有益な情報を発信するWebサイトやブログに限って呼ぶことがあります。この記事では、オウンドメディアの定義やメリット、デメリットなどの基礎知識を解説しています。

ブランディングはオウンドメディア運営の目的のひとつ

「目的」と書かれたボードを持つ手

オウンドメディアを運営する理由はいくつかありますが、そのなかのひとつがブランディングです。ここではオウンドメディア運営におけるブランディングという目的と、そのほかの目的について解説します。

目的①:ブランディング

オウンドメディアは、自社が自由に記事や動画コンテンツなどを展開できるWebメディア媒体であり、会社の“色”を全面に押し出すことができます。商品の特徴や長所をじっくりと伝えられるのが大きな利点です。それによってブランドの価値を高め、ターゲットや顧客からの信頼や共感を得るといった効果が期待できるのです。

ブランディングは一朝一夕にできるものではありません。そういう点でオウンドメディアは、会社そのものや、自社商品の認知度を高める(=ブランディングを行う)のに適した手法といえます。
消費者への認知が進むことによって、競合との違いも明確になり、積極的に製品やサービスを選んでくれるようになるでしょう。

目的②:人材の発掘・採用

会社の競争力の源泉は人材です。求職者にとっては、いくら待遇が良くても自分がやりたくない仕事を延々と続けるのは苦痛でしかありません。だから仕事の中身を知りたがるのです。
企業としても、欲しい人材像があります。それを求職者に伝えるにはコンパクトにまとめるよりも、じっくりと伝えたほうがより鮮明に求職者へ届くことでしょう。

オウンドメディアによって適切な求人情報を発信することで求職者とのミスマッチを防ぎ、やる気のある優秀な人材を確保できる確率を高めることができるでしょう。

目的③:顧客との接点

顧客との接点は多いほど認知される機会が増えることを意味します。
SNSが発達した現在では、ネット上がその重要なポジションを占めている事例は枚挙にいとまがありません。
接点が増えれば、見込み客を顧客へ成長させることもできますし、リピート率を高めることにも繋がります。繰り返し接触することで消費者に「○○関連だったらこの会社(商品、サービス)」というイメージを定着させることにもなるでしょう。

目的④:低コストな広告ツール

ここまで述べてきた3つの目的は、従来であれば多大なコストをかけて行われてきた方法です。マスメディアを使ったCMやイベント、ネット広告など、大規模に行うほど費用が高くなります。
しかしオウンドメディアであれば、自社内でサイトを制作・運用して発信するため、コストを抑えることが可能です。

SEO対策を行い適切に運営することで得られる、「広告によらない知名度のアップ」がオウンドメディアの目的の重要な要素といえるでしょう。

▼オウンドメディアのさまざまな役割については、こちらの記事でも詳しく解説しています。

【関連記事】オウンドメディアの役割とは? 目的別に分かりやすく解説

近年、Webマーケティングの手法として企業が情報発信をするオウンドメディア(Owned Media)に注目が集まっています。この記事ではオウンドメディアが持つ役割とオウンドメディアの成功事例をご紹介します。

そもそもブランドとは?

ブランド構築の資料とビジネスパーソン

ここで一度「ブランド」というものの意味を確認しておきましょう。
一昔前においてブランドとは、商品のネーミングのようなマーケティング手段のひとつと思われがちでした。しかし今日では企業の競争優位性に関係する経営資源としてヒト、モノ、カネ、情報に次ぐ価値を持ったものとされています。

「ブランド」の定義として、世界的に有名なブランドアドバイザーであるデューン・ナップ氏は、「顧客や生活者に認識された情緒的・機能的ベネフィットがもたらす印象の蓄積が、こころの眼の中でとんがった位置づけを占めること」と定義しています。
“とんがった位置づけ”とは、消費者にとって特別なものであるということにほかなりません。ブランドに共感してくれた消費者は、競合他社では得られない“特別なもの”に対し対価を払うのです。
つまり自社の製品やサービスが、消費者にとっての“特別”になるようにすることがブランディングといえるでしょう。

