パスカルを使って新規客用のSEO提案資料を作る

こんにちは、オロパスの藤井です。

私は、以前SEOコンサルティングを14年近く行っていたのですが、そのとき時間がかかる割に効率が悪いなーと思った仕事に「新規客へのSEO提案書作り」がありました。

新規客へのSEO提案って、

契約になるか分からないのに、1社ごと時間をかけた調査なんかやってられない。

というのが本音でした。

なので、いつの間にか、新規客へのSEO提案は、自社サービスの概要PDFにだけ見せて、個別の事前調査なんかはおざなりになってました。

こんな状態では、当然新規契約なんか取れませんよね... やはり、時間をかけてお客様のサイト調査を行い、オンリーワンのSEO提案書を作らないといけません。

でも、これってめちゃめちゃ時間かかるんですよ。

ところが! パスカルの「トラフィック」×「情報の網羅性」を使えば、誰でも簡単に短時間でお客様にグッと刺さるSEOの提案書が作れてしまうんです!!

作業手順「トラフィック」×「情報の網羅性」(約30分)
  1. 「トラフィック」でサイトの流入キーワードを調べる(約20分)
  2. 「情報の網羅性」でコンテンツの改善箇所をレポートにする(約10分)

お客様サイトの流入キーワードを調べる

新規のお客様にSEOの提案を行うときは、できる限り「お客様目線」で資料を作る必要がありますよね? お客様は、一般的な数字よりも自分のサイトの数字が気になるからです。

まず、お客様サイトの状態を確認するためにサイトの流入キーワードを調べます。

パスカルの「トラフィック」を使えば、URLを指定するだけで、指定サイトの「URL別」「ディレクトリ別」「ドメイン別」の流入キーワードが最大1,000個まで分析できます。

トラフィック

トラフィックは、指定ページに流入しているキーワードの一覧だけでなく、キーワードの検索順位月間検索数現在の予想流入数1位の予想流入数などがわかります。打ち合わせ前に把握しておく情報として重要ですね。

流入しているキーワード

【ここがポイント!】
新規のお客様にSEOを提案するキーワードは、流入キーワードの中から選ぶ!

なぜ、流入キーワードから選ぶのか?

それは、特に対策していないのに、すでにある程度まで順位が上がってきているので、バッチリ改善してあげると高確率で順位アップになるからです。

キーワードを選ぶ基準としては、11位以下のキーワードで月間検索数がそこそこあるキーワードです。

このとき、トップページではなく、下層ページにランディングしているキーワードを提案するほうがいいでしょう。なぜなら、トップページはすでにSEOしている可能性が高いのに対して、下層ページは、ほとんどの場合、SEOしていないからです。

キーワード候補をリストアップする

トラフィックで分析したキーワードリストの中から提案するキーワードを選定するため、データをCSVでダウンロードします。

CSVをダウンロードする

CSVをエクセルで開いて、10位以上のキーワードを削除します。続いて、11位以下のキーワードで月間検索数が多いものを10個程度残して他は削除します。
※会社名やサービス名などは除外します。

キーワード候補を10個選ぶ

なぜ10個程度のキーワードを選ぶのか?

1〜2個しかキーワードを選んでいないと、提案時に選んだキーワードがお客様に刺さらない可能性がありますし、逆に多くのキーワード候補を見せると、お客様は「結構なお金がかかりそうだな」と思って警戒します。なので、10個程度が提案しやすい数なのです。

これは私の経験ですが、10個のキーワードを提案すると、大体その中から2〜3個のキーワードで契約してくれるという感じです。

事前調査って、普通はここまで。つまり、SEO提案するキーワード候補を出すまで。でも、パスカルは違うんです!

コンテンツの改善箇所をレポートにする

SEO提案キーワードを決めるだけだと勿体ない! キーワード候補を決めたら、そのキーワードでコンテンツの改善レポートまでパスカルでサクッと作ります。

ここからがパスカルの真骨頂です! キーワードリストの横に「競合分析」というリンクがあります。「競合分析」は、検索の上位ページをリアルタムに統計分析して上位の傾向を数値化するという、めっちゃ便利な機能です。正直、この機能を使えば、誰でも凄腕のSEOディレクターを気取ることができます。

トラフィックと競合分析は横連携しているので、リンクをクリックして競合分析を行います。

競合分析へのショートカット

競合分析が終わったら、レポート出力しておきましょう。レポートは、HTML形式とCSV形式の2種類があります。今回は、新規客にSEO提案する前提なので、わかりやすいHTMLレポートを出力します。

ちなみに、パスカルは、すべての画面をレポート出力できます。これって営業職の人にとっては地味に嬉しいですよね。

競合分析のレポートを表示する

競合分析のレポートには、タグ、インデックスなど、ある程度のHTML知識がないと理解できない項目も含まれます。ですので、お客様にはレポートの見方だけに留めておくのが賢明です。ここを深掘って説明してしまうと、HTML知識があまりないお客様の心は一気に離れてしまいます。

では、どこを説明すれば刺さるのか? それは「コンテンツ」です。

Googleは「網羅性」でコンテンツの良し悪しを決めている

お客様に刺さるのは、コンテンツメニューの中の「情報の網羅性」です。

情報の網羅性を開く

情報の網羅性は、指定キーワードで検索上位に表示している1−10位が共通して使用しているキーワードを分析したものです。

赤色のキーワードは、上位表示に必須なキーワードです。ここが抜けていると上位表示しません。また、青色キーワードも重要です。コンテンツの深みを出すために青色キーワードも積極的に使うほうが良いキーワードです。

情報の網羅性を確認する

お客様のページで抜けがあるキーワードは、キーワードの横にチェックアイコンが表示されます。

ページで抜けているキーワード

【ここがポイント!】
コンテンツ内の「抜けキーワード」を指摘する!

お客様には、この「抜けキーワード」を指摘します。すると、多くのお客様は前のめりになります。なぜか?それは、他の誰よりも、自分が一番わかる内容だからです。

そこで、お客様にこう言いましょう。

「ふむふむ... 上位表示に必要なキーワードがいくつか抜けていますね。重要なキーワードを入れつつ文章をリライトしましょう。ついでに、SEOで重要なタグなど改善が必要な箇所は一緒に直しちゃいますね。(笑顔)」

まとめ

新規のお客様にSEOを提案するときは、自社サービスの概要資料なんかより、お客様オンリーワン資料のほうが100倍刺さります。

個人的に「めっちゃ刺さってる!」と実感することが多い機能は、情報の網羅性です。検索の上位に食い込むコンテンツにするには、最低限、上位ページが共通して使用しているキーワードを使う必要があるからです。

この方法、慣れてくれば、資料作成の時間は1社あたり30分程度です。しかも、他社では絶対に出てこないロジカルで、納得感のある提案ができますので、ぜひ試してみてください。

パスカルの良さはデータの客観性。検索上位ページの情報を統計分析した結果をもとに語っているので、誰も文句のつけようがない。

山下 徹志 様
リレーションマネジメント部 部長
株式会社アクセスジャパン
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