ブランドとは企業の重要な資産です。ブランドを構築することは、長期的な利益を生み出すことに繋がります。したがって、ブランディングは投資的観点から行っていくことが重要といえます。
「ブランド戦略=企業の経営戦略」と言い換えることもできるでしょう。

ブランディングがあってこそマーケティングが機能する

社員・電卓・ペン・グラフ(マーケティングのイメージ)

ブランディングによく似たことばとしてマーケティングがあります。
ブランディングは、マーケティングの一手法を指すものですが、ブランディングなくしてマーケティングの成功はないくらいに重要な要素です。

ブランディングとマーケティング

ブランディングの定義は、「売りたい商品に対し共通のイメージをターゲット顧客の心の中に形成することを目的とした活動」となります。
ブランディングしたいもの(企業そのものや商品、サービス)のイメージを選定し、共感できる価値を明確化させます。その上で消費者にイメージを伝えるのですが、ターゲットを絞り込み、継続的に訴求しつづけなければいけません。

これに対してマーケティングは「商品を市場に出し、売上・利益を得るための活動の総称」です。いうなれば顧客に商品、サービスを選んでもらい、収益をあげる事業の仕組みを作ることです。マーケティング活動を行う上ではブランディングイメージに沿ったものにすることが不可欠ですし、ターゲットが確定しなければ売り込みのしようがありません。つまりマーケティング活動はブランディングが非常に重要な位置を占めているのです。

適切なブランディングで最大限のマーケティング効果を得る

あまり知られていない商品やサービスを購入してもらうことは大変です。
だからこそ、ターゲットに認知してもらい、イメージを確立することが効率的なマーケティングにつながるのです。

例えば、若い女性をターゲットにしたアウトドア用のカジュアルな帽子を販売するとしましょう。これを発売直後に、海外の高級ブランドと並べたら、当然売れないでしょう。
その帽子のイメージを消費者へ提示(ブランディング)し、十分にターゲットへ認知されたのちに、そのイメージに沿った売り方を策定(マーケティング)することで、この商品は売れるブランドへ育っていくわけです。

なぜ、今ブランディングが必要なのか

「必要」を掲げる人

ブランドというものの企業における資産価値、マーケティングとブランディングの関係が理解できたところで、オウンドメディアが果たすことのできる役割も見えてきたと思います。
では、なぜ今ブランディングが必要とされているのでしょうか。

他社との差別化

多くの人がスマートフォンという情報端末を持ち、欲しいものがあれば気軽に検索できるようになりました。しかしその反面、自分が本当に欲しいと思えるものを探すのが大変になってしまったことも事実です。
例えば「スニーカー」と検索すれば、いろいろなメーカーの多種多様なスニーカーがヒットします。こうしたときに、消費者へ他社との違い、オリジナリティを伝えられるのがブランディングです。

競合との違いを15秒のTVCMで伝えることは至難の業です。オウンドメディアならそこをじっくり伝えられます。
例えば、オウンドメディアで他社の製品では得られない体験や便利な使い方の提案、お役立ち情報などを発信することで、競合との差別化、競合にはない信頼感などを得ることができます。

価格競争の回避

競合との強力な差別化のひとつが「より安くすること」です。
しかし安易な価格競争は、製品の利益率を下げるだけでなく、より安い製品が出れば消費者も離れていってしまうリスクも持つ“諸刃の剣”です。また廉価製品ばかりを売っていると、消費者から「安いものを売る会社」というブランドとして認識されてしまい、高い商品が作れなくなってしまうでしょう。

オウンドメディアでのブランディングは、価格以外の差別化ポイントをターゲットに訴求できるため、その点に魅力を感じた消費者を顧客とすることができます。つまり価格競争とは違う次元で勝負することができ、販売利益を保護できるのです。

オウンドメディアでのブランディングで期待できる4つのメリット

コルクボードに「MERIT」

メリット①:チャネルの増加

オウンドメディアでは、ターゲットが関心を持ちそうな情報を自由に発信できます。こうしたSEOコンテンツを継続的に提供することによって、消費者の効率的な集客が可能になります。企業側が想定するターゲットと出会うためのチャネルを増やすことになり、自然と企業と消費者の接触機会を増加させます。

メリット②:広告のコストカット

いまや日本における広告費は全体で約7兆円にのぼり、そのなかでもネット広告市場は2兆円以上の規模を誇ります(※1)。これはWebマーケティングに効果があることの証左といえるのですが、大きな広告効果を望めば当然コストも増大します。
その点、オウンドメディアは自社で運営するものなので従来のような多大な広告費がかかりません。
オウンドメディアによる広告は、リスティング広告のようにすぐ効果の出るものではありませんが、一般広告のように消費されるものではなく、有用な情報の発信ページとして自社の“資産”となります。

※1 出典:【株式会社電通】2021年 日本の広告費
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0224-010496.html

メリット③:SNSによる拡散

TwitterやFacebookをはじめとしたSNSが発達した現在は、自社のファンがそのまま“広報”になってくれます。
感動できるコンテンツや、有用な知識をオウンドメディアで用意できれば、閲覧したユーザーが自主的にSNSやブログで共有してくれることでしょう。
また自社が運営するSNSと連携することによって、外部サービスを通じた拡散を期待することもできます。

メリット④:継続的な発信による顧客の信頼醸成

オウンドメディアでは自社が思い描く夢のあるビジョンや、顧客の課題解決につながる有益な情報を継続的に発信することが重要です。それらが閲覧者の共感や悩みの解決につながれば、その人は情報の提供元を信頼するでしょう。

例えば「ユーザーからの質問にお答えするコーナー」のような企業とユーザーの双方向的なコンテンツを提供することで、一般の広告にはない親しみを得られます。自社でしか提供できない専門性の高いコンテンツの発信も効果的です。ほかにも、商品の開発秘話や、おすすめの使い方などを提供することで共感や、安心感を持ってもらうこともできます。

そうしてコツコツと積み上げていった信頼関係は、閲覧者をファン、つまり顧客へと変えていくのです。ただし、そのためにはコンテンツの正確性を維持する、炎上リスクを避けるなど、細心の注意を払う必要があります。

ブランディングのコツ

本を開くビジネスパーソンと「POINT」

オウンドメディアでブランディングを行う際、闇雲に運営していてはたとえ上場している株式会社でもなかなか成功しません。
ここではいくつかブランディングの“コツ”をお伝えしましょう。

自社における“ブランド”の明確化

自社の特徴や強みを踏まえてブランド戦略を立てましょう。
競合商品と比較したり、口コミを分析したり、営業担当者から情報を得たりして自社製品の強みを明確にしたうえで、それをオウンドメディアで発信しましょう。

消費者がなんとなく製品を選んだとしても、それは偶然にすぎません。消費者による偶然の選択を必然に変えるのがブランディングです。「選ばれる理由づくり」と言い換えてもいいでしょう。
まずはブランドをしっかりと確定しましょう。その上ではじめてオウンドメディアでのブランディングができるのです。

自社のビジョンも伝えよう

会社のビジョンを発信することは、会社そのもののブランディングにほかなりません。将来的に会社が何を目指すのか、どんな価値を顧客に提供したいのかも伝えるようにしましょう。
自社のビジョンをターゲットに共感してもらうことで、その人はファンになってくれる可能性が高まります。
また、同じ価値観を持ったユーザーが集まることでファン同士のつながりもできやすくなるでしょう。

顧客が考えるブランドと自社が伝えたいブランドを把握する

顧客がどんな目で自社を見ているのか、必ず意識しましょう。
「自社のブランド」について、会社が考えるものと顧客が考えるものでギャップがないように心がけることが重要です。ユーザーは製品の意外なところを評価していたりするものです。SNSなどを使って“生の声”を収集することも参考になります。会社と顧客の認識ギャップを埋めるのがブランディングの効果のひとつともいえます。

ただし、ギャップを急激に解消するのはやめましょう。
例えばスタイリッシュで高級感溢れることがブランドイメージだった会社が、突然親しみやすさを重視した優しげなコンテンツを発信すると、イメージが壊れてしまい“高級”に共感していた顧客が離れてしまうかもしれません。
オウンドメディアはスポット的なCMと違い、じっくりと企業の考えを伝えられるのが強みです。ギャップがあったからといって慌てずに、着実に会社と顧客の認識を合わせていくようにしましょう。

オウンドメディアでブランディングするときの注意点

人差し指を立てた手

オウンドメディアはブランディングをする上で有力なツールですが、注意しなければかえってブランドを毀損してしまう可能性もあります。
ここではオウンドメディアでブランディングをする際の注意点をご紹介します。

サイトに軸を持たせる

オウンドメディアでブランディングする際は、内容に一貫した軸を持たせることが重要です。特に、ブランドイメージに立脚した軸を意識しましょう。
この軸がぶれると、せっかく獲得した共感が一時的なもので終わってしまいます。

内容にテーマ性のあるサイトはSEOにも強く、そのテーマでの検索上位を目指すことができます。そうなれば、高い広告費用をかけずに強力なチャネルを得られることになり、中長期的なコストカットも見込めます。

ユーザビリティに配慮したサイトづくり

担当者がよく陥ってしまう失敗が、デザインばかりに凝ってしまい、閲覧者がかえって混乱してしまうことです。情報の難易度、文章のテイスト、文字の大きさ、資料などの問い合わせへの導線など、ターゲットのペルソナをしっかり設定して、そのペルソナに向けたサイトを作るようにしましょう。

また、昨今ではスマートフォンを使った閲覧も増えています。ターゲットによってはスマートフォン対応を前提とした設計にすることも考える必要があります。

オウンドメディアでブランディングをするときに不可欠なもの

なごやかに会議するビジネスパーソンたち

担当者任せにせず、全社的に行う

ブランディングとは経営戦略のコアとなるものです。だからオウンドメディアでブランディングを行うということは、全社に影響する重大な取り組みなのです。
ぜひ広報担当者だけが取り組むのではなく、現場も巻き込みつつ全社的に取り組むようにしてください。

KPIを設定し効果測定を忘れずに!

コンテンツを作っておしまいではオウンドメディアの効果は上がりません。KPIを設定し、定期的にコンテンツの効果を分析しましょう。
うまく効果が上がっていないようなら、個々のコンテンツの修正やデザインの見直し、提供する情報の精査などが必要になります。

コンテンツの質は高めていくもの

最初から最高のコンテンツを提供しようとすると、なかなか手に付かないのではないでしょうか。そういう場合は気負わず投稿し、更新しつつ質を高めていくことをおすすめします。

オウンドメディアは質が何より大事ですが、数も求められます。特に最初のうちはコンテンツの充実に注力しましょう。その後、サイト分析を通して修正点を炙り出し、手を入れていけばスムーズにオウンドメディアを軌道に乗せることができるでしょう。

今後オウンドメディアはブランディングの要になる

ここまで見てきたように、現在のビジネスにおいてブランディングは非常に重要な要素となっています。
そうした現状にあって、企業が自分たちで自由に展開を決められるオウンドメディアは、費用対効果の面から見ても有用であることがお分かりいただけたのではないかと思います。

今回はオウンドメディアで行うブランディングのコツやメリットだけでなく、注意点にも言及しました。ぜひ参考にしていただき、会社や製品の魅力を消費者に伝える一助としてください。

【パスカル】導入企業、急上昇中!
誰でも簡単に使える『SEOに強い』コンテンツマーケティングツール

パスカルは、簡単な操作で、新しい記事の作り方や既存記事のSEO改善点がわかるコンテンツマーケティングツールです。

※土日含まない4日間使える無料体験版あり!

関連記事